コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

クリスティアン・アングラオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クリスティアン・アングラオ
Christian Ingrao
生誕 (1970-05-13) 1970年5月13日
フランスの旗 フランス
国籍 フランスの旗 フランス
職業 フランス国立科学研究センター
歴史学者、歴史作家
代表作 ナチスの知識人部隊
(吉田春美 訳、河出書房新社)
テンプレートを表示

クリスティアン・アングラオ(Christian Ingrao、1970年5月13日 - )は、フランス歴史学者で、フランス国立科学研究センター(CNRS)の研究部長であり、社会科学高等研究院の研究センターである社会学・政治学研究センターフランス語版(CESPRA)の研究責任者である。

ナチズム戦争暴力フランス語版の歴史が専門で、特に東部戦線におけるナチスの武装とドイツの暴力行為の文化史に焦点を当てる。2008年から2013年まで、現代史研究所フランス語版所長を務めた。

経歴

[編集]

生い立ちと学歴

[編集]

オーヴェルニュ地方クレルモン=フェランに生まれ、アンブロワーズ・ブルジェールの高校で学ぶ。クレルモンフェランII大学フランス語版パリ・ソルボンヌ大学で研究を続ける。1995年に学位フランス語版取得[1]、2001年にはピカルディ大学フランス語版で、ステファン・オドアン=ルゾーフランス語版ゲルハルト・ヒルシュフェルトの指導のもと、「ナチス親衛隊 情報局の知識人、1900-1945」という歴史学の博士論文を提出し、2016年には大学教員資格フランス語版論文を提出した。

キャリア

[編集]

2001年から2004年まで、ハンブルク州立科学文化振興財団で博士研究員として研究を行う。 大戦の歴史博物館フランス語版(IHTP)の准研究員で、ワーキンググループ「戦争の暴力、 20世紀における比較アプローチ」の共同リーダー兼科学コーディネーター、また、プロジェクト「国境地帯 1848年から1945年の帝国の粉砕地帯におけるアイデンティティ、民族性、暴力」のフランスでのコーディネーターを務める(ブラウン大学ミネソタ大学スタンフォード大学、ライプツィヒのサイモン・デュブナウ研究所ドイツ語版との共同研究)。ハンブルガー社会学研究所(ドイツ)で「ナチスの暴力の文化史、パルチザンと闘う政策の事例 - 東部戦線(ポーランド、ソ連、バルカン半島)1939-1945」」というプロジェクトで研究を続けている。

2005年から2008年まで、CNRS研究員フランス語版、現代史研究所の副所長、パリ政治学院の講師を務める。

2008年6月、ファブリス・ダルメイダフランス語版の後任として、現代史研究所所長に就任した。2013年12月、この任務の終了に伴い、クリスチャン・ドゥラージュフランス語版が後任として就任した。

ドキュメンタリー映画『アインザッツグルッペン: 死の部隊』(ミハエル・プラザンフランス語版監督、2009年)、『最後まで:ヨーロッパのユダヤ人の滅亡フランス語版』(ウィリアム・カレルフランス語版、ブランシュ・フィンジェ監督、2014年)制作に参加した。

著作

[編集]

単著

[編集]
  • Les chasseurs noirs - Essai sur la Sondereinheit Dirlewanger[2][3]、Paris、Éditions Perrin、2006年
    • (英訳) The SS Dirlewanger Brigade: The History of the Black Hunters、Phoebe Green 訳、Skyhorse publishing、2011年
    • (ポーランド語訳) Czarni mysliwi Brygada Dirlewangera、Czarne、2011年
    • (チェコ語訳) Černí lovci: dosud neodhalené zločiny speciální bojové jednotky SS Dirlewanger、Víkend、2009年
  • Croire et détruire : les intellectuels dans la machine de guerre SS、 Paris、 Fayard、2010年[4].
    • (日本語訳)ナチスの知識人部隊、吉田春美 訳、河出書房新社、2012年
    • (ドイツ語訳)Hitlers Elite: die Wegbereiter des nationalsozialistischen Massenmords、Enrico Heinemann & Ursel Schäfer 共訳、 Bundeszentral für Politische Bildung、Bonn、2012年[5][6]
    • (イタリア語訳) Credere, distruggere. Gli intellettuali delle SS、Einaudi、2012年
    • (英訳) Believe and Destroy: Intellectuels in the SS War Machine、Polity、2013年
    • (ポルトガル語訳) Crer e destruir. Os intelectuais na maquina de guerra da SS nazista、André Telles 訳、Zahar、2015年
    • (スペイン語訳) Creer y destruir. Los intelectuales en la máquina de guerra de las SS、José Ramón Monreal 訳、Acantilado、2017年
  • Le nazisme et la guerre、Reims、2011年
  • La promesse de l'Est - Espérance nazie et génocide (1939-1943)[7][8][9]éditions du Seuil、2016年
    • (英訳) The Promise of the East: Nazi Hopes and Genocide, 1939-43、Andrew Brown 訳、Polity Press、2018年、320 p.

共編著・あとがき

[編集]

脚注・参考文献

[編集]
  1. ^ Agrégations”. lemonde.fr (1995年7月26日). 2022年9月13日閲覧。
  2. ^ Christian Ingrao : les braconniers du Grand Reich” (2006年11月23日). 2022年9月13日閲覧。
  3. ^ La troupe militaire et criminelle de Dirlewanger, "Les Chasseurs noirs"” (2012年8月22日). 2022年9月13日閲覧。
  4. ^ Thomas Wieder, « Croire et détruire. Les intellectuels dans la machine de guerre SS », de Christian Ingrao : quand le nazisme fascinait les intellectuels, Le Monde、2010年9月30日
  5. ^ Armin Pfahl-Traughber, Hitlers Elite - Die Akademiker der SS, hpd.de, 17 2012年9月
  6. ^ Bastian Hein、Rezension über: Christian Ingrao, Hitlers Elite. Die Wegbereiter des nationalsozialistischen MassenmordsNeue Politische Literatur、58巻(2013年)1号、p.113-115
  7. ^ Sanglante ferveur nazie” (2016年10月12日). 2022年9月13日閲覧。
  8. ^ Utopie nazie : l'idéologie et les pratiques” (2016年11月). 2022年9月13日閲覧。
  9. ^ La promesse de l'Est” (2017年1月). 2022年9月13日閲覧。
  10. ^ « Les Urgences d’un historien » : Christian Ingrao, historien d’un paroxysme” (2019年6月25日). 2022年9月13日閲覧。
  11. ^ Entretien "Le soleil noir du paroxysme" : un livre pour comprendre le nazisme et les violences de guerre” (2019年6月25日). 2022年9月13日閲覧。
  12. ^ Le soleil noir du paroxysme” (2021年6月). 2022年9月13日閲覧。
  13. ^ Le Voyage de Marcel Grob” (2019年2月). 2022年9月13日閲覧。
  14. ^ L'armistice de 1914” (2018年11月). 2022年9月13日閲覧。

参照

[編集]