ケネス・A・ジョンソン
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ケネス・アラン・ジョンソン(Kenneth Alan Johnson, 1931年3月26日 - 1999年2月9日)は、アメリカ人理論物理学者。ミネソタ州ダルース生まれ、ボストン没。
生涯
[編集]ジョンソンはイリノイ工科大学で物理を学び(1952年学士号取得)、1952年にハーバード大学で修士号を取得、1955年にはジュリアン・シュウィンガーの元で博士号を取得した。その後、ハーバード大学でリサーチフェローおよび講師の職に就く。コペンハーゲンのニールス・ボーア研究所で国立科学財団のリサーチフェローとして勤めたのち、1958年にはマサチューセッツ工科大学 (MIT) で助教の職につき、1965年には同大学の教授職について生涯留まった。
ジョンソンは場の量子論において重要な功績を残した。1960年代、彼は初めてカイラル異常やその他の異常を発見した[1]。1970年代にはハドロンを量子色力学により記述する当時の標準模型、MITバッグ模型の開発に関わる。
アメリカ芸術科学アカデミー、アメリカ科学振興協会会員、アメリカ物理学会フェロー。
著作
[編集]- “The bag model of quark confinement”. Scientific American. (1979-7).
- Alan Guth, Kerson Huang, Robert L. Jaffe, ed (1983). “The physics of asymptotic freedom”. Asymptotic realms of physics. MIT Press (Francis Low 記念論文集)
- Jackiw, R.; Johnson, K. (1973年10月). “Dynamical Model of Spontaneously Broken Gauge Symmetries”. Phys. Rev. D 8 (8): 2386–2398. doi:10.1103/PhysRevD.8.2386 .
- Chodos, A.; Jaffe, R. L.; Johnson, K.; Thorn, C. B.; Weisskopf, V. F. (1974年6月). “New extended model of hadrons”. Phys. Rev. D 9 (12): 3471–3495. doi:10.1103/PhysRevD.9.3471 .(MITバッグ模型)
- Chodos, A.; Jaffe, R. L.; Johnson, K.; Thorn, C. B. (1974年10月). “Baryon structure in the bag theory”. Phys. Rev. D 10 (8): 2599–2604. doi:10.1103/PhysRevD.10.2599 .
外部リンク
[編集]- 墓碑銘 MIT News, 1999
脚注
[編集]- ^ カイラル異常を示唆する結果はすでに1951年にシュウィンガーにより発見されていた。ジョンソンは1963年に発表した論文 (Physics Letters 5, p. 263) 二次元QEDにおいて無質量粒子は同時に軸流(カイラル対称)かつゲージ対称にはなれないことを示した。その後、1969年にスティーブン・L・アドラーにより、1967年にジョン・スチュワート・ベルとローマン・ジャッキウによりそれぞれ中性パイ中間子の二つの光子への崩壊を説明するためにカイラル異常は再発見された。歴史についてはたとえばラインホルト・ベルトルマン (1996). Anomalies in Quantum Field Theory. Clarendon Press. p. 2 を参照されたい。