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キーラー (月のクレーター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キーラー
(Keeler)
月面座標 南緯10度12分 東経161度54分 / 南緯10.2度 東経161.9度 / -10.2; 161.9座標: 南緯10度12分 東経161度54分 / 南緯10.2度 東経161.9度 / -10.2; 161.9
直径 160 km
深度 不明
月面余経度 日の出時点で200°
由来 ジェームズ・エドワード・キーラー
GPN識別子 2976

キーラー (Keeler) は、月の裏側にあるクレーターである。東側の縁は、同規模のクレーターであるヘヴィサイドと繋がっている。キーラーはこの2つの地形のうち若い方のクレーターであり、輪郭もはっきりしている。キーラーの北東にはより小さなクレーターであるストラットン (クレーター)英語版が、北西にはヴェントリスがある。

キーラーの周壁(リム)はおおむね円形であり、ヘヴィサイドとの間には直線状のセグメントとなっている。周壁の北の部分は不規則になっており、北北西方向に向かって外側に広がっている。周壁内側の一部にはテラス構造があり、特に南半分で顕著である。クレーターの内部には、クレーター底の東部に周壁内側に隣接してプランテ (クレーター)英語版が位置している。クレーター内部には尾根が中央丘から西南西方向に伸びている。クレーター底は一般的なレベルのものであるが、南側の一部の地域に凹凸が見られる。いくつかの小規模・ごく小規模のクレーターが内部に存在する。

ルナ・プロスペクターに搭載された電子反射率測定器による観測によれば、このクレーターは、減磁を示すインパクトクレーターの一つであることがわかった。磁力の測定値の最も低い場所はこのクレーターの中心に位置しており、磁力の低い領域がクレーターの直径の1.5倍まで外側に延びている。科学者たちは衝撃による減磁が原因であると考えている[1]

「キーラー」と命名される以前、このクレーターはIAUによって「クレーター302」と呼ばれていた[2]


従属クレーター

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アポロ10号から撮影された写真。キーラーの斜め方向から撮影したもの。
アポロ11号から撮影された中央丘。頂点はクレーター底から約 3.5 km の高さである。

キーラーのごく近くにある小さな無名のクレーターについては、アルファベットを付加することによって識別される。

名称 月面緯度 月面経度 直径
L 13.3° S 163.2° E 71 km
S 11.4° S 158.0° E 30 km
U 9.1° S 156.9° E 29 km
V 8.9° S 158.3° E 53 km
キーラーと従属クレーター

脚注

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  1. ^ Halekas, J. S.; Mitchell, D. L.; Lin, R. P.; Frey, S.; Hood, L. L.; Acuna, M. H.; Binder, A. B. (May 2001). "Demagnetization Signatures of Lunar Impact Craters" (PDF). American Geophysical Union, Spring Meeting 2001, abstract #GP22A-11. Bibcode:2001AGUSM..GP22A11H. 2010年1月28日閲覧
  2. ^ Lunar Landmark Locations - Apollo 8, 10, 11, and 12 Missions. NASA technical note D-6082. Manned Spacecraft Center, Houston, Texas. November 1970. Figure 4.

文献

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外部リンク

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