サッカーイギリス女子代表
サッカーイギリス女子代表 | |||
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協会 | フットボール・アソシエーション | ||
FIFAコード | GBR | ||
監督 | ヘーゲ・リーゼ | ||
最多出場選手 |
キム・リトル ジル・スコット(9試合) | ||
最多得点選手 | エレン・ホワイト(6得点) | ||
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初の国際試合 | |||
2012年7月20日 イギリス 0–0 スウェーデン (イギリス・ミドルズブラ) | |||
最大差勝利試合 | |||
2012年7月28日 イギリス 3-0 カメルーン (イギリス・カーディフ) | |||
最大差敗戦試合 | |||
2012年8月3日 イギリス 0–2 カナダ (イギリス・コヴェントリー) | |||
オリンピック | |||
出場回数 | 2回 | ||
最高成績 | ベスト8 (2012, 2020) | ||
サッカーイギリス女子代表(-じょしだいひょう)は、イギリス本土4協会(イングランドサッカー協会(FA)、スコットランドサッカー協会(SFA)、北アイルランドサッカー協会(IFA)、ウェールズサッカー協会(FAW))で組織される女子サッカーのイギリス統一代表チームである。
サッカーイギリス女子代表のフル代表は、ロンドンオリンピック(2012年)において初めて結成される[1][リンク切れ](ユニバーシアードにおいてはこの限りではない。後述)。
概要
[編集]国際サッカー連盟 (FIFA) においては、イギリスはイギリス本土の4協会(イングランドサッカー協会(FA)、スコットランドサッカー協会(SFA)、北アイルランドサッカー協会(IFA)、ウェールズサッカー協会(FAW))及びイギリス海外領土6協会(モントセラトサッカー協会、イギリス領ヴァージン諸島サッカー協会、ケイマン諸島サッカー協会、タークス・カイコス諸島サッカー協会、バミューダ諸島サッカー協会、アンギラサッカー協会)の各代表がそれぞれ認可され、FIFA女子ワールドカップ本大会および各大陸予選やUEFA欧州女子選手権等の各大陸女子選手権本大会および予選、その他の国際女子大会に参加している。そのため、FIFA主催の国際女子大会には通常「イギリス女子代表」が出場することはない。
一方国際オリンピック委員会(IOC)は、イギリス本土においてはイギリスオリンピック委員会(BOA)のみを認可しており、オリンピックのサッカー競技においては、イギリス本土4協会がそれぞれで出場することは出来ない。なお、IOCはイギリス海外領土の内、バミューダ諸島、イギリス領ヴァージン諸島、ケイマン諸島の3地域については単独の国内オリンピック委員会を認可している。
ユニバーシアードについては男子同様「イギリス女子代表」を結成しており、2009年ベオグラード大会では銅メダルを、2015年光州大会では金メダルを獲得している。[2]。
オリンピック各大会における状況
[編集]2020年までの時点において、オリンピック女子サッカーのUEFA管内(ヨーロッパ)からの出場チームは、前年のFIFA女子ワールドカップの成績により決定されている。2024年については変更されている(後述)。
- 2008年北京オリンピック
- 2008年北京オリンピックのヨーロッパ予選を兼ねる2007 FIFA女子ワールドカップを前にFIFAは、イングランドはオリンピックに出場できず、オリンピック出場国決定におけるチーム数には数えられないと発表した[3]。FIFAは、イギリスのオリンピック出場はイギリスの4サッカー協会が合意しなければならないとしており、イングランド以外の3協会は反対していた[4]。
- 2012年ロンドンオリンピック
- 自国開催となる2012年ロンドンオリンピック(女子は年齢制限のないA代表、男子はU-23)では紆余曲折の末、イギリスオリンピック委員会とフットボール・アソシエーション(イングランドサッカー協会)の合意により、イギリス内の4協会による統一チームが結成されることとなった(オリンピックのサッカー競技・グレートブリテン代表も参照)[1][5][リンク切れ]。なお最終的に、ロンドン五輪に出場する本登録の選手18名は、イングランドから16名、スコットランドから2名選ばれ、北アイルランドとウェールズからは選ばれなかった[6]。なお、男子はイングランドから13名、ウェールズから5名選ばれ、スコットランドと北アイルランドからは選ばれなかった[7]。ロンドンオリンピックは、イギリス女子代表は五輪初出場(1996年アトランタ五輪から女子サッカーが五輪正式競技)で、イギリス男子代表は12回目の出場(中身はイングランド代表単独で、名前はイギリス代表で過去出場)となる。
- 2016年リオデジャネイロオリンピック
- イングランドサッカー協会(FA)は2015年3月に、2016年リオデジャネイロオリンピック(男子はU-23、女子はフル代表)でのイギリス本土4協会統一チーム再結成をイギリス本土3協会に打診したが、FA以外の3協会に拒否された為、同年3月30日に断念したことを3協会に伝えた[8]。
- 2020年東京オリンピック
- 2016年リオデジャネイロオリンピックではイギリス女子代表の編成は見送られることとなった(上述)ものの、2015 FIFA女子ワールドカップにおけるイングランド女子代表の活躍を受け、イギリスオリンピック委員会チーフのBill Sweeneyは、2020年東京オリンピックにおいてイギリス女子代表を編成したい意向を示していた[9]。またFAから他の3協会への働きかけも引き続き行われた[10]。
- FIFAは2019 FIFA女子ワールドカップに関連して、2020年東京オリンピックにおいてイギリスが女子代表を編成する可能性があり、ワールドカップにおけるイングランドの成績によって出場できるかを決定すると発表した[11]。なお2019 FIFA女子ワールドカップにはスコットランドも出場するが、上記の記述によればその成績は考慮されないものと思われる。
- イギリス女子代表を編成することについてウェールズサッカー協会CEOのJonathan Fordは、ウェールズ代表が「イギリス代表」と政治的に一緒になるわけではない、また女子については競技の機会が得られるという利点もある、と述べた[12]。
- なお男子についてはこれまで同様、UEFA U-21欧州選手権2019の結果に基づくオリンピック出場権の決定においてイングランドの成績は考慮しないものとされており[13]、イギリスは出場しない。
- 女子ワールドカップにおいて、6月27日にイングランドがヨーロッパのノルウェーを破ってベスト4に進出し、6月28日にヨーロッパ外のアメリカ合衆国がヨーロッパのフランスを破ってベスト4に進出した。このためイングランドがヨーロッパのチームの上位3チーム以内に入ることが確定、イギリスがオリンピックに出場することとなった[14]。
- 2024年パリオリンピック
- イギリスオリンピック委員会は2024年オリンピックについて、それまでオリンピックのヨーロッパ予選がFIFA女子ワールドカップが兼ねていたものがUEFA女子ネーションズリーグに変更になること、またイギリス代表の出場権はUEFA女子ネーションズリーグのイングランドの成績によって決定されることを発表した[15]。2023年12月5日、ネーションズリーグ2023-24・リーグA1のグループステージにてイングランドは得失点差でオランダに敗れ2位となり、決勝ラウンド進出とオリンピックの出場権を逃した[16]。
成績
[編集]オリンピック
[編集]開催国 / 年 | 成績 | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 |
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1996 | 不参加 | |||||||
2000 | ||||||||
2004 | ||||||||
2008 | ||||||||
2012 | ベスト8 | 4 | 3 | 0 | 1 | 5 | 2 | +3 |
2016 | 不参加 | |||||||
2021 | ベスト8 | 4 | 2 | 1 | 1 | 7 | 5 | +2 |
2024 | 予選敗退 | |||||||
合計 | 出場2回 | 8 | 5 | 1 | 2 | 12 | 7 | +5 |
- *赤枠は自国開催
関連
[編集]出典
[編集]- ^ a b “Team GB Olympic football deal angers nations”. BBCスポーツ (2011年6月21日). 2011年9月13日閲覧。
- ^ “ユニバーシアード日本女子代表|日本代表”. 日本サッカー協会. 2012年1月3日閲覧。
- ^ “Three European teams will book their spot to Beijing 2008”. 国際サッカー連盟 (2007年9月6日). 2007年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月25日閲覧。
- ^ “Caborn blasts women's Games snub”. BBCスポーツ (2007年12月4日). 2011年9月13日閲覧。
- ^ “Team GB decision reached”. フットボール・アソシエーション (2011年6月21日). 2011年9月13日閲覧。
- ^ 五輪サッカー女子、初の「英国代表」発表 男子は未定 -朝日新聞デジタル2012年6月26日
- ^ サッカー英国統一代表決まる 五輪男子、52年ぶり-朝日新聞デジタル2012年7月3日
- ^ “リオ五輪でのイギリス代表再結成は白紙に…賛同得られずFAが提案破棄”. サッカーキング. フロムワン (2015年3月31日). 2019年7月12日閲覧。
- ^ “Team GB want women's football side at 2020 Olympics in Tokyo”. BBCスポーツ. 英国放送協会 (2015年6月29日). 2019年10月14日閲覧。
- ^ “Tokyo 2020: FA 'confident' of fielding Team GB side at Olympics”. BBCスポーツ. 英国放送協会 (2018年3月28日). 2019年10月14日閲覧。
- ^ “FIFA Women's World Cup France 2019(TM) - News - Organising Committee takes important decisions on FIFA Women's World Cup”. 国際サッカー連盟 (2018年10月1日). 2018年11月25日閲覧。
- ^ “Tokyo 2020 Olympics: Home nations agree to GB women's football team”. BBCスポーツ. BBC (2018年10月1日). 2018年11月25日閲覧。
- ^ “UEFA EUROPEAN UNDER-21 CHAMPIONSHIP 2019 FINAL TOURNAMENT DRAW PRESS KIT”. 欧州サッカー連盟. 2018年12月20日閲覧。(11ページを参照)
- ^ “Tokyo 2020 Olympics: Team GB qualify for women's football tournament”. BBCスポーツ. BBC (2019年6月28日). 2019年6月29日閲覧。
- ^ “How do you qualify for women's football in the Olympics?”. Team GB(イギリスオリンピック委員会) (2023年8月21日). 2023年8月22日閲覧。
- ^ “パリ五輪出場逃したイングランド女子、ヴィーフマン監督が胸中明かす「何と言っていいのか分からない」”. 超ワールドサッカー! (2023年12月6日). 2023年12月6日閲覧。