コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ケイトンズヴィル事件の九人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ケイトンズヴィル事件の九人(ケイトンズヴィルじけんのくにん、Catonsville Nine)は、ベトナム戦争に抗議するため、徴兵書類を焼き捨てた、9人のカトリック信徒である。

事件

[編集]

彼らは1968年5月17日にメリーランド州の徴兵委員会を訪れ、378通の徴兵書類を駐車場へ運び、手製のナパームを浴びせて火をつけた。

9人は以下の人たちだった。

  • イエズス会司祭ダニエル・ベリガン(en
  • その兄弟でヨセフ会司祭フィリップ・ベリガン(en
  • デイビッド・ダースト修道士
  • ジョン・ホーガン修道士
  • 芸術家のトム・ルイス(en
  • マージョリー・ブラッドフォード・メルヴィル
  • その夫で元メリノール宣教会司祭トーマス・メルヴィル
  • ジョージ・ミシュ
  • 元修道女のメアリー・モイラン

フィリップ・ベリガン神父とトム・ルイスは、これより前の、「バルティモアの4人en」事件の際に徴兵書類に血をかけて逮捕されており、「ケイトンズヴィル事件」の時には保釈中の身だった。

9人の事件は1968年の10月5日から9日のあいだ、連邦裁判所で審理され、被告側弁護団の団長はウィリアム・クンスラーが務めた。

彼らは米国政府の所有物の破壊、選抜徴兵局の書類の破壊、1967年の選抜徴兵法への妨害、を犯したとして有罪判決を受けた。

戯曲

[編集]

ダニエル・ベリガン神父は自由詩のかたちで裁判についての戯曲、『ケイトンズヴィル事件の九人』(The Trial of the Catonsville Nine)を書いた。通常演じられるのは、サウル・レヴィットによる普通の対話形式の脚色である。 日本では有吉佐和子エリザベス・ミラー共訳で、1972年に新潮社に刊行[1]1972年には、グレゴリー・ペックによって、映画が製作されている。

脚注

[編集]
  1. ^ 国立国会図書館サーチ

参考文献

[編集]
  • Berrigan, Daniel (1970). The Trial of the Catonsville Nine. Boston: Beacon Press. ISBN 0-8070-0549-5.
  • Lynd, Straughton; & Lynd, Alice (Eds.) (1995). Nonviolence in America: A Documentary History. Maryknoll, NY: Orbis Books.

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]