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クレトラムナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
C. hattiniの顎と歯列
全身化石に基づく復元図

クレタラムナCretalamna)は、ネズミザメ目オトドゥス科英語版に属する、絶滅したサメの属である[1]クレトラムナ[2]Cretolamna)という綴りも多用されるが、より有効であるのはCretalamna属の方であるとされる[3]

これらのサメは白亜紀のアプチアンから始新世のヤプレシアンにかけて(1億1500万年前から4800万年前まで)生息していた[1]メガロドンをはじめとするOtodontidae科の最古の属であり、後続の種の祖先であると考えられている。この科の中では数少ない全身化石が知られる属である[4]

クレトラムナは、北アフリカ(モロッコ)、近東(ヨルダン)、および東海岸や北米中西部に広く分布していた[5] 。 食料としては、大型の硬い魚やカメモササウルスイカ、サメを捕食しており、中型の略奪的なサメであった[6]。日本では福島県いわき市の双葉層群でフタバスズキリュウと一緒に歯の化石が発見されている[2][7]。このことから集団で大きな獲物を捕食していたとされている[7]

脚注

[編集]
  1. ^ a b Fossilworks: Cretolamna”. 2019年11月3日閲覧。
  2. ^ a b Shimbun, Minami-Nippon. “鹿児島・獅子島で発掘したクレトラムナの歯化石は、日本の新生代始新世としては初の発見! 6,600万年前、隕石落下による大絶滅期をサメたちが生き残った証拠だった | 鹿児島のニュース | 南日本新聞”. 鹿児島のニュース - 南日本新聞 | 373news.com. 2023年5月31日閲覧。
  3. ^ Siverson, Mikael (2013). “Late Cretaceous (Cenomanian-Campanian) mid-palaeolatitude sharks of Cretalamna appendiculata type” (英語). Acta Palaeontologica Polonica. doi:10.4202/app.2012.0137. ISSN 0567-7920. https://doi.org/10.4202/app.2012.0137. 
  4. ^ Greenfield, T. (2022). “Additions to "List of skeletal material from megatooth sharks", with a response to Shimada (2022)”. Paleoichthys 6: 6–11. https://www.researchgate.net/publication/365652670. 
  5. ^ Kaddumi H. F. 2009. Fossils of the Harrana Fauna and the Adjacent Areas. Publications of the Eternal River Museum of Natural History, Amman, pp 324
  6. ^ Kent, Bretton W. (1987). Fossil Sharks of the Chesapeake Bay Region. Egan Rees & Boyer Inc. 
  7. ^ a b Shimada, K.; Tsuihiji, T.; Sato, T.; Hasegawa, Y. (2010). “A remarkable case of a shark-bitten elasmosaurid plesiosaur”. Journal of Vertebrate Paleontology 30 (2): 592–597. Bibcode2010JVPal..30..592S. doi:10.1080/02724631003621920.