サンフンカイ
サン・フン・カイ・アンド・カンパニー(英文社名:SUN HUNG KAI & CO. LIMITED/略称:SHK、中文社名:新鴻基有限公司、SEHK: 86)は、中華人民共和国・香港を拠点とする財閥系コングロマリット。現在はAllied Group Limited (アライド・グループ・リミテッド)傘下の多国籍企業である。サン・フン・カイ・プロパティーズ(新鴻基地產發展有限公司、SEHK: 16)とは資本関係、人的関係が全くない別の会社である。
代表者の李成煌(Lee Seng Huang)は実質的オーナー李明治の次男であり、Mulpha International Berhad(マレーシア)等東南アジアのSHK系列の会社の会長も兼任している。
歴史
[編集]「サンフンカイ(新鴻基)」は、1969年、「新禧公司」を経営する馮景禧(Fung King Hey)氏、「鴻昌行」を経営する郭得勝(Kwok Tak Seng)氏、及び李兆基(Lee Shau Kee)氏(現サンフンカイ・プロパティーズ副会長、ヘンダーソンランド創業者、会長)によって設立された。
創業者3名はその後、各々が得意とする専門を生かし、馮景禧氏は「新鴻基證券」「新鴻基財務(後の「新鴻基銀行」)などを設立して金融分野に進出、郭得勝氏及び李兆基氏は不動産分野へ注力していった。
香港は1980年代後半から1990年代にかけて、世界的な経済・金融危機の影響を大きく受け、企業グループの再編が起きた. 馮氏一族が経営するサンフンカイの金融グループは、1996年にアライドグループ(聯合集団有限公司、Allied Group Limited(SEHK: 373)一族がSHKの株72.22%を取得し、李明治が同社の会長に就任した。李明治はサンフンカイが属する企業グループの基盤を築いた人物である。起業家や慈善家としても有名で、オーストラリアやフィリピンで不動産開発や鉄鉱石の掘削事業、ホテル経営などを手掛け、タイクーン(長者)とも呼ばれる。1990年には自身の慈善基金を設立している(福光基金会)。
リテール向け証券業務、法人向け投資銀行・証券業務、消費者金融業務、自己勘定投資業務の四つのセグメントから構成されるが、リテール向け及び法人向け証券業務を担うSun Hung Kai Financial社の保有持分約70%を中国本土の大手証券会社に売却する旨を2015年2月に発表。
消費者金融ではオリックス、伊藤忠と合弁でUAF(United Asia Finance)社を保有している。
2019年度年次報告によると、SHKの筆頭株主はAllied Properties (H.K.) Limited(61.43%)であり、Allied Properties (H.K.) Limitedの筆頭株主はAllied Group Limited(74.99%)、そして、Allied Group Limitedの筆頭株主であるLee and Lee Trust(74.95%)が最終的な資金源泉と位置づけられる。
会社概要
[編集]SHK は、香港の大手金融グループのひとつサンフンカイ(新鴻基金融)系列の証券会社で、リテール(個人向け)専業証券としては香港最大。 1983年4月に消費者向けの金融サービスを目的とした持株会社としてで香港に設立された法人で、香港交易所(HKEX)に上場(SEHK: 86)している。 SHKは、Allied Group Limited(SEHK: 373)やAllied Properties (H.K.) Limited(SEHK: 56)、APAC Resources Limited(香港)、Mount Gibson Iron Ltd.(オーストラリア)などと企業グループを形成する。 香港および中国で主に「消費者金融」「不動産ローン」「投資」事業を行っている。株式・債券、オフショアファンド、ヘッジファンド、オフショア生命保険まで、プライベートバンクに匹敵する資産運用の選択肢を提供可能。 2019年12月末時点の消費者への貸付額は104億1400万香港ドル(約1445億2550万円)、投資額は150億5600万香港ドル(2089億5100万円)で、総資産額は425億6100万香港ドル(約5908億320万円)とされる[1]。
SHKはグループ企業 の Tian An China Investments Co (SEHK: 28)、Asiasec Properties Limited (SEHK: 271)、 Asia Allied Infrastructure Holdings Limited (SEHK: 711)の株式を 一部 保有 する。グループ企業以外では、オーストラリア証券取引所 (ASX)に上場する Ardent Leisure Ardent Leisure Group Ltd (ASXALG) 、 香港交易所に上場する China Medical & HealthCare Group (SEHK: 383)、 アジア開発キャピタル(
)に出資している。
部門 | 収益額 | 収益率 |
---|---|---|
消費者金融 | 3505 | 78.8% |
金融 | 340.6 | 7.6% |
不動産ローン | 295.6 | 6.6% |
グループ管理利益 | 44.3 | 6.0% |
投資 | 31.6 | 0.6% |
2018年度 | 2019年度 | |
---|---|---|
中国 | 67.7% | 54.5% |
香港 | 26.1% | 14.3% |
出資先 | 保有割合 | 事業 |
---|---|---|
Ardent Leisure Group Ltd. (ASX ALG) | 2.24% | レジャー |
決算年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 |
---|---|---|---|---|
売上高 | 3511 | 3796 | 4176 | 4217 |
純利益 | --- | 1824 | 1184 | 2085 |
(Annual report2019----引用)
相関図
[編集](Investor Presentation----引用)
主要子会社
[編集]- 天安中国投資有限公司
- United Asia Finance Limited
- アジア開発キャピタル
- Sun Hung Kai Strategic Capital Ltd
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]脚注
[編集]Investor Presentation[1]