やまと山脈
やまと山脈 | |
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最高地点 | |
山頂 | 福島岳[1][2] |
標高 | 2,494[3] m (8,182 ft) |
地形 | |
山脈座標 | 南緯71度30分 東経35度40分 / 南緯71.500度 東経35.667度座標: 南緯71度30分 東経35度40分 / 南緯71.500度 東経35.667度 |
プロジェクト 山 | |
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ドロンニング・モード・ランドにある、やまと山脈、および日本の基地の位置(1:昭和基地、2:みずほ基地、3:あすか基地、4:ドームふじ基地) |
やまと山脈(やまとさんみゃく、大和山脈、英: Yamato Mountains[4])は、南極大陸ドロンニング・モード・ランドの山脈[5]。昭和基地から約300km南西に位置する[5]。範囲は南緯71度14分 - 45分、東経35度25分 - 36度5分[4]。標高は約1800m前後であり、最高峰は福島岳の2,470m[5]。ベルギーのファビオラ王妃にちなんで、クイーン・ファビオラ山脈(英: Queen Fabiola Mountains, 仏: Monts Reine Fabiola[6][7])とも呼ばれる[5]。
1937年2月6日、ノルウェーのラルス・クリステンセン隊が、飛行中に山脈を目撃したと報告したが、詳細な調査は行われず、未確認のまま「1937年山脈」という通称で呼ばれていた[8][9][10][11]。1960年10月、ベルギー南極観測隊のギド・デローム(Guido Derom)らが、昭和基地への飛行中に存在を確認した[12][13]。日本の南極観測隊の第4次越冬隊(鳥居鉄也越冬隊長)が1960年11月1日から12月15日にわたって初めて踏査した[5][14][15][16]。
1961年2月、日本の南極地域観測統合推進本部はこの山脈を正式に「やまと山脈」と命名した。このとき、同時に「福島岳」および「みずほ平原」「白瀬氷河」も命名されている[8][9][17][4]。一方、ベルギー隊では、山脈の存在を先に視認したこと、空中写真を撮影したことを根拠として山脈発見の優先権を主張し、1960年12月に「クイーン・ファビオラ山脈」と命名している[8][18][19]。
日本の南極観測隊がこの山脈において、数千個の隕石を発掘、回収したが、この中には月が起源の隕石も多数含まれる[20]。
脚注
[編集]- ^ “Fukushima Dake (JPN)”. SCAR Composite Gazetteer. Australian Antarctic Division. 2013年5月11日閲覧。
- ^ “昭和基地NOW!! やまと山脈空撮オペレーション”. 国立極地研究所 (2004年11月13日). 2018年1月21日閲覧。
- ^ 2,470m という資料もある。
- ^ a b c 文部省『南極観測二十五年史』大蔵省印刷局、1982年1月20日、486-493頁。
- ^ a b c d e 『コンサイス地名辞典 外国編』、三省堂、1977年7月、P1075。
- ^ “U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Queen Fabiola Mountains”. GNIS. 2018年1月28日閲覧。
- ^ “Reine Fabiola, Monts”. SCAR Composite Gazetteer. Australian Antarctic Division. 2018年1月28日閲覧。
- ^ a b c “南極四地形に命名 「やまと山脈」など 「昭和基地」に次ぎ二度目”. 朝日新聞: p. 11. (1961年2月8日)
- ^ a b “南極に四つの日本名 「みずほ平原」「福島岳」などきめる”. 読売新聞: p. 9. (1961年2月8日)
- ^ 木崎 1982, p. 142.
- ^ 木崎 2012, p. 52.
- ^ 木崎 1982, p. 151.
- ^ 木崎 2012, p. 73.
- ^ 木崎 1982, pp. 140–163.
- ^ 木崎 2012, pp. 98–119.
- ^ 吉田栄夫「東南極やまと山脈の地形について」『南極資料』第13号、国立科学博物館、3-6頁、1961年10月。ISSN 0085-7289。NAID 110001181150 。
- ^ 原田美道「南極の地名」『南極資料』第20号、国立科学博物館、90頁、1964年2月。ISSN 0085-7289。NAID 110001181219 。
- ^ 木崎 1982, pp. 152–153.
- ^ 木崎 2012, pp. 98–99.
- ^ 矢内桂三「南極で発見された月起源隕石」(惑星地質ニュース第2巻3号) (PDF)
参考文献
[編集]- 木崎甲子郎『南極航海記』築地書館、1982年12月1日。
- 木崎甲子郎『極限の雪原を越えて――わが南極遊記』成山堂書店、2012年12月18日。ISBN 978-4-425-57061-4。