コウシュンカズラ
コウシュンカズラ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||
準絶滅危惧(環境省レッドリスト) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Tristellateia australasiae A.Rich. | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
コウシュンカズラ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
maiden's jealousy, showers of gold climber, Australian gold vine、bagnit vine |
コウシュンカズラ(恒春葛、別名 ビヨウカズラ、学名:Tristellateia australasiae)はキントラノオ科コウシュンカズラ属のつる性常緑低木。環境省レッドリスト準絶滅危惧(NT)。
特徴
[編集]高さ1–5 m。つるはZ巻で10 mほどまで伸び、他の植物を覆う。葉は長さ5–12 cm、卵形〜楕円形で両面無毛の薄い革質で全縁、先が尖り対生する。葉柄上部や葉身基部に1–2対の突起状の蜜腺がある。茎頂に総状花序をつける。花は径2–3 cmほど、花弁は5枚で鮮やかな黄色の星型。雄しべは10本。花期は6–11月(4–12月とする文献[1][2]もある)。果実も星型をしていて、径12 mm、6–7個の翼がある。翼は木質またはコルク質で軽く、果実は3個に割れて海流で散布される。花が似る別属のキントラノオGalphimia gracilisは、葉幅が狭くつる性ではない点で本種と異なる[3][4][5][1][6][7][8][9][10][11][2][12]。
分布と生育環境
[編集]沖縄島(東村慶佐次[11])、先島諸島(宮古、伊良部、石垣、西表、与那国島[13])に分布。マングローブ域の後背地や海岸の岩場に生育する。国外では台湾、東南アジア、太平洋諸島、オーストラリア。熱帯〜亜熱帯に広く分布。沖縄県内では植栽は多いが、野生個体は稀[3][4][5][1][6][7][9][12]。
利用
[編集]花が美しく、長期間咲き続けるため、パーゴラ、フェンス、生垣、壁面緑化[14]、公園、庭園樹などに利用される。潮風に強く丈夫で、乾燥や過湿にも強い。病虫害は特にみられない。剪定は込み合う枝を除去する程度で良く、冬場の開花しない時期に行う。強健な性質で手入れはほとんど必要ない。繁殖は挿し木や実生による[1][6][7][9][12]。
脚注
[編集]- ^ a b c d (海洋博記念公園管理財団 1997, p. 148)
- ^ a b (沖田原 2021, p. 188)
- ^ a b (白井 1980, p. 182)
- ^ a b (池原 1989, p. 31)
- ^ a b (小野 1997, p. 312)
- ^ a b c (屋比久 2006, p. 153)
- ^ a b c (平良ほか 2009, p. 136)
- ^ (大川 & 林 2016, p. 222)
- ^ a b c (中西 2020, p. 161)
- ^ (日本インドア・グリーン協会 2020, p. 190)
- ^ a b (遠藤 2021, p. 33)
- ^ a b c (林 & 名嘉 2022, p. 47)
- ^ “コウシュンカズラ Tristellateia australasiae A.Rich.”. www.kahaku.go.jp. 国立科学博物館. 2024年10月24日閲覧。
- ^ “コウシュンカズラ”. 沖縄らしい風景づくりポータルサイト 風景結々(ふうけいゆいゆい). 沖縄県. 2024年10月25日閲覧。
参考文献
[編集]- 白井祥平『沖縄園芸植物大図鑑』 4巻《熱帯花木》、沖縄教育出版、那覇市、1980年。
- 池原直樹『沖縄植物野外活用図鑑 第8巻 ばら科〜きつねのまご科』新星図書出版、1989年。
- 小野幹雄 著「コウシュンカズラ」、岩槻邦男ら監修 編『朝日百科 植物の世界』 3巻、朝日新聞社、東京、1997年、312頁。ISBN 9784023800106。
- 海洋博記念公園管理財団『沖縄の都市緑化植物図鑑』新星出版、那覇市、1997年。ISBN 9784902193732。
- 屋比久壮実『花ごよみ 亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画、2006年。ISBN 4990191730。
- 平良一男; 新里隆一・仲村康和・松田正則『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。
- 大川智史; 林将之『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄〜八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024。
- 中西弘樹『フィールド版 日本の海岸植物図鑑』トンボ出版、2020年。ISBN 9784887162266。
- 日本インドア・グリーン協会『熱帯植物図鑑』誠文堂新光社、東京都文京区、2020年。ISBN 9784416918852。
- 遠藤泰彦 著「コウシュンカズラ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 2巻、平凡社、2021年、33頁。ISBN 9784582535396。
- 沖田原耕作『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832。
- 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350。
外部リンク
[編集]- コウシュンカズラ おきなわの「花木」「樹」 おきなわ緑と花のひろば 沖縄県環境部環境再生課
- コウシュンカズラ 恒春葛 三河の植物観察
- コウシュンカズラ 東山動植物園(名古屋市)
- コウシュンカズラ 植物図鑑 筑波実験植物園 国立科学博物館
- コウシュンカズラ 漫湖水鳥・湿地センター
- コウシュンカズラ 林野庁 西表森林生態系保全センター
- コウシュンカズラ プロトリーフの植物図鑑 (株)プロトリーフ
- コウシュンカズラ GKZ植物事典
- コウシュンカズラ(恒春葛) うちなー通信
- コウシュンカズラ(恒春葛) 野の花讃花