ゲオルク・ハインリヒ・リューネマン
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ゲオルク・ハインリヒ・リューネマン(ドイツ語:Georg Heinrich Lünemann、1780年9月3日-1830年1月8日)は、ドイツの古典文献学者、辞書編纂者。ゲッティンゲン生まれ。
生涯
[編集]ゲッティンゲンでギムナジウムに通い、言語学者・古代研究家として楔形文字を解読したゲオルク・フリードリヒ・グローテフェント(1775-1853)の生徒として学んだ。グローテフェントは1797年から同校で教鞭をとっていた。リューネマンは1799年から1802年までゲッティンゲン大学で学んだ。グローテフェントがフランクフルトのギムナジウムに転属になると、リューネマンが1803年9月、その後任としてゲッティンゲンのギムナジウムのギリシャ語・ラテン語の教師となった。1806年に博士論文を提出した。1813年、古典文献学者エルンスト・カール・フリードリヒ・ヴンダーリヒ(1783-1816)の後任としてギムナジウムの学長に就任した。
リューネマンはイマヌエル・ヨハン・ゲルハルト・シェラー(1735-1803)の死後、その残されたラテン語辞書の編纂作業に携わり、古代ローマの作家の文章を学校用の教科書として多数出版した。ゲッティンゲンのフリーメイソン支部の会員であった。
弟のヨハン・ハインリヒ・クリスティアン・リューネマン(1787-1827)も古典文献学者になり、ホメロスのイーリアス・オデュッセウスの語彙を集めた辞書を出版した。
出版
[編集]辞書
[編集]- Lateinisch-deutsches und deutsch-lateinisches Handlexikon (in Nachfolge Schellers ab der 4. Auflage 1806 und, in neuer Zählung, 1. Auflage 1807 bearbeitet von Lünemann; ab 7. Auflage 1831 bearbeitet von Karl Ernst Georges)(シェラーのラテン語辞書『ラテン語・ドイツ語&ドイツ語・ラテン語中型辞書』の編纂。1806年:第4版、1807年:新規版数・第1版。1831年の第7版以降はカール・エルンスト・ゲオルゲスが編纂)
- Kleines lateinisches Wörterbuch in etymologischer Ordnung (in Nachfolge Schellers ab der 4. Auflage 1811 bearbeitet von Lünemann; 6. Auflage 1826 bearbeitet von Heinrich Ludwig Julius Billerbeck; ab 7. Auflage 1841 komplett neu bearbeitet von Karl Ernst Georges)(シェラーのラテン語辞書『語源順・小型ラテン語辞書』の編纂。1811年:第4版。1826年の第6版はハインリヒ・ルートヴィヒ・ユリウス・ビラーベックによる編纂。1841年の第7版以降はカール・エルンスト・ゲオルゲスが改訂・新版を編纂)
- Deutsch-lateinisches Wörterbuch, nach den classischen Schriftstellern der Römer und den besten neuern Latinisten kritisch bearbeitet in 4 Bänden (Göttingen 1821, wohl nur 1. Band erschienen)(リューネマン著『ドイツ語・ラテン語辞書:ローマの古典作家に基づき、最新のラテン語学者による批判的校訂による』全4巻、1821年ゲッティンゲン、実際に出版されたのは第1巻のみ)
文献学
[編集]- Descriptio Caucasi gentiumque Caucasiarum ex Strabone comparatis scriptoribus recentioribus (Leipzig 1803)
- Bibliotheca Romana classica probatissimos utriusque orationis scriptores latinos exhibens (Göttingen 1819)
編集
[編集]- Aelian: Varia Historia, mit griechisch-deutschem Wortregister (Göttingen 1811)(『アイリアノス:寓話集、ギリシャ語・ドイツ語の語彙集付き』)
読み物教科書
[編集]- ホラティウス(Horatius: Göttingen 1818)
- ウェルギリウス(Virgilius: Göttingen 1818)
- キケロ(Cicero: Ciceronis epistolae ad Atticum, ad Quintum fratrem et quae vulgo ad familiares dicuntur temporis ordine dispositae, Göttingen 1820–22, 4 Bände)(『アッティクス、弟クィントゥスへのキケロ書簡集』全4巻)
- ファエドルス、アウィアヌス、プブリウス・シルス、ディオニシウス・カト(Phaedrus mit Avian, Publilius Syrus und Dionysius Cato: Göttingen 1823)
- サルスティウス(Sallustius: Hannover 1825)
- タキトゥス(Tacitus: Hannover 1825)
- クルティウス・ルフス(Curtius Rufus: Hannover 1827)
- ティトゥス・リウィウス(Titus Livius: Hannover 1828/29)