ケナルカエウム・シュンビオスム
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ケナルカエウム・シュンビオスム | |||||||||||||||||||||||||||
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共生宿主のアクシネラ(海綿)
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
“Cenarchaeum symbiosum” DeLong and Preston 1996(暫定名) |
ケナルカエウム・シュンビオスム(センアーケウム・シンビオサム、Cenarchaeum symbiosum)は、Axinella属海綿に共生する古細菌の未記載種である。1996年にAxinella mexicanaから発見された。
A. mexicanaを始めとしたAxinella属の海綿に共生している[注釈 1]。A. mexicanaに共生する生物としては唯一の古細菌で、共生微生物の約65%を占めるという。1996年に極限環境微生物ではない古細菌として初めて発見された。2005年にNitrosopumilus martimus(同じcrenarchaeota group I.1aの未記載種)の純粋培養系が確立されるまで、ほぼ10年にわたって海洋性古細菌唯一の培養株であった。
単独での培養は困難であり、未だ正式には発表されていないが、A. mexicanaとの共培養で比較的容易に維持が可能。ゲノム情報[注釈 2]や近縁種N. martimusの性質から、アンモニアを酸化する亜硝酸菌であると推定されている。
16S rRNA系統解析からはクレン古細菌の深い位置に属していると見られている。既知のクレン古細菌(ほぼ全種が超好熱菌)とはゲノム構成や性質がかなり異なっており[注釈 3]、2010年以降はNitrosopumilusなどと合わせて独立の門(タウム古細菌門)を設定する場合が多い[1]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ C. symbiosumの近縁種が多数Axinellaから報告されている。ただし培養されておらず、分類上の位置づけも殆ど決定されていない
- ^ ゲノムサイズ:2,045,086bp、ORF:2,017箇所(Cenarchaeum symbiosum A株について。この他に同じ個体から種レベルで異なるB株が見出されている)
- ^ クレン古細菌に近いとみられるものの、ゲノム中にユーリ古細菌や真核生物に固有とされていた遺伝子が一部存在する
出典
[編集]- ^ Brochier-Armanet C, Boussau B, Gribaldo S, Forterre P. (2008). “Mesophilic crenarchaeota: proposal for a third archaeal phylum, the Thaumarchaeota”. Nature Reviews Microbiology 6 (3): 245–52. doi:10.1038/nrmicro1852. PMID 18274537.
参考文献
[編集]- Preston CM, Wu KY, Molinski TF, De Long EF (1996). “A psychrophilic crenarchaeon inhabits a marine sponge: Cenarchaeum symbiosum gen. nov., sp. nov”. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 6241–6246. doi:10.1073/pnas.93.13.6241. PMID 8692799.
- Hallam SJ, Konstantinidis KT, Putnam N, Schleper C, Watanabe Y, Sugahara J, Preston C, de la Torre J, Richardson PM, DeLong EF (2006). “Genomic analysis of the uncultivated marine crenarchaeote Cenarchaeum symbiosum”. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 103 (48): 18296–18301. doi:10.1073/pnas.0608549103. PMID 17114289.