ゲイングランド
ジャンル | 固定画面シューティング |
---|---|
対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
|
開発元 | セガ第一研究開発部 |
発売元 | セガ |
デザイナー |
マック・オースティン ヤン・ワット |
プログラマー | 大岡良樹 |
音楽 |
高田陽 林克洋 |
美術 | EIRO |
人数 | 1 - 3人(同時プレイ) |
メディア | 業務用基板(2.02メガバイト) |
稼働時期 |
1988年11月 1988年 1988年 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:7 OFLC:PG |
コンテンツアイコン |
Mild Fantasy Violence Violence |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
システム基板 | セガ・システム24 |
CPU | MC68000 (@ 10 MHz)×2 |
サウンド |
YM2151 (@ 4 MHz) DAC |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 縦モニター 496×384ピクセル 58.00Hz パレット16384色 |
『ゲイングランド』 (GAIN GROUND) は、セガの固定画面シューティングゲーム。日本では、1988年11月よりアーケードゲームとして稼働を開始した。アーケード版のシステム基板はセガ・システム24を使用している。
後に家庭用ゲーム機やPC用ゲームとして移植版がリリースされている。詳細は#他機種版を参照。
アーケード版はゲーム誌『ゲーメスト』の「第3回ゲーメスト大賞」にて大賞5位、ベストアクション賞8位、編集部特別賞を獲得した他、ゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』では28位を獲得した。
概要
[編集]プレイヤーたちはSF的な世界観のもと、多彩な性能を持つキャラクター群よりセレクトし、暴走した戦闘仮想体験遊戯施設「ゲイングランドシステム」を沈黙させる(ゲームクリア)ことを目指す。プレイ人数は日本版では1~2人、海外用特殊筐体版では1~3人。当時としては高い画面解像度を持つ同社業務用システム基板「システム24」のスペックを活かし、緻密で戦略的なゲーム内容となっている。
開発はセガ第一研究開発部(後のセガ第1AM研究開発部)が行い、原作はマック・オースティン、企画は後にメガドライブ用ソフト『時の継承者 ファンタシースターIII』(1990年)を手掛けたヤン・ワットが担当、音楽は後にアーケードゲーム『ゴールデンアックス』(1989年)を手掛けた高田陽とアーケードゲーム『スーパーハングオン』(1987年)を手掛けた林克洋が担当している。
ゲーム内容
[編集]システム
[編集]8方向レバーと2ボタン(ウエポン1(メイン)・ウエポン2(サブ)の2種)でコマンドと呼ばれるキャラクターを操作。2種類の武器で武装した20人のキャラクターから一人を選択しステージ内の敵を倒す。敵を全滅させるとステージクリア。ボス面の一部を除きステージには出口(EXIT)があり、敵を全て倒すことが不可能な場合は、出口まで行くことで次のステージでそのキャラクターを使用できる。手持ちキャラクター全員が出口から出てもステージクリア。ただし、敵を全滅させると10,000点のボーナス得点が入り、連続すると10万までは1万刻み、100万までは10万刻みの最高1,000,000点まで上昇する為、如何にステージ全滅クリアを継続させるかが高得点プレイの鍵となる。なお、全滅ボーナスは1回でも未達成となると次の達成時に最初の10,000点からやり直しになってしまう為、面後半での全滅未達成はそれだけで数百万点の差を生むことになる。
ステージにはタイム(標準120秒)の設定があり、左上に表示されキャラ選択の間でも秒数が減っていく。1人も脱出しないうちに手持ちキャラクターが全滅するか、タイムオーバーとなるとゲームオーバー。脱出したキャラクターがいる場合、それ以外が全滅、またはタイムオーバーになっても、脱出したキャラクターのみが手持ちキャラクターとなって次の面が始まる。タイムの残りが30秒を切ると「hurry up」と警告メッセージが画面下部に表示され、タイムが残り少ないことを表示してくれる。(さらにタイムが少なくなると表示間隔が短くなる)
このhurry upが表示されるタイミングはBGMのメロディで必ず決まっているため、上級者であれば左上のタイムを見なくても残り時間がだいたいどれ位かをBGMだけで判断することが出来る。またタイムについては筐体側設定に依存しており、標準120秒の他150秒、200秒の設定にも変更が可能。そのため、150秒・200秒の筐体については難易度が易化すると合わせ、普段聞くことの出来ないBGM後半部をプレイ中に聞くことが可能である。
敵はステージ開始時に配置されているものの他に、特定位置にキャラクターが来たり、特定の敵が倒されたりすると増援として出現するものもある。出現していないものも含めて、ステージ内の敵の残存数は右上に明示されている。
面数は全4ラウンド・各10ステージの全40面。面数を示す際には"ラウンド数 - ステージ数"と表記される。ラウンドは順に、原始時代・中世・近世中国・未来という世界観で統一されている。開発時は未来面の前に現代面が用意され、全50面となる予定だったが、プレイ時間が長くなりすぎる等の理由で入らなかった。(メガドライブ版には収録)
プレイヤーキャラクターも、原始時代(槍・弓)・中世(魔法)・近世(手榴弾・ブーメラン)・現代(ライフル・サブマシンガン)・未来(大火力砲)に各4人ずつ、となっている。
捕虜
[編集]ステージの多くには赤青黄白に点滅する捕虜となっているキャラクターがいる。捕虜はプレイヤーキャラクターが接触することで各々1人だけ救出でき、そのまま一緒に出口まで行くことで次のステージから使用可能になる。
ステージ1-1,1-2については、捕虜となっているキャラクターが「助けて!」(日本語版)と吹き出しセリフを出しているので、視覚的にも捕虜ということが分かりやすくなっている。なお、捕虜を救出せずEXIT近くまで行くと「待って!」(日本語版)という懇願の吹き出しセリフを見ることが出来る。
敵の攻撃に倒れたキャラクターはその場で捕虜状態となる。元々配置されていた捕虜同様に、次のプレイヤーキャラクターで接触して連れ出せば救出できる。 ただし、捕虜を連れた状態で被弾すると操作中のキャラクターのみが捕虜化し、連れていた捕虜は消滅して以後そのプレイでは現れなくなる。初期の3キャラクターを除き、コンティニューでは復活しない。 また、操作可能なキャラクターの残数が捕虜の残数に満たない場合、あるいは敵の猛攻や残り時間などにより救出を諦めた場合、出口がなく救出が不可能なステージの場合などでも、救出されなかった捕虜はやはり同様にゲーム中は二度と現れなくなる。
捕虜は最初の3人以外に17人のキャラクターが存在するが、一部のキャラは2人以上各ステージに登場することがある。その為一人プレイでも全員救出した場合、手持ちキャラが20人以上となる場合がある。(標準ではバーバル・マース・サイバー・マムの4人)
段差(高低差)の概念
[編集]ゲーム画面は上部からやや俯角を持って見下ろした2D画面で、段差(高低差)の概念が存在する。 武器にも各々軌道が設定され、放物線等の高低差を持つ攻撃では高い所や低い所の敵への攻撃や遮蔽物を飛び越す攻撃が可能。武器性能として自動で高度を変更されるものもあるが、それ以外は角度や高度、距離の調節はできない。発射位置や向き、もしくは、キャラクター自体の使い分けで対処していく必要がある。
キャラクターが段差(高低差)攻撃を行える場合、キャラ選択画面の武器のアイコンで「H」と表示される。なお、平地向けの「L」「M」であっても、一部の武器は低い所への攻撃出来たり、高い所のみ攻撃判定を持てるキャラクターも存在する。
遮蔽物や建造物の高度差も単一ではなく、様々なサイズがある。
二人同時プレイ・三人同時プレイ
[編集]本ゲームは二人同時プレイが可能で、その場合1P側は左側で赤を基調とした、2P側は右側で青を基調としたキャラクターカラーとなる。一人プレイ時よりも初期配置されている捕虜が若干増え、また一部のキャラクターは原始時代や中世時代に早々に出てくる為、活躍の機会が増えると同時に攻略が易化する。また、キャラクター選択や位置取りが重要な本ゲームにおいて、平地・段差攻撃の分担や敵引きつけなどが行える二人同時プレイは一人プレイ時よりも難易度が下がる。また二人プレイでは片側でワザと被弾し、捕虜化したキャラクターを別プレイヤーがEXITまで回収する、プレイヤー間のキャラクター受け渡し(人数調整)も可能。
また、海外版の基盤の一部には三人プレイに対応したバージョンが存在する。その場合、3P側は真ん中で黄を基調としたキャラクターカラーで登場する。二人プレイよりも捕虜が多く出る割には敵の数がそれほど多くないため、難易度はかなり低くなる。このバージョンは長らく幻とされてきたが、Nintendo SwitchのSEGA AGESにて初の復刻を果たし普通にプレイ可能となっている。
仕様・バグなど
[編集]- 発売後ステージ4-8にて、8つある固定砲台を破壊しても敵の残数に反映されないバグが発覚し、敵を全て倒してもステージクリアが不可能な事態となった。この致命的なバグにより、「その後のステージ攻略に必要なメンバーだけ脱出させ残りは全滅させる方法」を取らざるを得なかったが、このステージに到達した多くのプレイヤー達は「これは本作の世界観やストーリーに反しない、目的達成のための自己犠牲行動」という好意的な解釈をした。後にこのバグを修正したバージョンも出回り、件の固定砲台をノルマから除外して手前に配置されたロボット4つのみ破壊することでクリア可能となったが、これによりバグ修正前の攻略法が無意味となり、全体の難易度とゲーム性が大幅に落ちたため、特に以前からのプレイヤーからはあまり支持されていない。事実、ゲーメストやアルカディアのハイスコア集計はこのバグを含むバージョンに限られている。
- なお家庭用に移植された作品の内、SEGAメガドライブ版(現代面が追加された為5-8に移動)やPC-Engine版は固定砲台を撃破すると敵の残数からマイナスカウントされるよう本来意図した調整がされている。またPlayStation 2版も3Dでリメイクされたものでありながら4-8バグを再現したモードが搭載されており、プレイヤーはバグの有無を選択可能となっている。さらに完全アーケード復刻となったNintendo Switch版にもバクフィックスバージョンにする設定が搭載されており、バグの有無を設定可能である。
- 3-10はボスを倒すと自動的にクリアとなる。このときザコ敵を残していると連続パーフェクトのボーナスが途切れてしまい、全て倒した場合に比べ約700万点のマイナスとなる。
- 2人同時プレイの場合、捕虜に同時に接触することで両プレイヤーとも捕虜を得ることができる。成功しても捕虜は1人しか表示されていないのでその場ではわからないが、捕虜を連れていないように見えるプレイヤーが先に出口に入ると、成功していれば見えている捕虜がそのあとをついていき、障害物も無視して動く。
- 時間で出現するものを除き、画面外の左右や上で待機している敵には命中判定がある。このうち、右側以外で待機している敵は倒すことはできないが攻撃は当たるので、攻撃を当て続けることによって得点を稼ぐことができる者が居る。なお、右側で待機している敵は画面外への攻撃で倒せるため、この稼ぎは使えない。
- 出現中の砂虫も攻撃を当てることで得点が入る。ジェネラルなどの連続的に攻撃を加えられるキャラクターでこれを行うとかなりの勢いで得点が入り、時折「得点表示に数字以外が表示される」などの状態になることがある。これは、16進法を各10進法の桁に代入した値が正しい得点である。例えば103BCF25点は、B→11、C→12、F→15で、10423525点に相当する。少しでも点数が動けば元に戻る。
- 高さの概念がおかしくなる場合があり、敵や攻撃に当たらなくなったり、プレイヤーの攻撃も当たらなくなってしまうことがある。
- 敵同士が画面外でぶつかりあって動かなくなってしまうことがあり、倒せなくなってしまうことがある。
- 1-10の下側にある石像は、アスラまたはガスコンで選択直後の無敵状態で体当たりすることによって倒せる。他のキャラクターでは無敵状態中に到達できないため不可。
- 脱出口ぎりぎりの地点でわざと被弾して捕虜状態となった後、捕虜を掠めるようにして脱出すると救出していないのに捕虜奪還の効果音とともに救出した状態になるバグがある。これを利用しキャラクターを登場数以上に増殖させることが可能になる。
- 敵はほとんどの場合、プレイヤーを正確に狙うのではなく、少し左側を狙ってくる。よって敵の射程内では、右より左側に移動する方が危険性が高い。
- アーケード版は自キャラクターがEXITから脱出してタイム・手持ちキャラクターが1以上残っている場合、キャラクター選択画面に移りステージ進行が継続すると合わせ、敵に対して発射した武器の移動・当たり判定が残る。武器の射程内なら脱出後遅れて敵を倒すことが可能。これを利用して、捕虜を連れて脱出した際に敵に向かって武器を発射して敵を倒し、タイム短縮と捕虜救出と全滅ボーナスを両立させる省人数テクニカルプレイがハイスコアプレイに求められた。他機種版では脱出後に発射武器ごと消えるため上記のようなプレイは不可能。
ストーリー
[編集]世界連邦政府の発足により、人間社会は飢えや窮乏、差別から解放された。
だが、地球上の各地にて原因不明の青少年の自殺が急増しており、連邦政府のもとで研究がすすめられ、
社会から争いがなくなったことによる「闘争本能の未分化」が原因とみなされ、
解消の手段として、この種の本能を過度に刺激し生存の目的を持たせることが有効であると判明した。
連邦政府は巨費を投じて疑似体験装置「ゲイングランド・システム」を開発し、
青少年指導の一環としてこのシステムを使用することを積極的に奨励した。
このシステムは稼働後青少年の自殺を減少させる良い成果をもたらしたものの、
ある日突然暴走し、システム内部にいた大勢の人間が閉じ込めれられ犠牲となってしまった[1]。
連邦政府は何度も救出隊を派遣しシステム内に取り残された人命を確保しようとしたものの、
悉く失敗した為やがて政府内の一部の人間からは多少の犠牲を強いてでも本システムを破壊すべしという強硬論が出るようになった。
そこで連邦政府は最後の救出隊を結成、システム内に送り込み、
この作戦が失敗した場合は外部からのシステム破壊も止む無しという結論での作戦を立案
ゲイングランド・システムに作戦最後となる救出隊の3人を送り出した…
ステージ・ラウンド構成
[編集]ステージは4つの世紀(EPOCH)で構成され、その中にラウンド1~10が存在し、合計で全40面(アーケード版)
メガドライブ(MD)版はアーケード3面と4面の間にラウンドが10追加され、合計で全50面と当初の設計通りとなっている
LAST STAGE(ラウンド10)はどのステージでもその世紀を象徴する大型ボスとの対決となり、中世以外ボスを撃破しなければ次のステージに進む事が出来ない。
ステージ4(MD版ステージ5)のLAST STAGEはゲイングランド・システムを守るガーディアンとの戦闘で、これを撃破するとゲームクリア。
BGM名にもあるとおり、各ステージは起承転結がイメージされている。
また、BGMはフレーズが決まって演奏されるため、タイムを見ずに後何秒かというのを判断することが出来る。
ステージ | 時代 | BGM名 | ボス | 特徴 |
---|---|---|---|---|
1 | 原始 時代 |
原始 ~起~ (勇者の テーマ) |
双頭像 | ゲイングランドの最初となる、槍や弓などを使う原始人との戦い 敵の動きも遅く飛び道具もそれほど遠距離に届かない |
2 | 中世 | 中世欧州 ~承~ |
巨大戦士 | 鎧で身を固め剣や弓を持つ中世ローマ風戦士の敵との戦い この面から画面半分以上到達する飛び道具がある為位置取りが重要 |
3 | 近代 中国 |
革命前中国 ~転~ |
剣魔神(赤・青) | 銃や爆弾、もしくは火吐きで武装を固めた革命前夜の中国での戦い 基本銃装備で遠距離攻撃・連射量多でまた敵接近スピードも速い為 |
(4) | 現代 | MegaDrive Original Stage ~現代~ |
装甲車 | SEGAメガドライブ版オリジナルステージで、軍隊との現代世界での戦い 面構成は道路や駐車場、室内、さらにはゲームセンターがあり |
4 MD版5 |
未来 | 未来ロボット ~結~ |
ガーディアン | 最終ステージで人型・節足歩行ロボや浮遊ドローンとの未来世界での戦い このステージのみゲームオーバー時にコンティニューが不可 |
キャラクター
[編集]「メイン」列の左・中・右の文字は、キャラクターのどの位置から弾が発射されるかを大雑把に示した物である。
壁の隙間を縫う射撃などに影響する。
また「メイン」「サブ」列の数字は、一度に何発まで発射出来るかの数を示す。
「段差」列については、高所、低所に対して攻撃を行えるかどうかの表記。
メイン武器の攻撃力は一律で1。サブ武器は特記の無い場合、同様に1である。
救出したキャラクターの並びについては下記Noの順番に配置され、ステージ開始後、基本は原始時代のキャラクターが最初に表示される。
キャラクターの選択はレバー下で原始時代→中世系→現代系→未来系→近世系(女性)→原始時代となっており(レバー上は左記の逆順)
キャラクターの数が多くなると平地雑魚敵やボス敵に強い現代系キャラクター選択まで時間を要し攻略時間が少なくなってしまう為、
場合によりワザと救出しない選択も必要になる。(特に1Pプレイの場合)
キャラクターの選択表示では左上にウェポン2(サブ)がどの方向に、どのような攻撃を行えるかのアイコンが表示されている。
表示されているアルファベットは「H」は段差攻撃、「L」は平地攻撃、「M」は魔法攻撃を示す。
アルファベットの周りに「▲」で示されるものは攻撃可能方向で、8方向攻撃可能なら全方向「▲」となり、
前方固定攻撃なら上のみ「▲」、左右同時攻撃なら左右「▲」となる。
キャラクターの組み合わせは大体において「8方向攻撃可能」か「前方固定攻撃」でカテゴリされており、
前方固定攻撃のキャラクターは8方向攻撃可能キャラクターに比べメイン・サブの射程が長めに設定されている傾向がある。
但し現代系に限り、左右同時攻撃キャラクターが前方固定攻撃キャラクターよりも射程が長い。
なお、魔法攻撃は全キャラクター中、中世系の4人しか所持しておらず、さらに4人とも全く異なる攻撃方法が割り付けられている。
下記表中のキャラクター名の太字は初期及びコンティニュー時に必ず登場するキャラ。
登場面は、アーケードの1Pプレイ時に出現するラウンド・ステージ数である。
No | 時代 | キャラ名 | 武器 | メイン | サブ | 段差 | 射程 | 移動 | 登場面 | 説明 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 原始時代 | アスラ | 槍 | 右2 | 8方向1 | 可 | 短 | 最速 | 初期 | 初期メンバーの1人でスキンヘッドの古代戦士 射程は短いが移動は最速でまたキャラ健在の場合 |
2 | ガスコン | 槍 | 右2 | 前方固定1 | 可 | 短 | 最速 | 2-6 | 金髪ロンゲの古代戦士 基本的な性能はアスラと同じ | |
3 | バーバル | 弓 | 中2 | 8方向1 | 可 | 長 | 速 | 1-2 3-1 |
ドワーフ風の老弓兵 アスラより足は遅いが射程が長く | |
4 | マース | 弓 | 中2 | 前方固定1 | 可 | 長 | 速 | 2-6 3-2 |
若者風の弓兵
基本的な性能はバーバルと同じ | |
5 | 中世系 | ファイアー
ナイト |
魔法弾
炎の魔法 |
中3 | 前方固定3 | 低所 | 中 | 遅 | 1-6 | チェインヘルムを被った口ひげの騎士 サブ炎の魔法は攻撃力3の前方固定射出だが |
6 | ウォーター
ナイト |
魔法弾
水の魔法 |
中3 | 8方向2 | 不可 | 中 | 遅 | 2-5 | 三つ叉槍を使う目隠騎士 サブ水の魔法は敵に当たると敵が回転し | |
7 | ザエモン | 魔法弾
風の魔法 |
中3 | 右回り1 | 不可 | 無限 | 遅 | 2-3 | 大糸縅鎧を着こむ武士 攻撃力3のサブ風の魔法は轟音と共に | |
8 | グロウ
ナイト |
魔法弾
光の魔法 |
中3 | 周囲4 | 不可 | 周囲 | 遅 | 1-1 | アイアンヘルムを被った騎士 サブ光の魔法は自機を右回転で取り囲む | |
9 | 現代系 | ジョニー | ライフル | 右3 | 前方固定1 | 不可 | 中 | 速 | 初期 | 初期メンバーの1人のライフルを持つ兵士 ある程度の弾速・射程を持ち前方には4発となる |
10 | 教授 | ライフル | 右3 | 左右同時1 | 不可 | 中 | 速 | 1-8 | サングラスをかけた老ライフル使い 基本的な性能はジョニーと同じ | |
11 | コウ | マシンガン | 右連続 | 前方固定 5発 |
不可 | 中 | 遅 | 2-8 | 無精ひげを生やしたアジア系サブマシンガン持ち ジョニー高火力バージョンとも言うべきキャラで | |
12 | キッド | マシンガン | 右連続 | 左右同時 5発 |
不可 | 中 | 遅 | 3-6 | くわえ煙草で帽子で目を隠すマシンガン持ち 教授高火力バージョンとも言うべきキャラで | |
13 | 未来系 | マッド
パピー |
ピストル
バズーカ |
左1 | 前方固定1 | 不可 | 長 | 最遅 | 1-6 | 丸サングラスをかけた肥満体キャラ サブ攻撃は前方固定の画面半分以上飛ぶ |
14 | ジェネラル | ピストル
火炎放射器 |
左1 | 8方向 連続 |
不可 | 短 | 最遅 | 2-7 | ドイツ軍人風のキャラ サブ武器は平地向け攻撃力12の連続発射可能な | |
15 | ロビー | ピストル
ロケット砲 |
左1 | 8方向1 | 特殊 | 無限 | 最遅 | 2-1 | パワードスーツを纏った未来風のキャラ サブのロケット砲は段差がある場合は高所に | |
16 | サイバー | ピストル
ロケット砲 |
左1 | 前方固定 6連装 |
特殊 | 無限 | 最遅 | 2-9 3-4 |
サイバースーツを纏う未来風キャラ サブロケット砲は前方固定だが攻撃力5の | |
17 | 近世系
(女性) |
ハニー | ピストル
手榴弾 |
左2 | 8方向1 | 可 | 短 | 遅 | 3-9 | 黒いサングラスをかけた金短髪の女性 爆風有り攻撃力3の手榴弾を8方向に |
18 | ベティ | ピストル
手榴弾 |
左2 | 前方固定1 | 可 | 短 | 遅 | 初期 | 初期メンバーのパーマをかけた鉢巻茶髪の女性 基本的な性能はハニーと同じ | |
19 | バルキリー | ピストル
ブーメラン |
左2 | 8方向 右左1 |
不可 | 中 | 遅 | 1-5 | ブーメランとピストルを交差する長髪の女性 サブのブーメランは右左1発ずつ交互に発射され | |
20 | マム | ピストル
ブーメラン |
左2 | 前方固定 右左1 |
不可 | 中 | 遅 | 2-5 3-7 |
ブーメランとピストルを構える髪を結った女性 基本的な性能はバルキリーと同じ |
なお、ハニー、バルキリー、ロビーなど、サブ武器の方向が固定ではなく発射に時間の掛かるキャラクターの場合、発射方向はボタン押下時のレバー入力ではなく、実際の発射時にキャラクターが向いている方向となる。
他機種版
[編集]家庭用ゲーム機への移植に際しては、テレビ(モニタ)を縦置きにしてアーケード版と同様の画角で遊ぶことを前提にすることが難しいことから、大半の他機種作品は横画面作品として画面構成を再調整したリメイク版である。一部機種は描画も3DCG化したリメイク作となっている。
移植希望ランキングの上位によく入ることの理由としては、ゲーム性の高さが挙げられている[2]。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ゲイングランド | 1991年1月2日 1991年1月3日 1991年 PAL 1991年 |
メガドライブ | シムス | セガ レノベーションプロダクツ セガ |
4メガビットロムカセット[3] | G-4036 49056 |
|
2 | Gain Ground | 1991年1月 PAL 1991年 |
セガ・マスターシステム | シムス | セガ | 2メガビットロムカセット | 7045 | |
3 | ゲイングランドSX | 1992年12月25日 |
PCエンジンSUPER CD-ROM² | ビッツ・ラボラトリー フィルインカフェ |
NECアベニュー | CD-ROM | NAPR-1032 | |
4 | セガエイジス2500シリーズ Vol.9 ゲイングランド |
2004年2月26日 |
PlayStation 2 | 童 | スリーディー・エイジス | CD-ROM | SLPM-62445 | 3DCGリメイク版 |
5 | セガエイジス2500シリーズ Vol.9 ゲイングランド |
2005年11月23日 |
PlayStation 2 | 童 | セガ | CD-ROM | SLPM-62674 | 発売元をセガに変更した再発売版 |
6 | ゲイングランド | 2007年1月30日[4][5] 2007年2月5日 2007年2月2日 |
Wii | セガ | セガ | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | メガドライブ版の移植。 日本では2019年1月31日 配信・販売終了。 |
7 | ゲイングランド アゲイン | 2010年4月26日[6][7] |
FOMA 903i/703iシリーズ以上 (iアプリ) |
セガ | セガ | ダウンロード (★ぷよぷよ! セガ) |
- | アレンジ移植 |
8 | Gain Ground | 2010年6月1日 2010年6月1日 |
Windows | セガ | セガ | ダウンロード (Steam) |
- | メガドライブ版の移植 |
9 | ゲイングランド アゲイン | 2010年8月19日[8] |
BREW3.1/4.0対応機種 (EZアプリ) |
セガ | セガ | ダウンロード (★ぷよぷよ!セガ) |
- | アレンジ移植 |
10 | セガエイジス2500シリーズ Vol.9 ゲイングランド |
2013年5月15日[9][10] |
PlayStation 3 PlayStation Portable (PlayStation Network) |
セガ | セガ | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
NPJD-00038 | PS2互換機能非搭載PS3/PSPで動くようにした ネット配信版 |
11 | Sega Genesis Classics | 2018年5月29日 2018年5月29日 Switch 2018年12月7日 2018年12月6日 |
Linux macOS PlayStation 4 Xbox One Nintendo Switch |
d3t セガ |
セガ | ダウンロード (Steam、PlayStation Store、 Microsoft Store、 ニンテンドーeショップ) BD-ROM Nintendo Switch専用ゲームカード |
PS4: CUSA-10828 CUSA-09771 XBO: INL-SE10663080 Switch: HAC-P-AQGKB HAC-P-AQGKA |
メガドライブ版の移植 |
12 | SEGA AGES ゲイングランド |
2018年12月27日[11][12][13] 2019年3月28日 |
Nintendo Switch (ニンテンドーeショップ) |
エムツー | セガゲームス (当時) |
ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
13 | ゲイングランド | 2020年12月17日 |
アストロシティミニ | 瑞起[14] | セガトイズ(発売) セガ(販売) |
プリインストール | - | アーケード版の移植 |
14 | ゲイングランド | INT 2022年10月27日 |
メガドライブ ミニ2 SEGA Genesis Mini 2 |
エムツー | セガ | プリインストール | HAA-2524 MK-16310 |
メガドライブ版の移植 |
- メガドライブ版
- シムス開発。市街地やゲームセンター店内など現代ステージ10面が追加され、全50面。最初から20人揃っている代わりに捕虜が一切配置されないHARDモードがある[15]。一部のキャラクターの武器の射程の差が無くなる、もしくは非常に小さくなっているほか、アーケード版からの解像度低下に合わせた各種バランス調整が施されているが、Switch以前の他機種版と比べると移植の再現度は高い。
- Wiiのバーチャルコンソールで2007年1月より2019年1月まで配信された。バーチャルコンソール自体のサービス終了に伴い現在は新規ダウンロード・購入は出来ない。
- マスターシステム版
- 開発はメガドライブ版と同じくシムス。ゲイングランドシステム中枢部のラウンド5が追加され、全50面。ステージレイアウトとボスキャラは独自の物になっている。メガドライブ版に比べてキャラクターが小さいのと相対してフィールドは広めになっている。キャラクター性能は、主にウェポン2が前方向固定のキャラクターが削られ全方向攻撃型キャラクターに集約され、10種類となっている。また性能は同じだが、1P側が全員男性、2P側が全員女性である。ファイアーナイトに相当するキャラクターがまきびしを使う忍者(2P側はくノ一)になっている。
- PCエンジン版
- 『ゲイングランドSX』(GAIN GROUND SX)というタイトルで、NECアベニューよりPCエンジンSUPER CD-ROM2用で1992年12月25日に発売。アーケード版を基準に移植されているが画面上にスコア表示は無く(残り敵人数や時間の表示はある)、2人同時プレイは不可で1人プレイ専用。BGMはT's MusicによるアレンジBGMがCD-DAで収録され、SEもサンプリング化されリアルな音声になった。『SX』はスクロール・エクストラの頭文字である[16]。
- アーケード版との最大の相違点は、固定画面からプレイヤーキャラの移動で2~3画面分上下に任意スクロールする横画面仕様に変更されたこと。そのためフィールド全体を一度に見渡せず、プレイ中にポーズをかけてゲームを停止し、十字キーの上下でマップ全体を任意に確認できる仕様がある。これらスクロール仕様に合わせてゲームバランスも難易度を下げるなど調整が施されている。
- PlayStation 2版『セガエイジス2500シリーズVol.9 ゲイングランド』
- 描画は3Dポリゴンで行われ視点もやや斜め上からの俯瞰となっている。アーケード版の完全移植を謳ったモードもあるが、再現度はそれほど高くない。難易度は概ねアーケード版よりも高い。
- 2013年5月15日にはPS2アーカイブスとしてPlayStation 3のPlayStation Storeでも配信開始。
- 携帯アプリ版
- 『ゲイングランド アゲイン』というタイトルでリメイクされ、 iモード用のゲームアプリとして2010年4月26日より配信された。対応機種はFOMA 903i/703iシリーズ以上。縦画面だが、解像度などの兼ね合いで、画面構成はアーケード版とは異なる。グラフィックのリファインだけでなく、出撃時に3人のキャラを選ぶ「チームシステム」、本編クリア後に出現の「ゲイナーモード」での全国ランキングに対応、ゲーム中に取った行動でエンブレム獲得などの実績要素など、時代に合わせた新要素も加えられている。また8月19日からはEZアプリ対応ゲームアプリとしても配信された。
- Nintendo Switch版(SEGA AGES)
- 2018年~2020年にセガゲームス(当時)が展開したSwitch版SEGA AGESシリーズの1作としてリリース[15]。家庭用では初となる、アーケード版の仕様をほぼ再現した移植版である。画面表示を左または右に90度回転し、縦画面でプレイする事が可能。いずれの向きでも画面長辺方向の端が余るため、ゲーム映像はいわゆる「ピラーボックス」状態となる。
- ネットワークランキングに対応。メガドライブ版のHARDモードに相当する「フルメンバーモード」が実装されている[15]。また、オリジナルモードでは、ミスしても3秒ほど前からプレイをやり直せる「ヘルパー」機能が付いた[15]。このほか、いわゆる「どこでもセーブ」(ステートセーブ)も可能[15]。
- 日本で稼働したバージョン(以下:日本版)に加え、海外版も国内家庭用ゲーム機に初めて移植された。この「海外版」を選択した場合は、コントローラーが3つあれば3人同時プレイが可能となる。一方で、「海外版」には「フルメンバーモード」が実装されなかった。「SEGA AGES」にスーパーバイザーとして参加した奥成洋輔はその理由について、コレクターから借りた海外版『ゲイングランド』のROMにはプロテクトを解除するのに時間がかかってしまい、フルメンバーモードを入れる時間がなかったとGAME Watchとのインタビューの中で説明している[15]。
- アストロシティミニ版
- 国内稼働バージョンがプリインストール収録された。別売の専用コントローラーを使えば、最大2P同時プレイ可能。ゲーム映像の仕様は概ねSwitch版に準拠している。ただし、本体と一体化したディスプレイは物理的に縦にしても縦画面をフル表示出来ず、必ずピラーボックス状態となる。
- 本体の機能としてステートセーブ機能に対応しているほか、マスターメニュー画面の「BGMモード」を選択すると、ゲームプレイ時の楽曲を独立して聴く事が出来る。
開発
[編集]本作の制作者は『忍者プリンセス』(1984年)の制作に携わった後、スポーツゲームを数作作成している間に『ゲイングランド』のアイデアを温めていた[17]。本作の登場人物のうち、ジョニーのプレイヤーの攻撃システムは『忍者プリンセス』のプレイヤーキャラクター・くるみ姫と共通する。(八方向手裏剣及び前方固定手裏剣・但し前方固定手裏剣も連射可能)
日本国外では、『ガントレット』(1985年、アタリ)をはじめとする多人数プレイが人気を集めており、本作のゲームデザインも『ガントレット』をモチーフとしている[18]。 ただし、リード・プログラマーのMINA&MANAこと大岡良樹はセガの公式インタビューの中で、最初は開発チームのそばに『ガントレット』の筐体を置いていたものの、開発早々ゲーム性の違いが判明してすぐに撤去したと話している[18]。具体的な違いとしては、『ガントレット』がアクションゲームであるのに対し、本作はシューティングゲームであることなどが挙げられる[18]。
また、企画の段階では、『ファンタジーゾーン』(1986年)のショップ機能を参考に、敵を倒したお金でコマンドを売買できる「傭兵さんコーナー」というシステムも検討されていた。しかし、作品の趣旨から逸れてしまうことから採用は見送られ、新しいキャラクターが途中から加わる方式に変更された[18]。 プレイヤー間のコマンド交換機能は開発時の必要性から、途中で付け加えられた[18]。
本作の開発にあたっては、『カルテット』をもとにした海外向けの3人プレイ用筐体が用いられた[19]。だが、最終的には、日本のゲームセンターの状況を踏まえ、2人同時プレイ仕様のテーブル筐体が作られた[19]。
本作は、3人同時プレイ可能な筐体込みで販売されていたものの、国内では基板のみの販売が主のため、この仕様のものはほとんど出回っていない。2人同時プレイ仕様の基板でも中央下段の表示スペースが1/3空いているところや、捕虜が赤、青以外にも黄に点滅しているのは、3人同時プレイ仕様の名残である。
セッティング
[編集]敵のセッティングは、まず企画担当者が作成した設定をもとに、大岡がプログラムに置き換えて戦略の調整や再設定を行った後、企画監修者が通しプレイをして、その時に得られた意見をもとに難易度や戦略を調整する形で行われた[20]。なお本作の企画担当者はのちに、『ばくばくアニマル』を製作している。
スタッフ
[編集]- アーケード版
- プロジェクト・コーディネーター:マック・オースティン
- オリジナル・デザイン:マック・オースティン
- マック・オースティンはアーケードのインストカードでゲイングランド・システムとは何かの説明を署名して記載している。
- 企画:ヤン・ワット
- リード・プログラマー:MINA&MANA(大岡良樹)
- プログラマー: Kuribho!!
- グラフィック・アーティスト:Bee3、Sea‑Gup、マックス・ネルソン
- イラストレーター:EIRO
- 音楽:DOLPHIN(高田陽)、Q-CHAN(林克洋)
- サウンド・エフェクト:Q-CHAN(林克洋)
- メガドライブ版
- プログラマー:おかべなおき
- プランナー:T.KATOH
- デザイナー:KAN CHAN(こうやまかなこ)
- サウンド:SZK
- セガ・マスターシステム版
- オリジナル・プランナー:マック・オースティン、ヤン・ワット
- プランナー:KOU
- デザイン:KOU
- プログラム:YONE(よねだひろひこ)、O.B、KOU
- サウンド:TARNYA(鎌谷千佳子)
- スペシャル・サンクス:T.KATOH、MIYA、T.ASANO、NONCHAN、T.HAGIWARA
- PCエンジン版
- エグゼクティブ・プロデューサー:石原幸男
- プロデューサー:多部田俊雄
- ディレクター:宮崎暁、MAX.INDE(いんでまさし)、K.SAITOU
- プログラマー:K.KUGE
- サポート:MASAS(清水真佐志)
- サウンド・コンポーザー:T'sミュージック
- グラフィック・デザイナー:MAT.KAKISISU、YAX.TAKAHARA(高原保法)、NAMA.NINNIN、仲田賢一、MOMO、フィルインカフェ、MAX.INDE(いんでまさし)
- スペシャル・サンクス:H.NAKAMURA、TORUNEKO、宮崎暁、J.M.KIM、SONY.KIM、めすだひでき、小松田裕一、桑原剛
反響
[編集]大岡良樹がセガの公式インタビューの中で語ったところによると、本作は筐体のインストラクションカードだけを見て面白さが伝わるような作品ではなかったため、当初は売り上げがいまいちだったが、ライターの見城こうじが『マイコンBASICマガジン』で取り上げたことがきっかけで売れ始めたとされている[21]。
評価
[編集]評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- アーケード版
- 1998年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では、『名作・秀作・天才的タイトル』と認定された「ザ・ベストゲーム」に選定された。同書では面クリアの方法が敵の全滅以外に全プレイヤーキャラクターを出口から脱出させる事の2通りあった事が当時としては珍しかったと指摘、その他に20種類いるキャラクターの特性の理解と全40面のステージにそれぞれのキャラクターをどう駆使していくかが重要だった事を指摘した[36]。また本作の難易度は高いが慣れる事で比較的容易にクリアが可能な事を指摘した上で、当時サラリーマンを中心にヒットした事を述べ、稼働開始から1年以上も設置してある店が珍しくなかった事に関して「それだけ客を引きつける魅力があった」と称賛した[36]。
- メガドライブ版
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合 得点 3.73 3.22 3.20 3.70 3.46 3.86 21.17
- PCエンジン版
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では5・4・5・5の合計19点(満40点)[26]、、『月刊PCエンジン』では75・85・70・60・75の平均73点(満100点)、『電撃PCエンジン』では50・45・65・50の平均52.5点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では7・6・8・6の合計27点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.28点(満30点)となっている[34]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で217位(485本中、1993年時点)となっている[34]。
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合 得点 3.57 3.71 3.14 3.57 3.43 3.86 21.28
関連作品
[編集]- 本作と同じくシステム24で同時期にアーケードで稼働していたゲーム。キャラクターが小さく、広い画面で状況を把握しての戦略的なゲーム展開など類似部分も多い。後にサイトロンの1500シリーズで発売されたサントラでは、ゲイングランドとのカップリング収録で発売された。
- "デロス" と名づけられた未来のレジャーランドで起きたロボットの叛乱を描くSF映画。
- BGM、および世界観のみ参戦。キャラクターの参戦がないため、公式サイトには本作が参戦していることは記されていない。早期購入特典付属のサウンドトラックには、作中で使用された本作のアレンジBGMが収録されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e 「最も愛されたゲームたち!! 読者が選んだベスト30」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、56 - 57頁、雑誌03660-7。
- ^ 「セガエイジスサーガ ~関係者の証言で編む名作たちの物語~」『Nintendo DREAM』2019年2月号、アンビット、2018年12月21日、66頁、雑誌07113-02。
- ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、55頁。
- ^ “Wii「バーチャルコンソール」、2007年1月販売開始タイトルが発表” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA (2006年12月26日). 2019年11月24日閲覧。
- ^ “バーチャルコンソール配信ソフト7タイトル追加!(1/30)” (日本語). iNSIDE. イード (2007年1月30日). 2019年11月24日閲覧。
- ^ 佐伯憲司 (2010年4月26日). “セガ、iモード「ゲイングランド アゲイン」局面に応じて3人の操作キャラを交替する新システムを搭載” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2019年11月24日閲覧。
- ^ 階堂綾野 (2010年4月27日). “セガ、iモード向けに名作シューティングの新作『ゲイングランド アゲイン』を配信” (日本語). iNSIDE. イード. 2019年11月24日閲覧。
- ^ “注目リリース:セガ、au携帯向けゲーム「ゲイングランド アゲイン」を配信” (日本語). MANTANWEB. MANTAN (2010年8月24日). 2019年11月24日閲覧。
- ^ “『ゲイングランド』がプレイステーション2アーカイブスで配信開始” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2013年5月15日). 2019年11月24日閲覧。
- ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2013年5月15日). “セガ、『ゲイングランド』をPS2アーカイブスで配信開始 ― 特性異なる20キャラを使用する名作シューティング” (日本語). iNSIDE. イード. 2019年11月24日閲覧。
- ^ “20人の仲間が力をあわせるアクションSTG『SEGA AGES ゲイングランド』の配信日が12月27日に決定” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA (2018年12月25日). 2019年11月24日閲覧。
- ^ 茶っプリン (2018年12月27日). “『SEGA AGES ゲイングランド』配信開始!追加要素などを紹介する映像も公開中” (日本語). iNSIDE. イード. 2019年11月24日閲覧。
- ^ ito (2018年12月27日). “アクション「SEGA AGES ゲイングランド」が本日12月27日から配信。3人同時プレイが可能な海外版も収録” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2019年11月24日閲覧。
- ^ “開発事例 レトロミニアーケードゲーム機「アストロシティミニ」”. 株式会社 瑞起. 2021年1月21日閲覧。
- ^ a b c d e f “「SEGA AGES ゲイングランド」インタビュー 30周年滑り込み!全世界の「ゲイングランド」研究者へ贈る、初の完全移植プラス!”. GAME Watch. 株式会社インプレス (2018年12月27日). 2022年5月10日閲覧。
- ^ 週刊ファミコン通信 No.213. 株式会社アスキー. (1993年1月8日15日). p. 49
- ^ 『月刊ゲーメスト』(株式会社新声社)1989年6月号 p.16 を参照。
- ^ a b c d e 名作アルバム 『ゲイングランド』(2ページ目) - セガの公式ウェブサイト「名作アルバム 」より、2022年5月11日閲覧。
- ^ a b 開発者インタビュー(3ページ目)- セガの公式ウェブサイト「名作アルバム 」より、2022年5月11日閲覧。
- ^ 開発者インタビュー(7ページ目)- セガの公式ウェブサイト「名作アルバム 」より、2022年5月11日閲覧。
- ^ 開発者インタビュー(1ページ目)- セガの公式ウェブサイト「名作アルバム 」より、2022年5月11日閲覧。
- ^ a b c d “Gain Ground for Genesis (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年12月9日閲覧。
- ^ a b c d “Gain Ground for SEGA Master System (1990) Moby Games” (英語). Blue Flame Labs. 2017年12月9日閲覧。
- ^ a b c “Gain Ground for Wii (2007) Moby Games” (英語). Blue Flame Labs. 2017年12月9日閲覧。
- ^ a b “ゲイングランド まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年12月6日閲覧。
- ^ a b “ゲイングランドSX まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年12月6日閲覧。
- ^ “Gain Ground for TurboGrafx CD (1992) Moby Games” (英語). Blue Flame Labs. 2017年12月9日閲覧。
- ^ http://ign.com/articles/2007/02/09/gain-ground-review
- ^ MegaTech rating, EMAP, issue 6, page 78, June 1992
- ^ http://segaretro.org/index.php?title=File:Raze_UK_07.pdf&page=64
- ^ http://segaretro.org/index.php?title=File:Raze_UK_08.pdf&page=34
- ^ http://www.sega-16.com/2004/12/gain-ground/
- ^ a b http://segaretro.org/index.php?title=File:SegaPro_UK_03.pdf&page=18
- ^ a b c 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、10頁。
- ^ a b c d e f 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、20 - 21頁、ISBN 9784881994290。
- ^ a b 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、102頁、ISBN 9784881994290。
- ^ a b 『ファミコン通信』第2・3合併号、アスキー、1991年1月25日。
外部リンク
[編集]- アーケード版の情報・解説サイト
- メガドライブ版の情報サイト
- ※ 上記のサイトには「クリックでムービーを再生」とあるがこれは作成当時web動画のデファクトスタンダードであったFlashを用いたもので、2021年以降は基本的に視聴出来ない
- PS2版の情報サイト
- Switch版の情報サイト
- その他
- Gain Ground - MobyGames - 非公式データベースサイト(英語表記)。