キム・ウェストン
キム・ウェストン Kim Weston | |
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キム・ウェストン(1965年) | |
基本情報 | |
出生名 | Agatha Nathalia Weston |
生誕 | 1939年12月20日(85歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ミシガン州デトロイト |
ジャンル | ソウル、R&B |
職業 | 歌手 |
担当楽器 | ボーカル |
活動期間 | 1961年 - |
レーベル | モータウン(タムラ、ゴーディ)、MGM、スタックス、Motorcity |
キム・ウェストン[1](Kim Weston、1939年12月20日 - )は、アメリカのソウル歌手であり、モータウンの出身者[2]。1960年代、ウェストンは「Love Me All The Way」と「Take Me in Your Arms (Rock Me a Little While)」、そしてマーヴィン・ゲイとのデュエット「イット・テイクス・トゥー」によってヒットを記録している。
略歴
[編集]アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトで生まれたアガサ・ナサリア・ウェストンは、1961年にモータウンと契約。「Love Me All the Way」でマイナー・ヒットを記録した(R&Bチャート24位、ポップ・チャート88位)[3][2]。「Love Me All The Way」は元々「It Should Have Been Me」のB側だったが、あるDJが「Love Me The Way」に反応したことによって切り替えられた[4] 。モータウンにおけるウェストンの最大のソロ・ヒットは「Take Me in Your Arms (Rock Me a Little While)」(R&Bチャート4位、ポップ・チャート50位[2][5]、後にアイズレー・ブラザーズ、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ、ジャーメイン・ジャクソン、ドゥービー・ブラザーズ、フィル・コリンズがカバー)、および「Helpless」[2](R&Bチャート13位、ポップ・チャート56位、1966年3月26日にキャッシュボックス入り、かつてフォー・トップスのアルバム『セカンド・アルバム』で録音された曲)である。彼女の名声を押し上げた最大のものは、1966年にマーヴィン・ゲイとの古典的なヒット曲「イット・テイクス・トゥー」を歌い、その後に黒人の国歌「Lift Every Voice and Sing」を録音したことだった[6]。モータウンがゲイをタミー・テレルとパートナーにさせたのは、「イット・テイクス・トゥー」の成功によるものであり、レーベルにとってさらなる成功を収めることへとつながった。
ウェストンは1967年にモータウンを離れ[2]、後にロイヤルティーに関する紛争ゆえに会社を訴えた。彼女と彼女の当時の夫ウィリアム・"ミッキー"・スティーヴンソン(モータウンの元A&Rヘッド)はどちらもロサンゼルスに移り、MGMレコードでのキャリアを開始し、スティーヴンソンはMGM内で独自のレーベルを運営した[7][3][8][2]。ウェストンはMGMのために「I Got What You Need」「Nobody」というカップリングのシングルを発表したが、それはエアプレイやプロモーションの不足のためにほとんど知られることがなかった。彼女はレーベルのためにアルバム『This Is America』を作成。これには、黒人の国歌のポピュラーなバージョン「Lift Every Voice and Sing」が収録されている。これはシングルとしてリリースされ、映画『ワッツタックス/スタックス・コンサート』でフィーチャーされた。シングルからの売上全額が、ユナイテッド・ニグロ・カレッジ・ファンドに寄付された。彼女は、さまざまなレーベルにさらにいくつかのアルバムを録音した。スタックス/ヴォルトの頃[2]には、ジョニー・ナッシュとデュエットによるアルバムを作っている。ウェストンは、新しいシングルがリリースされるまでチャートに載ることがなく[5]、イスラエルへと移転し、そこで若い歌手と一緒に仕事していたと伝えられている[3]。彼女はまた『Sound and the Kidnapped African』と呼ばれるミュージカルに参加した[3]。
ウェストンは、1971年3月、『ビル・コスビー・ショー』(1969年–1971年)のエピソード50にゲスト出演した[9]。
多くの元モータウンのアーティストとともに、彼女は1980年代にイアン・レヴァインのモーターシティ・レコードと契約し[2]、イギリスのHi-NRGチャートで1位になったシングル「Signal Your Dention」をリリースした。その後にアルバム『Investigate』(1990年)が続いた。これには、モータウン・ヒットの再録音と新曲が収録されていた[2]。このレーベルからの2枚目のアルバム『Talking Loud』(1992年)はリリースされなかったが、すべての曲がコンピレーション・アルバム『The Best Of Kim Weston』(1996年)に収録された。
キム・ウェストンは、2013年8月にクリーブランド州立大学の公式リズム・アンド・ブルース音楽の殿堂入りの最初のメンバーとなった。
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]- 『テイク・トゥー』 - Take Two (1966年、Tamla) ※with マーヴィン・ゲイ
- For the First Time (1967年、MGM)
- This Is America (1968年、MGM)
- Johnny Nash & Kim Weston (1969年、Major Minor) ※with ジョニー・ナッシュ
- Big Brass Four Poster (1970年、People)
- 『キム・キム・キム』 - Kim Kim Kim (1970年、Volt)
- Investigate (1966年、Motorcity)
ライブ・アルバム
[編集]- Live in Detroit 1978 (2020年)
コンピレーション・アルバム
[編集]- Greatest Hits & Rare Classics (1991年)
- The Best of Kim Weston (1996年)
- The Very Best of the Motorcity Recordings (1996年)
- 20th Century Masters – The Millennium Collection: The Best of Kim Weston (2003年)
- Motown Anthology (2005年)[10]
主なシングル
[編集]- "Love Me All the Way" (1963年)
- "What Good Am I Without You" (1964年) ※with マーヴィン・ゲイ
- "Take Me in Your Arms (Rock Me a Little While)" (1965年)
- "Helpless" (1966年)
- 「イット・テイクス・トゥー」 - "It Takes Two" (1967年) ※with マーヴィン・ゲイ
- "I Got What You Need" (1967年)
- "Nobody" (1968年)
- "We Try Harder" (1969年) ※with ジョニー・ナッシュ
- "Danger, Heartbreak Ahead" (1970年)
- "Lift Ev'ry Voice and Sing" (1970年)
脚注
[編集]- ^ 「キム・ウエストン」の表記もある。
- ^ a b c d e f g h i Colin Larkin, ed (1997). The Virgin Encyclopedia of Sixties Music (First ed.). Virgin Books. p. 470. ISBN 0-7535-0149-X
- ^ a b c d “Kim Weston”. Motown Museum (May 18, 2022). 2024年6月29日閲覧。
- ^ Betts, Graham (2014). Motown Encyclopedia. AC Publishing. ISBN 978-1-311-44154-6
- ^ a b Benjaminson, Peter (2012). Mary Wells: The Tumultuous Life of Motown's First Superstar. Chicago Review Press. ISBN 978-1-61374-529-8
- ^ Huey, Steve. “Biography: Kim Weston”. AllMusic. May 22, 2010閲覧。
- ^ Detroit 67. Birlinn Limited. (October 2, 2016). ISBN 9780857903341
- ^ Gregory, Hugh (August 21, 1995). Soul music A-Z. Da Capo Press. ISBN 9780306806438
- ^ Company, Johnson Publishing (March 4, 1971). “Jet”. Jet (Johnson Publishing Company) .
- ^ “Kim Weston | Album Discography”. AllMusic. June 16, 2021閲覧。
参考文献
[編集]- Kim Weston interview by Pete Lewis, 'Blues & Soul' October 2008(デッド・リンク)
- Whitall, Susan. For the Record: Women of Motown (1998, ISBN 0-380-79379-2)
- Chafets, Ze'ev, "Devil's Night: And Other True Tales of Detroit" (Random House, 1990, ISBN 0-394-58525-9)