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クリーク (グラフ理論)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
K5 完全グラフ。部分グラフがこのようになっている場合、その部分グラフの頂点群は大きさ5のクリークを形成している。
6個の頂点と7本の辺から成るグラフ。このグラフでは大きさ3の唯一のクリークが 1, 2, 5 である。

グラフ理論において、無向グラフ クリーク: clique)とは、頂点の部分集合 のうち、 に属するあらゆる2つの頂点を繋ぐ辺が存在するものをいう。これはすなわち、 から誘導される部分グラフ完全だということである。なお、頂点の集合ではなく、そのような部分グラフをクリークと呼ぶこともある。(また包含関係に関して極大な完全部分グラフのみをクリークと呼ぶこともあるので注意がいる[1]。)クリークに属する頂点数をそのクリークの大きさと言う。

与えられたグラフに指定された大きさのクリークがあるかどうかを求める問題(クリーク問題、その特殊版が最大クリーク問題)はNP完全である。

クリークの逆の概念を独立集合と呼び、クリークは必ず補グラフの独立集合と対応する。

この用語は、頂点を人、辺を「知っている」という意味としたとき、全ての人が互いに知っていることになるため "clique"(徒党、派閥)と名付けられた。

グラフ の最大クリークは理論上重要であり、 で表される。[2]

-クリーク

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グラフ の部分グラフ について、 に属する頂点のすべての対のの長さが 以下である場合、 -クリークという[3]。ふつうのクリークは-クリークである。

脚注・出典

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  1. ^ Gross, J. L.; Yellen, J.; Zhang, P. (2014). Handbook of Graph Theory (2nd ed.). CRC Press. p. xiv. ISBN 978-1-4398-8019-7. https://books.google.co.jp/books?id=cntcAgAAQBAJ 
  2. ^ Godsil, Chris; Gordon Royle (2004) [1949]. Algebraic graph theory. New York: Springer. ISBN 0-387-95220-9 , p.3
  3. ^ Doreian, Patrick (1970). Mathematics and the study of social relations. London: Weidenfeld and Nicolson. ISBN 978-0-297-00258-1 

関連項目

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外部リンク

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  • Cliquer, 任意の重み付きグラフでクリークを求めるためのC言語ルーチン群