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クロウフット氷河

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロウフット氷河、2012年8月の撮影
遠くから見たクロウフット氷河。写真左側に白く見えるのがそれ。なお、中央の山はアルバータ州のクロウフット山

クロウフット氷河(Crowfoot Glacier)とは、北アメリカ大陸の北西部に存在する、氷河の1つである。なお、この氷河も含めて周辺地域は、バンフ国立公園に指定されている。

概要

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クロウフット氷河は、おおよそ北緯51度38分03秒、西経116度26分04秒付近に位置しており、ここはカナダアルバータ州に属する。またこの場所は、レイク・ルイーズの町の北西約32kmほどの所であり、この氷河はレイク・ルイーズの町とジャスパーの町とを結ぶアルバータ州の高速道路93号線のアイスフィールド高速道路英語版からも見ることができた。

縮小するクロウフット氷河

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2012年現在のクロウフット氷河は、クロウフット山の北東斜面を流れ降っているだけの氷河に過ぎないが、かつてはワプタ氷原につながっていて、そこから流れ出す氷河であった。ワプタ氷原も含めてカナディアンロッキーに存在する氷河や氷原は縮小傾向にあるわけだが、ワプタ氷原が縮小して、このクロウフット氷河は氷原から分離してしまったのである。さらに縮小傾向にあるのはクロウフット氷河についても言えることで、1850年頃に小氷期が終わってから後、この氷河は後退していっている(短くなっていっている)。 また、この氷河の名称「Crowfoot 」の由来ともなった、かつてこの氷河の命名を行った時には存在していた氷河の形状も、現在では融解してしまって完全に失われてしまった [注釈 1] 。 さらに、1980年代には約5km2あったこの氷河の面積も、2006年現在では約1.5km2にまで縮小してしまっていた。

クロウフット氷河からの水の流れ

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クロウフット氷河は、北アメリカ大陸の大陸分水界の近くに存在する氷河の1つである。そしてこの氷河は、大陸分水界の東側に位置していて、この氷河の末端部で融解した水は、ボウ川へと流れ込んでいる。このボウ川へと流れ込んだ融解水は、その後幾つもの川や湖を経由して、最終的にネルソン川から北極海の一部であるハドソン湾へと注いでいる。

注釈

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  1. ^ 英語のCrowfootには、次のような意味がある。「生物名のウマノアシガタキツネノボタン。」「目じりのシワ。」「(船の)吊り索装置」「(軍隊の)鉄瓶」なお、英語版にはいずれの意味でこの命名を行ったのかは明記されていないため、具体的にどのような形状であったのかは不明。また、「Crow」がそのままカラスを意味するという未確認情報もあって、よく判らない。現在の日本語版のこの部分は「クロウフット氷河の形状が変化してしまった」と解釈するにとどめていただきたい。

参考文献

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  • "Icefields Parkway Drive."(アイスフィールド高速道路を通る自動車旅行について) National Geographic.comのサイト 2006年07月03日閲覧。
  • Ommanney, C. Simon L. "Glaciers of the Canadian Rockies."(カナディアンロッキーの氷河) United States Geological Survey (USGS、アメリカ合衆国地質調査所)提供 Satellite Image Atlas of Glaciers of the World. 2006年07月04日閲覧。