サラ・ラム
サラ・ラム | |
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Sarah Lamb | |
ロイヤル・バレエ団の『旅路の果て』公演にて(2007年) | |
生誕 |
1980年10月17日(44歳) アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン |
職業 | バレエダンサー |
配偶者 | パトリック・ソーンベリー |
親 | ジョン・ラム、キャスリーン・ラム |
サラ・ラム(Sarah Lamb、1980年10月17日 - )は、アメリカ合衆国出身のバレエダンサーで、現在はイギリスのロイヤル・バレエ団でプリンシパルを務めている[1]。
幼少期
[編集]マサチューセッツ州ボストンで父ジョン・母キャスリーンの間に3人姉妹の次女として生まれる。父ジョンは、その父(サラにとっては父方祖父)の没後の1950年にアメリカに移住してきたイギリス人である[2]。
サラはまずタップダンスを始め、4歳・6歳でモダンダンスに取り組んだ。続いてボストン・バレエ・スクールでバレエを学び、ボストン・バレエ第100回記念公演にあたって『くるみ割り人形』のクララ役に抜擢された。13歳でボストン・バレエ・スクールのタチアナ・レガートに師事し[3]、4年間指導を受けた後にボストン・バレエのセカンド・カンパニーに入団したが、さらに1年間指導を受けた。
1998年には芸術分野で大統領奨学金プログラムの対象に選ばれて、当時の米国大統領ビル・クリントンから金メダルを授与された。また、レガートの指導により、1999年に名古屋で開催された国際バレエコンクール、2000年の第6回ニューヨーク国際バレエコンクール、2002年のアメリカ国際バレエコンクールでそれぞれ銀賞を獲得した[4]。
キャリアとレパートリー
[編集]1999年にコール・ド・バレエとしてボストン・バレエに入団した後、2001年にソリスト、2003年にプリンシパルに昇進した[5]。2004年8月にファースト・ソリストとしてロイヤル・バレエ団に移籍し、2006年にプリンシパルに昇進した[6]。
レパートリーには、『ラ・シルフィード』のシルフィード役、『うたかたの恋』のマリー・ラリッシュ役、『オネーギン』のタチアナ役・オルガ役、『パゴダの王子』のローズ姫役、『マノン』のマノン役などがある[7]。
- オデット/オディール:『白鳥の湖』
- ジュリエット:『ロメオとジュリエット』(ルディ・ヴァン・ダンツィヒ版)
- リーズ:『ラ・フィユ・マル・ガルデ』
- ガムザッティ:『ラ・バヤデール』
- オルガ:『オネーギン』
- ミルタ、村娘のパ・ド・ドゥ:『ジゼル』
- ドライアドの女王、街の踊り子:『ドン・キホーテ』
- 金平糖の精、露のしずくの精[訳注 1]、雪の女王:『くるみ割り人形』
- オーロラ姫、フロリナ姫:『眠れる森の美女』
私生活
[編集]サラの祖母ヘレン(「ヘルキャット」の愛称で知られる)は、キャンプ・ジャバウォッキーという障害児向けサマーキャンプの創設者である。両親もヘレンの引退後にその後を継いでキャンプの運営に携わり、サラとその姉妹(ケイトリン、ドリアン)もキャンプでカウンセラーとして活動していた[10]。2009年夏には、3人のキャンプ参加者とバレエ公演を行っている[11]。
サラは2005年にカリフォルニア生まれの同僚パトリック・ソーンベリーと結婚し、ロンドンで生活している。ソーンベリーはヨガ教室を開いている[12]。
参考文献
[編集]- ^ “Sarah Lamb Biography”. 2019年11月6日閲覧。
- ^ “Sarah Lamb” (英語). Dancer's Diary. 27 May 2021閲覧。
- ^ Joyce Pellino Crane (2003年11月30日). “Mentors leave a legacy in the successful people they've guided on the path to self-discovery” 23 May 2012閲覧。
- ^ “A Conversation with Sarah Lamb” (28 October 2005). 23 May 2012閲覧。
- ^ Bain (4 October 2007). “Sarah Lamb”. the ballet association. 2018年1月2日閲覧。
- ^ Lister, David (4 May 2011). “Sarah Lamb swoops to conquer”. The Independent (London) 11 November 2013閲覧。
- ^ “Sarah Lamb Biography”. 2019年11月6日閲覧。
- ^ Ballet Connnections - Sarah Lamb
- ^ [1]
- ^ C.K. Wolfson (2004年8月30日). “After 33 Years, a Change at Jabberwocky”. 2019年11月6日閲覧。
- ^ Cooper Davis (2009年8月27日). “Jabberwocky Play Tackles Bowie’s Labyrinth With Humor, Aplomb”. 2019年11月6日閲覧。
- ^ Jeffery Taylor (2015年9月13日). “Principal ballerina Sarah Lamb: I want to love and believe in whatever I do”. 2019年11月6日閲覧。
訳注
[編集]- ^ 英語ではDew Drop Fairy。ニューヨーク・シティ・バレエ団における役名で、第2幕の「花のワルツ」を踊るソリストを指す。日本では役名が宛てられていない。