クリアン
クリアン ឃ្លាំង Khleangs | |
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北クリアン(テラスのある西面[1]) | |
基本情報 | |
座標 | 北緯13度26分47秒 東経103度51分39秒 / 北緯13.44639度 東経103.86083度座標: 北緯13度26分47秒 東経103度51分39秒 / 北緯13.44639度 東経103.86083度 |
宗教 | ヒンドゥー教 |
市 | シェムリアップ |
地区 | シェムリアップ郡 |
州 | シェムリアップ州 |
国 | カンボジア |
現況 | 遺跡 |
建設 | |
形式 | クメール建築 |
様式 | クリアン様式 |
創設者 |
ジャヤーヴァルマン5世 スーリヤヴァルマン1世 |
完成 | 10世紀末-11世紀初頭[1][2] |
資材 | 砂岩 |
クリアン(Khleangs、クメール語: ឃ្លាំង)は、カンボジアにあるアンコール遺跡群のうち、アンコール・トムの王宮の東側に位置する2つのヒンドゥー教遺跡である[3]。象のテラスと向かい合ったプラサット・スゥル・プラットの12塔のすぐ後方(東)にあって[2]、王宮から勝利の門へと続く王道により、北と南に別個に分断されている[1]。その目的が未だ分かっていない2つの建造物であり[1][4]、それらは南北軸沿いに配置されている。
2つの建造物は同時期に築かれたものでなく、北側の建物「北クリアン」は、王ジャヤーヴァルマン5世(在位968-1000年[5])のもと建造され、南側の建物「南クリアン」は、彼の継承者スーリヤヴァルマン1世(在位1002-1050年[5])のもとで建設されたが、それらは同様の設計である(南クリアンのほうがわずかに狭い)。それらにはクリアン様式という名が与えられ[3]、中央にカーラ(kala、キールティムカ)がある比較的簡素なまぐさ(リンテル)により特徴づけられる。他のその様式の建造物としては、ピミアナカスやタ・ケウ [1][6]、王宮の塔門などがある[3]。
長方形の砂岩の建造物である[4]「クリアン」は「収蔵庫」を意味し[4]、寺院の宝物庫ないし王室財宝を収蔵した寺院ともされるが[3]、これがその構造物の機能であったとは考えにくく、忠誠の王の誓いがクリアンの1つの入口に刻まれていることから、それが訪問した貴族や大使らのための応接の場もしくは同じような住宅としての役目を果していた可能性が示唆される。北クリアンは、ラージェンドラヴァルマン(在位944-968年)のもと木材で建てられ、おそらくその後、南クリアンの建設前にジャヤーヴァルマン5世によって石材により改築された。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 波田野直樹『アンコール遺跡を楽しむ』(改訂版)連合出版、2007年、132頁。ISBN 978-4-89772-224-5。
- ^ a b Rooney (2011) p. 357
- ^ a b c d 石澤良昭『アンコール・王たちの物語』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2005年、110-111頁。ISBN 4-14-091034-8。
- ^ a b c Rooney (2011) p. 149
- ^ a b ブリュノ・ダジャンス 著、石澤良昭・中島節子 訳『アンコール・ワットの時代』連合出版、2008年、28頁。ISBN 978-4-89772-230-6。
- ^ Rooney (2011) pp. 149, 201, 308
参考文献
[編集]- Rooney, Dawn F. (2011). Angkor: Cambodia's Wondrous Khmer Temples (6th ed.). Odissey. ISBN 978-962-217-802-1