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シバフイルドー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シバフイルドー
欧字表記 Shiba Field[1]
品種 サラブレッド[1]
性別[1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 1975年5月6日[1]
抹消日 1985年2月14日[2]
フジオンワード[1]
シバツル[1]
母の父 キノー[1]
生国 日本の旗 日本 北海道浦河町[1]
生産者 幌別牧場[1]
馬主 庄野昭彦(最終時)[1]
調教師 中村光春(北海道
若松平(北海道)[1][3]
競走成績
生涯成績 84戦35勝[1]
獲得賞金 1億4060万円[1]
勝ち鞍 農林水産大臣賞典(1979年)
金杯(1979、1981年)
瑞穂賞(1983、1984年)
クイーンカップ(1979~1984年)
[1][3]
テンプレートを表示

シバフイルドー(Shiba Field)[1]とは日本競走馬繁殖牝馬。主な勝ち鞍に1979年から1984年までのクイーンカップ、1983年と1984年の瑞穂賞、1979年と1981年の金杯、1979年の農林水産大臣賞典

クイーンカップの6連覇は、牝馬として世界最多の同一レース連覇記録となっている[4]

戦績

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1977年にデビューするが、騎乗歴のある角川秀樹によれば、3歳時はコズミがちで3戦しかレースに出られなかった[6]。4歳を迎えてからはフルシーズンでレースに出られるようになり[6]、13戦して9勝を挙げ、そのうちの1勝は札幌競馬場で行われた第1回中央騎手招待で河内洋が騎乗して勝利したものであった[7]。10月の北海優駿でビューティワンの2着に入った。5歳となった1979年は15戦走って6勝を挙げ、重賞では7月帯広競馬場のクイーンカップ[注釈 1]、9月に岩見沢競馬場の農林水産大臣賞典と札幌競馬場の金杯[注釈 2]の3勝を挙げた。1980年も15戦走り、旭川競馬場開催のクイーンカップ2勝目を含む3勝を挙げ、5月の瑞穂賞で3着、8月の金杯はコトノアサブキの2着に入った。

7歳となった1981年は12戦5勝、クイーンカップ3勝目と金杯2勝目を記録し、農林水産大臣賞典で2着、瑞穂賞では2年連続の3着を記録した。8歳時の1982年も12戦し、クイーンカップ4勝目を含む6勝を挙げたほか、金杯と日本中央競馬会理事長賞で、ともにコトノアサブキの2着とした。9歳となった1983年、11戦して4勝し、重賞成績はクイーンカップ5勝目のほか瑞穂賞を初めて制した。

10歳を迎えた1984年には瑞穂賞を連覇し、その後の1戦でも2着に入った。そしてクイーンカップに出走し、同一重賞6連覇を達成した。これは、牝馬による同一レース連覇の世界最多記録である[4]。また、道営競馬で初めて通算収得賞金が1億円を超えた競走馬となり、定年のため1984年シーズン限りで引退した[6]

角川によれば先行押し切りタイプの馬で、最後の直線に上り坂がある旭川競馬場を不得手にしていた部分があり、それを踏まえてクイーンカップ6連覇のうち旭川競馬場開催で2勝を挙げていることは「立派」と振り返っている[6]

引退後

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引退後は庄野牧場で繁殖牝馬となって9頭の産駒を送り出し、1998年まで繁殖記録が残っている[8]

産駒一覧

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生年 馬名 毛色 馬主 管理調教師 戦績 主な勝利競走 供用 出典
初仔 1986年 モガミシユガー 鹿毛 ノーザリー (株)エムジーファーム
→加藤功治
小林・太田進
名古屋・河村功
36戦9勝 [9]
2番仔 1987年 シヨノビクトリア 栗毛 グランデイ 庄野昭彦 栗東庄野穂積 (不出走) (繁殖牝馬) [10]
3番仔 1989年 シヨノサンライト 鹿毛 トウシヨウルチエー 北海道・後條雄作 19戦2勝 [11]
4番仔 1990年 ダンスフレンドリー 芦毛 ベリフア 飯塚知一 高崎・川嶋弘吉 30戦14勝 [12]
5番仔 1991年 シヨノサンティアラ 鹿毛 ゴライタス 庄野昭彦 新潟河内義昭 (不出走) (繁殖牝馬) [13]
6番仔 1992年 ベイストリート アロングオール 庄野昭彦
→朝見巌
北海道・後條雄作
宇都宮・菅原末治
→栗東・柴田不二男
33戦8勝(うち地方所属21戦6勝) (繁殖牝馬) [14]
7番仔 1993年 テルシゲ 芦毛 タマモクロス 斉藤重一 浦和・川村嘉章 89戦11勝 [15]
8番仔 1994年 トークトゥーミー 鹿毛 ミスターシービー 庄野昭彦 北海道・若松平 12戦0勝 [16]
9番仔 1995年 マイネルオネスト フェアジャッジメント (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
→廣松義光
栗東・太宰義人
佐賀・山田義人
12戦0勝(地方所属出走歴なし) [17]

血統表

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シバフイルドー血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 リボー系
[§ 2]

*フジオンワード
Fuji Onward
1963 鹿毛
父の父
Ribot
1956 鹿毛
Tenerani Bellini
Tofanella
Romanella El Greco
Barbara Burrini
父の母
Fiji
1949 栗毛
Hill Prince Princequillo
Hildene
Fifth Fleet Count Fleet
Lost Horizon

シバツル
1952 鹿毛
*キノー
Quinault
1958 栗毛
Helioscope Heliopolis
War Flower
Rivaz Nearco
Mumtaz Begum
母の母
シバクロバー
1967 栗毛
*ソロナウェー Solferino
Anyway
レツドクロバー Golestan
*レツドグロー
母系(F-No.) レツドグロー(IRE)系(FN:9) [§ 3]
5代内の近親交配 Nasrullah・Rivaz 3 × 5 = 15.63%、PharosFairway 5 × 5 × 5 = 9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ [18]
  2. ^ [19]
  3. ^ [18]
  4. ^ [18][19]

脚注

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注釈

[編集]
  1. ^ 1996年廃止。ノースクイーンカップの前身
  2. ^ クイーンカップと同じく1996年に廃止。1997年からは交流重賞に格上げされ、発展解消の形で北海道スプリントカップとなった。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p シバフイルドー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  2. ^ シバフイルドー 出走履歴”. 地方競馬全国協会. 2020年6月17日閲覧。
  3. ^ a b c クイーンカップ 歴代優勝馬”. 地方競馬全国協会. 2020年6月17日閲覧。
  4. ^ a b たつやマン (2022年1月16日). “【競馬 連覇記録】ネットサーフィンしてたらスゴい馬を見つけた話〈最多連覇ランキング〉”. 競馬の教室. 2024年12月2日閲覧。
  5. ^ シバフイルドー 競走成績:年度別累計成績/主な成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  6. ^ a b c d 【グランダム・ジャパン特集】第12回 ノースクイーンカップ”. web Furlong 2013. 地方競馬全国協会. 2020年6月17日閲覧。
  7. ^ 月刊地方競馬、昭和53年12月号
  8. ^ シバフイルドー 繁殖牝馬情報:牝系情報”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  9. ^ モガミシユガー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  10. ^ シヨノビクトリア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  11. ^ シヨノサンライト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  12. ^ ダンスフレンドリー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  13. ^ シヨノサンティアラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  14. ^ ベイストリート”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  15. ^ テルシゲ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  16. ^ トークトゥーミー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  17. ^ マイネルオネスト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  18. ^ a b c シバフイルドー 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月17日閲覧。
  19. ^ a b c シバフイルドーの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年6月17日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 後藤正俊「シンザン最後の子の奇跡 スーパーシンザン」『別冊宝島』第223巻、宝島社、1995年、62-64頁。 

外部リンク

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