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クエーネオサウルス科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クエーネオサウルス科
生息年代: Olenekian–Norian
オレネキアン-ノーリアン
クエーネオサウルスとクエーネオスクスの復元。
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
三畳紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
階級なし : 双弓類 Diapsida
階級なし : Sauria
: クエーネオサウルス科 Kuehneosauridae
学名
Kuehneosauridae
Romer, 1966[1]

クエーネオサウルス科 ( Kuehneosauridae ) もしくはキューネオサウルス科三畳紀のヨーロッパと北アメリカに生息していた小型の滑空性双弓類の絶滅科である。

記載と分類

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頭骨の比較図。Pamelina (A)、クエーネオサウルス (B)、イカロサウルス (C)、上列は背側で下列は右側面。Evans(2009) Fig.25 より。ただしresearchgate上のPDFファイルにはこの図のスケールバーに疑問点かあることが他者により赤字で書き込まれている。なおPamelina 単体の頭蓋図 (同論文 Fig.3) では同じバーは 1 mm ではなく10 mm となっている[1]

彼らは伸張した肋骨で形成された「翼」を持つことによって他の双弓類と区別される。この翼によって現生のトビトカゲのような滑空や落下傘降下を行うことができた。そのピンのような歯から判断して、彼らは虫食性であった可能性が最も高い。常にではなくともしばしば鱗竜形類に分類されるが[2]、他の研究では主竜形類を含むサウリア中の別の位置に置かれる[3]

この科に属する中で現在知られている最古かつ最も原始的なものはポーランド前期三畳紀オレネキアン階)から産出した Pamelina であり、既に滑空・落下傘降下に適した特徴を持つ脊椎を備えていた[2]。イカロサウルスはニュージャージー州のLockatong累層カーニアン階)から出た単一の標本から知られている[4]イングランド後期三畳紀ノール階)産のクエーネオサウルスクエーネオスクスは非常によく似ており、主として翼となる肋骨の長さによって区別され、クエーネオサウルスでは比較的短くがっしりしているがクエーネオスクスではもっと長く華奢である。クエーネオサウルスは落下傘降下ができるだけであった一方で、おそらくクエーネオスクスは滑空が可能であっただろう[5]Rhabdopelix はクエーネオサウルス科の可能性があるが、化石自体は失われており、記載された特徴は科の他の成員とは完全には一致しない[4]

クエーネオサウルス科は初めて空を飛んだ脊椎動物ではない。後期ペルム紀にはすでにウェイゲルティサウルス科(またはコエルロサウラヴス科)が同じような骨で支持された膜状の翼を持っていた。しかし彼らの解剖学的特徴は大きく異なるので類縁が近いとは考えられていない(ただしウェイゲルティサウルス科とクエーネオサウルス科は両者とも双弓類に属する)[5]

系統

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以下の分岐図は古生物学者の Susan E. Evans と Magdalena Borsuk−Białynicka による2009年の分析に従う[6]

双弓類

Araeoscelidia

Neodiapsida

Youngina

Coelurosauravus

Saurosternon

Sauria

Prolacerta

鱗竜形類

Paliguana

クエーネオサウルス科 (Kuehneosauridae)

Marmoretta

Sophineta

鱗竜類

Gephyrosaurus

有鱗目 (Squamata)

Lepidosauria
Lepidosauromorpha
Diapsida

関連項目

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出典

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  1. ^ †family Kuehneosauridae Romer 1966”. Paleobiology Database. Fossilworks. 17 December 2021閲覧。
  2. ^ a b Susan E. Evans (2009). “An early kuehneosaurid reptile (Reptilia: Diapsida) from the Early Triassic of Poland”. Paleontologica Polonica 65: 145–178. https://www.researchgate.net/publication/228117681_An_early_kuehneosaurid_reptile_Reptilia_Diapsida_from_the_Early_Triassic_of_Poland. 
  3. ^ Pritchard, Adam C. & Nesbitt, Sterling J. (2017-10-01). “A bird-like skull in a Triassic diapsid reptile increases heterogeneity of the morphological and phylogenetic radiation of Diapsida” (英語). Royal Society Open Science 4 (10): 170499. Bibcode2017RSOS....470499P. doi:10.1098/rsos.170499. PMC 5666248. PMID 29134065. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5666248/. 
  4. ^ a b Colbert, Edwin H. (1966). “A gliding reptile from the Triassic of New Jersey”. American Museum Novitates no.2246 (3282): 1–23. hdl:2246/3282. https://hdl.handle.net/2246/3282 2007年8月1日閲覧。. 
  5. ^ a b Stein, Koen; Palmer, Colin; Gill, Pamela G. & Benton, Michael J. (July 2008). “The aerodynamics of the British Late Triassic Kuehneosauridae” (英語). Palaeontology 51 (4): 967–981. Bibcode2008Palgy..51..967S. doi:10.1111/j.1475-4983.2008.00783.x. 
  6. ^ Susan E. Evans & Magdalena Borsuk−Białynicka (2009). “A small lepidosauromorph reptile from the Early Triassic of Poland”. Paleontologica Polonica 65: 179–202. オリジナルの2016-03-03時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160303184339/http://palaeontologia.pan.pl/PP65/PP65_179-202.pdf 2023年9月29日閲覧。. 

外部リンク

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