シカゴ5
『シカゴ5』 | ||||
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シカゴ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1971年9月20日 - 29日 ニューヨーク、コロムビア30番街スタジオ | |||
ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | コロムビア・レコード | |||
プロデュース | ジェイムズ・ウィリアム・ガルシオ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
シカゴ アルバム 年表 | ||||
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「シカゴ5」(原題:Chicago V)は、アメリカ合衆国のロック・バンド、シカゴが1972年に発売した4作目のスタジオ・アルバム。当時、2枚組のアルバムが3回連続して発売され、さらにライヴ・アルバムのボックスセットが発売された後で、このバンドの初めての1枚もののアルバムとして発売されたことで知られている。
歴史
[編集]1971年のシカゴ3に続くもので、2枚組を作成するという姿勢を改め、より簡潔な曲を一枚ものにまとめようという方針で制作された。シカゴ5は、ロバート・ラムが多くの曲を書いていることでも知られている。10曲中8曲がラム一人によって書かれている。テリー・キャスがアルバムの最後に収録されている「アルマ・マター」を作曲しヴォーカルも担当しているのだが、この曲を聴くとキャスがアコースティック・ギターも演奏できることがわかる。ベーシストのピーター・セテラは全くこのアルバムには曲を提供していないが、それでもヴォーカルを取り、ベースを弾いている。セテラは「While the City Sleeps」ではワウワウ・ペダルまで使用しているのである。セテラは、次回以降のアルバムでは曲を提供している。
「アット・カーネギー・ホール」が1971年10月に発売されたのだが、シカゴ5の録音はその直前の1971年9月に行われた。わずか一週間あまりで仕上げられたにもかかわらず、翌1972年夏まで発売は延期された。アルバムの発売に先立ってシングル「サタデイ・イン・ザ・パーク」が発売され、その時点までのバンドの最大のヒットとなった(アメリカ国内で第3位まで上昇)。アルバム自体は批評家に好評をもって迎えられ、1972年に最もヒットしたアルバムとなった。シカゴのアルバムの中で初めて第1位になり、アメリカ国内のチャートで発売時に24位でチャートインした後、9週間1位を保ったのである。続いて発売された2枚目のシングル「ダイアログ・パート1&2」もトップ30入りした(24位まで上昇)。
2002年には3曲のボーナス・トラックが追加されたリマスター盤がライノ・レコーズから再発売された。追加曲は、ラム作曲の「リチャードと彼の友人達のための歌」のリハーサルを収録したもの(この曲は「アット・カーネギー・ホール」で初めて演奏された)、キャスの「ミシシッピ・デルタ・シティ・ブルース」(後にシカゴ11で再度録音され、発売された)、そして一曲に編集された「ダイアログ」である。
2011年8月17日、ワーナーミュージック・ジャパンから、このアルバムのハイブリッドSACDが「ワーナー・プレミアム・サウンド・シリーズ」の中の一枚として発売された[2]。
収録曲
[編集]# | タイトル | 作詞・作曲 | Vocals | 時間 |
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1. | 「A Hit by Varèse」 | Lamm | Lamm | |
2. | 「All Is Well」 | Lamm | Lamm | |
3. | 「Now That You've Gone」 | Pankow | Kath | |
4. | 「Dialogue (Part I)」 | Lamm | Kath, Cetera | |
5. | 「Dialogue (Part II)」 | Lamm | Kath, Lamm, Cetera |
# | タイトル | 作詞・作曲 | Vocals | 時間 |
---|---|---|---|---|
6. | 「While the City Sleeps」 | Lamm | Lamm | |
7. | 「Saturday in the Park」 | Lamm | Lamm, Cetera | |
8. | 「State of the Union」 | Lamm | Cetera | |
9. | 「Goodbye」 | Lamm | Cetera | |
10. | 「Alma Mater」 | Kath | Kath |
ボーナス・トラック(2002年の再発盤)
[編集]- "A Song For Richard And His Friends (Studio Version,without Vocals)" (Lamm) – 8:15
- "Mississippi Delta City Blues (First Recorded Version, with Scratch Vocal)" (Kath) – 5:28
- "Dialogue (Part I & II) (Single Edit)" (Lamm) – 5:02
パーソネル
[編集]- ピーター・セテラ – ベース、 ヴォーカル
- テリー・キャス – ギター、ヴォーカル
- ロバート・ラム – キーボード、ヴォーカル
- リー・ロックネイン – トランペット、フリューゲルホルン、パーカッション、コーラス
- ジェイムズ・パンコウ – トロンボーン、パーカッション、コーラス
- ウォルター・パラゼイダー – 木管楽器、パーカッション、コーラス
- ダニー・セラフィン – ドラムズ、コンガ、ベル[要曖昧さ回避]
チャート
[編集]アルバム
Year | Chart | Position |
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1972 | ビルボード・ブラック・アルバム | 33 |
1972 | ビルボード・ポップ・アルバム | 1 |
1972 | ビルボード・ジャズ・アルバム | 1 |
シングル
Year | Single | Chart | Position |
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1972 | "ダイアログ (Part I & II)" | ビルボード・ポップ・シングル | 24 |
1972 | "サタデイ・イン・ザ・パーク" | ビルボード・ポップ・シングル | 3 |
認定
[編集]Organization | Level | Date |
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RIAA – USA | ゴールド | 1972年7月31日 |
RIAA – USA | プラチナ | 1986年11月21日 |
RIAA – USA | ダブルプラチナ | 1986年11月21日 |
註
[編集]- ^ Planer, Lindsay. “Chicago V - Chicago : Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2012年6月18日閲覧。
- ^ “Warner Premium Sound 17 August 2011 releases” (Japanese). 2011年11月3日閲覧。