サイクル (文学)
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サイクル(英語:cycle)とは、共通の人物にまつわる話を集めた物語の群(グループ)のこと。多くは(必ずではないが)神話・伝説や歴史的人物である。物語の種類や文脈によって、作品群、文学群、物語群、伝説群、詩歌群、騎士物語群と訳されるが、ここでは「サイクル」で統一する。
代表的なサイクル
[編集]- アーサー王サイクル(Arthurian cycle) - アーサー王物語のこと。アーサー王、ランスロット、円卓の騎士にまつわるもの。「ブルターニュもの(Matière de Bretagne)」(ブルターニュもの Matter of Britain)とも呼ばれる。
- ランスロ=聖杯サイクル(Lancelot-Grail Cycle)または流布本サイクル(Vulgate Cycle)
- 後期流布本サイクル(Post-Vulgate Cycle)
- 叙事詩サイクル(叙事詩の環) - トロイア戦争に関係したサイクル。
- シャルルマーニュ・サイクル(Charlemagne cycle)またはカロリング・サイクル(Carolingian cycle) - カール大帝(シャルルマーニュ)にまつわるもの。「フランスもの」とも呼ばれる。(武勲詩参照)
- ロビン・フッド・サイクル(Robin Hood cycle) - ロビン・フッドにまつわるもの。
- 北欧神話におけるサイクル
- ヴォルスング・サイクル (Völsung Cycle) - ヴォルスングの一族にまつわるもの。
- チュルヴィング・サイクル (Tyrfing Cycle) - チュルヴィングにまつわるもの。
- アイルランド文学の4つのサイクル
- 4つのSirventesのサイクル - アラゴン十字軍(Aragonese Crusade)にまつわるもの。Bernart d'Auriac、Pere Salvatge、ロジェ=ベルナール3世 (フォワ家)(Roger-Bernard III of Foix、ペドロ3世 (アラゴン王)ら4人のトルバドゥールが1285年の夏に作った。
- ヨーク・サイクル(York cycle) - 救済の歴史を扱った47本の神秘劇のサイクル。14世紀から16世紀にかけてヨークで発展した。(神秘劇参照)
- 指輪サイクル(the Ring Cycle) - リヒャルト・ワーグナーの『ニーベルングの指環』のことで、黄金で作られた魔法の指輪にまつわる。
- クトゥルフ・サイクル(Cthulhu Cycle) - クトゥルフ神話のことを時々こう呼ぶことがある。
- 狐物語群 - 西欧の中世から続く、キツネとその他動物を擬人化した揶揄文学
- 源平物語群 - 小説『平家物語』、『源平盛衰記』、『義経記』、文楽『平家女護島』(近松門左衛門)、現代小説『新・平家物語』(吉川英治)、テレビドラマ『新・平家物語』(NHK1972年)など