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クローソン点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ユークリッド幾何学において、クローソン点(くろーそんてん,Clawson point)とは、α, β, γ三角形ABCのそれぞれの角とし、三線座標tan α : tan β : tan γと表される、三角形の中心の一つである[1]。1925年、「The American Mathematical Monthly英語版」で ジョン・ウェントワース・クローソンにちなんで名付けられた。クラーク・キンバーリング英語版の「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(19)として登録されている[2]

定義

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クローソン点の定義はいくつかの三角形の配景として知られている。うち、2つの方法を紹介する。

一つ目の方法

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方法1:相似の中心:三角形HAHBHC垂足三角形。三角形TATBTC傍接円の、三角形ABCの辺でない、共通接線が成す三角形。三角形HAHBHCと三角形TATBTCの相似の中心はクローソン点である。

ABCに対し、HAHBHC垂足三角形TATBTC傍接円ABCの辺でない共通接線が成す三角形(外接線三角形、extangents triangle)とする。TATBTC,HAHBHC相似で、その相似の中心はクローソン点である。つまり、TAHA, TBHB, TCHCはクローソン点で交わる[3]

二つ目の方法

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方法2:配景の中心:青い三角形 は外接円傍接円根軸の成す三角形。三角形ABCと三角形A'B'C'の配景の中心はクローソン点である。

ABCについてそれぞれ3つの傍接円外接円の交点を結ぶ3つの直線の成す三角形(Ayme triangle[4])をA'B'C'とする。三角形ABCと三角形A'B'C'の配景の中心はクローソン点である。つまりAA', BB', CC'はクローソン点で交わる。

歴史

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クローソン点は1925年、American Mathematical Monthly英語版の問題3132でJ. W. クローソンが幾何的な定義を発表したことにちなんで名付けられた[5]。 しかし、フランスの数学者エミール・ルモワーヌは、1886年にすでにこの点を発見していた[6]。その後、1983年にR.LynessとG.R.Veldkampによって独自に再発見され、カナダの数学雑誌『Crux Mathematicorum』に問題682として掲載されたことから、「Crucial Point」と呼ばれるようになった[7]

出典

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  1. ^ Weisstein, Eric W.. “Clawson Point” (英語). mathworld.wolfram.com. 2024年3月15日閲覧。
  2. ^ ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS”. faculty.evansville.edu. 2024年3月15日閲覧。
  3. ^ Kimberling, Clark (1994). “Central Points and Central Lines in the Plane of a Triangle”. Mathematics Magazine 67 (3): 163–187. doi:10.2307/2690608. ISSN 0025-570X. https://www.jstor.org/stable/2690608. 
  4. ^ ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS Part3 X3610”. faculty.evansville.edu. 2024年4月21日閲覧。
  5. ^ Clawson, J. W.; Goldberg, Michael (1926). “3132”. The American Mathematical Monthly 33 (5): 285–285. doi:10.2307/2299573. ISSN 0002-9890. https://www.jstor.org/stable/2299573. 
  6. ^ ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS”. faculty.evansville.edu. 2024年3月15日閲覧。
  7. ^ CLAWSON POINT”. faculty.evansville.edu. 2024年3月15日閲覧。

外部リンク

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