クーマエ
表示
座標: 北緯40度50分55秒 東経14度3分13秒 / 北緯40.84861度 東経14.05361度
クーマエ(ラテン語: Cumae)は、現在のイタリア・ナポリ北西に築かれた古代ギリシャ人(エウボイア島出身)による植民市。イタリア半島に初めて建設された古代ギリシャ植民市である[1]。
クマエ、クマエー、クーマイ等とも表記される。ウェルギリウスの『アエネーイス』に登場する「クマエのシビュラ(巫女)」でも有名。
この都市で使われた西方ギリシア文字[2](クマエ文字)からは、古イタリア文字(さらにはラテン文字など)が派生した。
名称
[編集]古代ギリシャ語では Κύμη / Kumē、Κύμαι / Kumai、Κύμα / Kuma と記された。クマエ、クマエー、クーマイ等ともカナ転記される。
現在のイタリアにおいて当地はクーマ(イタリア語: Cuma)と呼ばれる。
地理
[編集]行政上は、カンパニア州ナポリ県北西部に位置し、バーコリとポッツオーリの自治体(コムーネ)にまたがる。
歴史・文化
[編集]ティレニア海に面したこの都市は、エウボイア島のギリシャ人によって建設された。
クマエ文字
[編集]エウボイアの人々は、西方ギリシア文字を使い、クマエでも同じ文字が用いられた。この系統のギリシャ文字からは、古イタリア文字(エトルリア文字・古ラテン文字など)が派生したことが特筆され、特に「エウボイア文字」(Euboean alphabet)、「クマエ文字」(Cumaean alphabet) とも呼ばれる。