コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

グレッグ・ハーディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
グレッグ・ハーディ
本名 グレゴリー・マッカール・ハーディ
(Gregory McKarl Hardy)
生年月日 (1988-07-28) 1988年7月28日(36歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テネシー州ミリントン英語版
通称 ザ・プリンス・オブ・ウォー
(The Prince Of War)
身長 196 cm (6 ft 5 in)
体重 120 kg (265 lb)
階級 ヘビー級
リーチ 203 cm (80 in)
スタイル 総合格闘技
チーム アメリカン・トップチーム
現役期間 - 2018年 (アメリカンフットボール)
2017年 – (総合格闘技)
2022年 – (ボクシング)
総合格闘技記録
試合数13
勝利7
ノックアウト6
判定1
敗戦5
ノックアウト3
判定1
失格1
無効試合1
プロボクシング記録
試合数3
勝利3
ノックアウト2
アマチュア総合格闘技記録
試合数3
勝利3
ノックアウト3
その他
総合格闘技記録 - SHERDOG
ボクシング記録 - BoxRec
テンプレートを表示

グレッグ・ハーディGreg Hardy1988年7月28日 - )は、アメリカ合衆国男性プロボクサー。元アメリカンフットボール選手、元総合格闘家テネシー州ミリントン出身。

2010年から6シーズンに渡りNFLカロライナ・パンサーズダラス・カウボーイズディフェンシブエンドとしてプレーし、プロボウルにも出場したトップ選手であったが、私生活のトラブル(後述)をきっかけに引退に追い込まれ、2017年に総合格闘技、2022年にボクシングに転向した[1]

来歴

[編集]

高校時代はアメリカンフットボールのほか、バスケットボール陸上競技の選手としても活躍した。卒業後はミシシッピ大学に進学し、通算39.5ロスタックル、26.5サックを記録[1]2007年にはオールアメリカンセカンドチームに選出された[1]

NFL時代

[編集]
ダラス・カウボーイズでプレーするハーディ(2015年)

カロライナ・パンサーズ

[編集]

2010年NFLドラフト6巡目(全体175位)でカロライナ・パンサーズに指名されて入団。翌シーズンからスターティングメンバーに定着すると、2013年にはチーム記録タイの15.0サックを記録し、プロボウルオールプロセカンドチームに初選出された。

しかし、2014年5月13日、元交際相手へのドメスティックバイオレンスの容疑で逮捕され、有罪判決を受けて60日間の執行猶予と18ヶ月の保護観察処分を命じられた[2]。同年の開幕戦には出場したものの、第2週以降はロスター除外リストに登録され、シーズンの残り全試合を欠場した[3]。ハーディは陪審員による裁判を求めて上訴したが、後に被害者との和解案が合意に達し取り下げられた[3]

ダラス・カウボーイズ

[編集]

2015年フリーエージェントになったハーディは、ダラス・カウボーイズと1年1,310万ドルの契約を結んだが、前年の事件によりNFLから10試合の出場停止処分(後に仲裁で4試合へ軽減)を課され、シーズンの序盤戦を欠場した[4][5]。チームに復帰した後もミーティングへの遅刻やチームメイトとの口論などトラブルが続き、シーズン終了後に放出された[6]

2016年9月26日、コカイン所持の容疑で再び逮捕され、5,000ドルの保釈金を払い釈放された[7]

2017年に育成およびスカウトリーグのスプリングリーグ(TSL)に参加。2018年1月にアリーナフットボールのアメリカン・アリーナ・リーグ(AAL)のリッチモンド・ラフライダーズと契約した。

総合格闘技

[編集]

2016年10月、ハーディは総合格闘家に転身する意向を明かした[8]。それまで本格的な格闘技の経験はなかったが[8]、翌年11月からアマチュア総合格闘技に出場すると、3試合連続で1Rノックアウト勝利を収めた。

2018年6月12日、Dana White's Tuesday Night Contender Seriesでプロデビュー。同じ元NFL選手のオーステン・レーンと対戦し、1R開始早々に左右のフックをクリーンヒットさせ、わずか57秒でKO勝利を収め、UFCとの契約を勝ち取った[9]。試合後にUFC代表のダナ・ホワイトは、ハーディがUFC本大会に出場する前に数試合経験を積ませることを明かした[10]

2018年8月7日、再びDana White's Tuesday Night Contender Seriesに出場。テバリス・ゴードンと対戦し、試合開始から17秒でTKO勝ち。

UFC

[編集]

2019年1月19日、UFC本大会デビュー戦となったUFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashawでアレン・クラウダーと対戦。1R終盤からスタミナ切れを起こすと、2Rに片膝をついた体勢のクラウダーの頭部に膝蹴りを当てる反則を犯し、失格負け[11]

2019年10月18日、UFC on ESPN: Reyes vs. Weidmanでベン・ソソリと対戦し、判定勝ちを収めるも、ハーディが第2ラウンドと第3ラウンド間のインターバルに喘息の吸入器を使用(NFL時代は使用が認められていた)したため、マサチューセッツ州アスレチック・コミッションによりノーコンテストに変更された[12][13][14]

2019年11月9日、UFC Fight Night: Zabit vs. Kattarでヘビー級ランキング7位のアレキサンダー・ヴォルコフと対戦し、0-3の判定負け。

2020年12月19日、UFC Fight Night: Thompson vs. Nealマルチン・ティブラと対戦し、パウンドで2RTKO負け。

2022年3月5日、UFC 272セルゲイ・スピバックと対戦し、パウンドで1RTKO負け。3連敗となり、この試合でUFCとの試合契約が満了したが、ハーディはUFCと再契約しないことを選択しフリーエージェントとなり[15]、ボクシングへ転向した。

プロボクシング

[編集]

2022年10月8日、プロボクシングデビューを果たし、マイク・クックに2RKO勝ちを収めた。

2023年2月17日、ベアナックル・ボクシングの団体「Bare Knuckle Fighting Championship」に出場し、ジョシュ・ワトソンに2RKO負けを喫した。

Team Combat League

[編集]

1ラウンドのみの試合で対戦し、チーム対抗戦を行うプロボクシングリーグ「Team Combat League」に、DALLAS ENFORCERSのチームメンバーとして出場している。

2023年5月18日、DC DESTROYERSとの対抗戦に出場し、第9試合でノーマン・ニーリィに1RTKO勝ち、同日に行われた第18試合でダンテ・ホワイトに1R判定勝ち収めた[16]

2023年6月2日、LA TENGOOSEとの対抗戦に出場し、第6試合でアレクサンダー・フローレスに1R判定勝ちを収めるも、同日に行われた第17試合で同じアレクサンダー・フローレスと対戦し、1RKO負けを喫した[17]

2023年8月20日、オールスター戦にチームイーストのヘビー級代表として選ばれ、チームウエストのヘビー級代表マイケル・ハンターと対戦。1R判定負けを喫するが、オールスター戦としては171対170でチームイーストが勝利を収めた[18]

戦績

[編集]

総合格闘技

[編集]

プロ総合格闘技

[編集]
総合格闘技 戦績
13 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
7 6 0 1 0 0 1
5 3 0 1 1
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× セルゲイ・スピバック 1R 2:16 TKO(パウンド) UFC 272: Covington vs. Masvidal 2022年3月5日
× タイ・トゥイバサ 1R 1:07 TKO(左フック→パウンド) UFC 264: Poirier vs. McGregor 3 2021年7月10日
× マルチン・ティブラ 2R 4:31 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Thompson vs. Neal 2020年12月19日
モーリス・グリーン 2R 1:12 TKO(左ジャブ→パウンド) UFC Fight Night: Hall vs. Silva 2020年10月31日
ヨルガン・デ・カストロ 5分3R終了 判定3-0 UFC 249: Ferguson vs. Gaethje 2020年5月9日
× アレキサンダー・ヴォルコフ 5分3R終了 判定0-3 UFC Fight Night: Zabit vs. Kattar 2019年11月9日
ベン・ソソリ ノーコンテスト UFC on ESPN 6: Reyes vs. Weidman 2019年10月18日
フアン・アダムス 1R 0:45 TKO(パウンド) UFC on ESPN 4: dos Anjos vs. Edwards 2019年7月20日
ドミトリ・スモリャコフ 1R 2:15 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Jacaré vs. Hermansson 2019年4月27日
× アレン・クラウダー 2R 2:28 失格(反則の右膝蹴り) UFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashaw 2019年1月19日
レイ・ジョーンズ 1R 0:53 KO(パウンド) XFN 352 2018年9月29日
テバリス・ゴードン 1R 0:17 TKO(スタンドパンチ連打→パウンド) Dana White's Tuesday Night Contender Series 2018年8月7日
オーステン・レーン 1R 0:57 KO(スタンドパンチ連打) Dana White's Tuesday Night Contender Series 2018年6月12日

アマチュア総合格闘技

[編集]
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ライアン・チェスター 1R 0:14 KO(右フック) Legacy Fighting Alliance 33 2018年2月16日
ケネス・ウッズ 1R 1:36 TKO(スタンドパンチ連打) Rite of Passage 2 2017年12月1日
ジョー・ホーキンス 1R 0:32 TKO(スタンドパンチ連打) Rise of a Warrior 21 2017年11月4日

ボクシング

[編集]

プロボクシング

[編集]
プロボクシング 戦績
3 試合 (T)KO 判定 その他 引き分け 無効試合
3 2 1 0 0 0
0 0 0 0
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
3 2023年9月30日 勝利 1R 3:00 TKO グレゴリー・コービン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2 2022年11月19日 勝利 4R 判定3-0 ハシーム・ラクマン・ジュニア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1 2022年10月8日 勝利 2R 0:14 KO マイク・クック アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国


テンプレート

Team Combat League

[編集]
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
5 2023年8月20日 敗北 1R 判定0-3 マイケル・ハンター アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
4 2023年6月2日 敗北 1R 2:32 TKO アレクサンダー・フローレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 2023年6月2日 勝利 1R 判定3-0 アレクサンダー・フローレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2 2023年5月18日 勝利 1R 判定3-0 ダンテ・ホワイト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1 2023年5月18日 勝利 1R 1:10 TKO ノーマン・ニーリィ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テンプレート

ベアナックルボクシング

[編集]
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2023年2月17日 敗北 2R 0:19 KO ジョシュ・ワトソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テンプレート

脚注

[編集]
  1. ^ a b c グレッグ・ハーディ”. UFC. 2018年6月16日閲覧。
  2. ^ パンサーズDEハーディ、暴行と脅しにより有罪判決”. アメフトNewsJapan (2014年7月16日). 2018年6月16日閲覧。
  3. ^ a b 家庭内暴力で逮捕のパンサーズDE、上訴が取り下げに”. アメフトNewsJapan (2015年2月9日). 2018年6月16日閲覧。
  4. ^ 【NFL】パンサーズから放出のハーディ、カウボーイズと単年15億円契約”. CYCLE (2015年3月20日). 2018年6月16日閲覧。
  5. ^ DEハーディ、10試合の出場停止処分が4試合に軽減”. スポーツナビ (2015年7月11日). 2018年6月16日閲覧。
  6. ^ Cowboys head coach Jason Garrett: ‘Greg Hardy is a free agent’”. Sports Illustrated (2016年2月24日). 2018年6月16日閲覧。(英語)
  7. ^ Free-agent DE Greg Hardy arrested on cocaine charge”. ESPN (2016年9月28日). 2018年6月16日閲覧。(英語)
  8. ^ a b Ariel Helwani (2016年10月11日). “Former Dallas Cowboy Greg Hardy transitioning to MMA, preparing for debut”. MMA Fighting. 2018年6月16日閲覧。(英語)
  9. ^ 【DWTNCS S02 Ep01】元NFLプロボウラー=ジャクソン、恐るべき資質を見せレインを57秒KO”. MMAPLANET (2018年6月13日). 2018年6月16日閲覧。
  10. ^ Mike Bohn (2018年6月13日). “Dana White details Greg Hardy plans after UFC contract, says 'no mercy' during opportunity”. MMAjunkie. 2018年10月2日閲覧。(英語)
  11. ^ 元NFLの超有名選手がUFCデビュー戦で反則負け”. 日刊スポーツ (2018年1月20日). 2019年1月22日閲覧。
  12. ^ Why Greg Hardy thought it was OK to use an inhaler during his fightYahoo Sports 2019年10月19日
  13. ^ Greg Hardy’s win overturned to no contest for illegal use of inhaler, team plans to appealMMA Fighting 2019年10月19日
  14. ^ In latest Greg Hardy controversy, he may actually be a victimMMA Fighting 2019年10月19日
  15. ^ Greg Hardy removed from UFC rosterESPN 2022年3月16日
  16. ^ Team Combat League Week 6 at 7 PM EST | DC vs DAL | NYC vs LA | ATL vs LVTeam Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年5月18日
  17. ^ Team Combat League Week 8 | LA Tengoose vs DAL Enforcers | LV Hustle vs DC DestroyersTeam Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年6月3日
  18. ^ Team Combat League ALL-STAR / MEGABRAWL FINALS 2023Team Combat League公式YouTubeチャンネル 2023年8月21日

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]