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シドニー・トレインズC形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シドニー・トレインズC形電車
Bardwell Park駅に停車中のC形電車
基本情報
運用者 シドニー・トレインズ
製造所 ゴニナン英語版
製造年 1986年 - 1987年
製造数 56両
運用開始 1986年
運用終了 2021年
主要諸元
編成 2M2T
軌間 1,435 mm
電気方式 直流1,500V(架空電車線方式)
車両定員 着席104人(電動制御車)
着席115人(付随車)
自重 52 t(電動制御車)
43 t(付随車)
全長 20,385 mm
全幅 3,036 mm
全高 4,368 mm
車体 オールステンレス製車体
主電動機 三菱電機製MB-3303-B(725 V、265 A、2,130 rpm)分巻整流子電動機
主電動機出力 170 kW
歯車比 4.94:1(84:17)[1]
出力 680 kW
編成出力 1,360 kW
制御方式 GTOサイリスタ素子高周波分巻チョッパ制御
制御装置 三菱電機製[1]
備考 主要数値は[2]に基づく。
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シドニー・トレインズC形電車(シドニートレインズCがたでんしゃ)は、1986年に登場したシドニー・トレインズ電車

1986年から翌1987年にかけて56両が製造された。

概要

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C形の内装。集団離反型座席が特徴的。

次世代新型車両として予定されていたT形電車 "Tangara"の開発が遅延していたため、同車が登場するまでのつなぎとして製作された。シドニーの近郊電車では初めて電機子チョッパ制御を採用した車両である。

外観は前面の窓周りがやや窪んでいる以外は従来のS形K形と大差がない一方で、下回りや内装に関してはいくつもの新機軸を取り入れており、先述の通り、同車は高周波分巻チョッパ制御を採用しており、これまでの車両と比べ滑らかな加減速を実現している[3]。同様のチョッパ制御装置はのちに登場するTangaraやV形にも搭載された。内装に関しては従来車において採用されていた転換クロスシートに替わり、集団離反型座席が採用された。この座席は利用客からの不満を招いたものの、Tangaraにおいても同様のものが採用された。また、当初は空調機器の効果を高めるためのボタン式半自動装置を搭載していたが、こちらは後になって撤去された。

先述の通り、Tangaraへのつなぎとして製作された車両であったため、製造は56両と少数に留まった。全56両中、制御電動車(C3581-C3608)と付随車(T4247-T4274)がそれぞれ28両ずつ製造された。

改造

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1990年代後半に改修工事を受け、車内化粧板交換、座席モケット張替え、前面行先表示機設置などが行われた。

現況

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2019年現在、同車は全車がフレミントン車両基地に所属し、T2、T3、T8の3路線にて運行されている。4両編成を2本繋げた8両編成としての運用が主体である。導入当初はK形の一グループとして製造されていた事もあり、従来型の抵抗制御車両との併結運転も行われていたものの、加速時に衝撃が発生するなど問題が多かったため中止され、1990年以降は独自の運用となっている[4]

なお、2017年に運転室ブレーカーボックス内のアスベスト含有が発覚し、緊急点検およびアスベスト撤去が行われた[5]

本車は2021年2月をもって定期運用から離脱し、2021年3月現在はC1編成とC5編成が非常用の予備車として残るのみとなっている。[6]

参考文献

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  1. ^ a b 三菱電機『三菱電機技報』1988年6月号「オーストラリア ニューサウスウェルズ州鉄道納め 4象限チョッパ制御電車用電機品」 (PDF) 」pp.53 - 58。
  2. ^ C-set trains | transportnsw.info 2019年6月25日閲覧
  3. ^ "New Suburban Train" Railway Digest September 1986 Page 273
  4. ^ "The EMU Review" Railway Digest March 1991 Page 96
  5. ^ Asbestos found in Sydney Trains Nova 96.9 7 July 2017
  6. ^ Chopper To The Summit (Chopper Set Farewell) Tour Notes March 2021”. Sydney Electric Train Society. 13 March 2021時点のオリジナルよりアーカイブ2021年6月30日閲覧。