グレッグ・ハーディ
グレッグ・ハーディ | |
---|---|
本名 |
グレゴリー・マッカール・ハーディ (Gregory McKarl Hardy) |
生年月日 | 1988年7月28日(36歳) |
出身地 |
アメリカ合衆国 テネシー州ミリントン |
通称 |
ザ・プリンス・オブ・ウォー (The Prince Of War) |
身長 | 196 cm (6 ft 5 in) |
体重 | 120 kg (265 lb) |
階級 | ヘビー級 |
リーチ | 203 cm (80 in) |
スタイル | 総合格闘技 |
チーム | アメリカン・トップチーム |
現役期間 |
- 2018年 (アメリカンフットボール) 2017年 – (総合格闘技) 2022年 – (ボクシング) |
総合格闘技記録 | |
試合数 | 13 |
勝利 | 7 |
ノックアウト | 6 |
判定 | 1 |
敗戦 | 5 |
ノックアウト | 3 |
判定 | 1 |
失格 | 1 |
無効試合 | 1 |
プロボクシング記録 | |
試合数 | 3 |
勝利 | 3 |
ノックアウト | 2 |
アマチュア総合格闘技記録 | |
試合数 | 3 |
勝利 | 3 |
ノックアウト | 3 |
その他 | |
総合格闘技記録 - SHERDOG | |
ボクシング記録 - BoxRec |
グレッグ・ハーディ(Greg Hardy、1988年7月28日 - )は、アメリカ合衆国の男性プロボクサー。元アメリカンフットボール選手、元総合格闘家。テネシー州ミリントン出身。
2010年から6シーズンに渡りNFLのカロライナ・パンサーズ、ダラス・カウボーイズでディフェンシブエンドとしてプレーし、プロボウルにも出場したトップ選手であったが、私生活のトラブル(後述)をきっかけに引退に追い込まれ、2017年に総合格闘技、2022年にボクシングに転向した[1]。
来歴
[編集]高校時代はアメリカンフットボールのほか、バスケットボールや陸上競技の選手としても活躍した。卒業後はミシシッピ大学に進学し、通算39.5ロスタックル、26.5サックを記録[1]。2007年にはオールアメリカンセカンドチームに選出された[1]。
NFL時代
[編集]カロライナ・パンサーズ
[編集]2010年、NFLドラフト6巡目(全体175位)でカロライナ・パンサーズに指名されて入団。翌シーズンからスターティングメンバーに定着すると、2013年にはチーム記録タイの15.0サックを記録し、プロボウル、オールプロセカンドチームに初選出された。
しかし、2014年5月13日、元交際相手へのドメスティックバイオレンスの容疑で逮捕され、有罪判決を受けて60日間の執行猶予と18ヶ月の保護観察処分を命じられた[2]。同年の開幕戦には出場したものの、第2週以降はロスター除外リストに登録され、シーズンの残り全試合を欠場した[3]。ハーディは陪審員による裁判を求めて上訴したが、後に被害者との和解案が合意に達し取り下げられた[3]。
ダラス・カウボーイズ
[編集]2015年、フリーエージェントになったハーディは、ダラス・カウボーイズと1年1,310万ドルの契約を結んだが、前年の事件によりNFLから10試合の出場停止処分(後に仲裁で4試合へ軽減)を課され、シーズンの序盤戦を欠場した[4][5]。チームに復帰した後もミーティングへの遅刻やチームメイトとの口論などトラブルが続き、シーズン終了後に放出された[6]。
2016年9月26日、コカイン所持の容疑で再び逮捕され、5,000ドルの保釈金を払い釈放された[7]。
2017年に育成およびスカウトリーグのスプリングリーグ(TSL)に参加。2018年1月にアリーナフットボールのアメリカン・アリーナ・リーグ(AAL)のリッチモンド・ラフライダーズと契約した。
総合格闘技
[編集]2016年10月、ハーディは総合格闘家に転身する意向を明かした[8]。それまで本格的な格闘技の経験はなかったが[8]、翌年11月からアマチュア総合格闘技に出場すると、3試合連続で1Rノックアウト勝利を収めた。
2018年6月12日、Dana White's Tuesday Night Contender Seriesでプロデビュー。同じ元NFL選手のオーステン・レーンと対戦し、1R開始早々に左右のフックをクリーンヒットさせ、わずか57秒でKO勝利を収め、UFCとの契約を勝ち取った[9]。試合後にUFC代表のダナ・ホワイトは、ハーディがUFC本大会に出場する前に数試合経験を積ませることを明かした[10]。
2018年8月7日、再びDana White's Tuesday Night Contender Seriesに出場。テバリス・ゴードンと対戦し、試合開始から17秒でTKO勝ち。
UFC
[編集]2019年1月19日、UFC本大会デビュー戦となったUFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashawでアレン・クラウダーと対戦。1R終盤からスタミナ切れを起こすと、2Rに片膝をついた体勢のクラウダーの頭部に膝蹴りを当てる反則を犯し、失格負け[11]。
2019年10月18日、UFC on ESPN: Reyes vs. Weidmanでベン・ソソリと対戦し、判定勝ちを収めるも、ハーディが第2ラウンドと第3ラウンド間のインターバルに喘息の吸入器を使用(NFL時代は使用が認められていた)したため、マサチューセッツ州アスレチック・コミッションによりノーコンテストに変更された[12][13][14]。
2019年11月9日、UFC Fight Night: Zabit vs. Kattarでヘビー級ランキング7位のアレキサンダー・ヴォルコフと対戦し、0-3の判定負け。
2020年12月19日、UFC Fight Night: Thompson vs. Nealでマルチン・ティブラと対戦し、パウンドで2RTKO負け。
2022年3月5日、UFC 272でセルゲイ・スピバックと対戦し、パウンドで1RTKO負け。3連敗となり、この試合でUFCとの試合契約が満了したが、ハーディはUFCと再契約しないことを選択しフリーエージェントとなり[15]、ボクシングへ転向した。
プロボクシング
[編集]2022年10月8日、プロボクシングデビューを果たし、マイク・クックに2RKO勝ちを収めた。
2023年2月17日、ベアナックル・ボクシングの団体「Bare Knuckle Fighting Championship」に出場し、ジョシュ・ワトソンに2RKO負けを喫した。
Team Combat League
[編集]1ラウンドのみの試合で対戦し、チーム対抗戦を行うプロボクシングリーグ「Team Combat League」に、DALLAS ENFORCERSのチームメンバーとして出場している。
2023年5月18日、DC DESTROYERSとの対抗戦に出場し、第9試合でノーマン・ニーリィに1RTKO勝ち、同日に行われた第18試合でダンテ・ホワイトに1R判定勝ち収めた[16]。
2023年6月2日、LA TENGOOSEとの対抗戦に出場し、第6試合でアレクサンダー・フローレスに1R判定勝ちを収めるも、同日に行われた第17試合で同じアレクサンダー・フローレスと対戦し、1RKO負けを喫した[17]。
2023年8月20日、オールスター戦にチームイーストのヘビー級代表として選ばれ、チームウエストのヘビー級代表マイケル・ハンターと対戦。1R判定負けを喫するが、オールスター戦としては171対170でチームイーストが勝利を収めた[18]。
戦績
[編集]総合格闘技
[編集]プロ総合格闘技
[編集]総合格闘技 戦績 | ||||||
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13 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
7 勝 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
5 敗 | 3 | 0 | 1 | 1 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
× | セルゲイ・スピバック | 1R 2:16 TKO(パウンド) | UFC 272: Covington vs. Masvidal | 2022年3月5日 |
× | タイ・トゥイバサ | 1R 1:07 TKO(左フック→パウンド) | UFC 264: Poirier vs. McGregor 3 | 2021年7月10日 |
× | マルチン・ティブラ | 2R 4:31 TKO(パウンド) | UFC Fight Night: Thompson vs. Neal | 2020年12月19日 |
○ | モーリス・グリーン | 2R 1:12 TKO(左ジャブ→パウンド) | UFC Fight Night: Hall vs. Silva | 2020年10月31日 |
○ | ヨルガン・デ・カストロ | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 249: Ferguson vs. Gaethje | 2020年5月9日 |
× | アレキサンダー・ヴォルコフ | 5分3R終了 判定0-3 | UFC Fight Night: Zabit vs. Kattar | 2019年11月9日 |
- | ベン・ソソリ | ノーコンテスト | UFC on ESPN 6: Reyes vs. Weidman | 2019年10月18日 |
○ | フアン・アダムス | 1R 0:45 TKO(パウンド) | UFC on ESPN 4: dos Anjos vs. Edwards | 2019年7月20日 |
○ | ドミトリ・スモリャコフ | 1R 2:15 TKO(パウンド) | UFC Fight Night: Jacaré vs. Hermansson | 2019年4月27日 |
× | アレン・クラウダー | 2R 2:28 失格(反則の右膝蹴り) | UFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashaw | 2019年1月19日 |
○ | レイ・ジョーンズ | 1R 0:53 KO(パウンド) | XFN 352 | 2018年9月29日 |
○ | テバリス・ゴードン | 1R 0:17 TKO(スタンドパンチ連打→パウンド) | Dana White's Tuesday Night Contender Series | 2018年8月7日 |
○ | オーステン・レーン | 1R 0:57 KO(スタンドパンチ連打) | Dana White's Tuesday Night Contender Series | 2018年6月12日 |
アマチュア総合格闘技
[編集]勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
○ | ライアン・チェスター | 1R 0:14 KO(右フック) | Legacy Fighting Alliance 33 | 2018年2月16日 |
○ | ケネス・ウッズ | 1R 1:36 TKO(スタンドパンチ連打) | Rite of Passage 2 | 2017年12月1日 |
○ | ジョー・ホーキンス | 1R 0:32 TKO(スタンドパンチ連打) | Rise of a Warrior 21 | 2017年11月4日 |
ボクシング
[編集]プロボクシング
[編集]プロボクシング 戦績 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
3 試合 | (T)KO | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 | |
3 勝 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
0 敗 | 0 | 0 | 0 |
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3 | 2023年9月30日 | 勝利 | 1R 3:00 | TKO | グレゴリー・コービン | アメリカ合衆国 | |
2 | 2022年11月19日 | 勝利 | 4R | 判定3-0 | ハシーム・ラクマン・ジュニア | アメリカ合衆国 | |
1 | 2022年10月8日 | 勝利 | 2R 0:14 | KO | マイク・クック | アメリカ合衆国 |
|
テンプレート |
Team Combat League
[編集]戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
5 | 2023年8月20日 | 敗北 | 1R | 判定0-3 | マイケル・ハンター | アメリカ合衆国 | |
4 | 2023年6月2日 | 敗北 | 1R 2:32 | TKO | アレクサンダー・フローレス | アメリカ合衆国 | |
3 | 2023年6月2日 | 勝利 | 1R | 判定3-0 | アレクサンダー・フローレス | アメリカ合衆国 | |
2 | 2023年5月18日 | 勝利 | 1R | 判定3-0 | ダンテ・ホワイト | アメリカ合衆国 | |
1 | 2023年5月18日 | 勝利 | 1R 1:10 | TKO | ノーマン・ニーリィ | アメリカ合衆国 | |
テンプレート |
ベアナックルボクシング
[編集]戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2023年2月17日 | 敗北 | 2R 0:19 | KO | ジョシュ・ワトソン | アメリカ合衆国 | |
テンプレート |
脚注
[編集]- ^ a b c “グレッグ・ハーディ”. UFC. 2018年6月16日閲覧。
- ^ “パンサーズDEハーディ、暴行と脅しにより有罪判決”. アメフトNewsJapan (2014年7月16日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ a b “家庭内暴力で逮捕のパンサーズDE、上訴が取り下げに”. アメフトNewsJapan (2015年2月9日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “【NFL】パンサーズから放出のハーディ、カウボーイズと単年15億円契約”. CYCLE (2015年3月20日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “DEハーディ、10試合の出場停止処分が4試合に軽減”. スポーツナビ (2015年7月11日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Cowboys head coach Jason Garrett: ‘Greg Hardy is a free agent’”. Sports Illustrated (2016年2月24日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Free-agent DE Greg Hardy arrested on cocaine charge”. ESPN (2016年9月28日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ a b Ariel Helwani (2016年10月11日). “Former Dallas Cowboy Greg Hardy transitioning to MMA, preparing for debut”. MMA Fighting. 2018年6月16日閲覧。
- ^ “【DWTNCS S02 Ep01】元NFLプロボウラー=ジャクソン、恐るべき資質を見せレインを57秒KO”. MMAPLANET (2018年6月13日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ Mike Bohn (2018年6月13日). “Dana White details Greg Hardy plans after UFC contract, says 'no mercy' during opportunity”. MMAjunkie. 2018年10月2日閲覧。
- ^ “元NFLの超有名選手がUFCデビュー戦で反則負け”. 日刊スポーツ (2018年1月20日). 2019年1月22日閲覧。
- ^ Why Greg Hardy thought it was OK to use an inhaler during his fightYahoo Sports 2019年10月19日
- ^ Greg Hardy’s win overturned to no contest for illegal use of inhaler, team plans to appealMMA Fighting 2019年10月19日
- ^ In latest Greg Hardy controversy, he may actually be a victimMMA Fighting 2019年10月19日
- ^ Greg Hardy removed from UFC rosterESPN 2022年3月16日
- ^ Team Combat League Week 6 at 7 PM EST | DC vs DAL | NYC vs LA | ATL vs LVTeam Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年5月18日
- ^ Team Combat League Week 8 | LA Tengoose vs DAL Enforcers | LV Hustle vs DC DestroyersTeam Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年6月3日
- ^ Team Combat League ALL-STAR / MEGABRAWL FINALS 2023Team Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年8月21日
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Greg Hardy (@greghardyjr) - X(旧Twitter)
- GregHardyJr (@greghardyjr) - Instagram
- UFC 選手データ
- 通算成績と情報 NFL.com, or ESPN, or Pro-Football-Reference
- グレッグ・ハーディの戦績 - BoxRec
- グレッグ・ハーディの戦績 - SHERDOG