ガル準男爵
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ガル準男爵(英: Gull Baronet)は、イギリスの準男爵位[注釈 1]。英国王室の侍医ウィリアム・ガルが1872年に叙位されたことに始まる。
歴史
[編集]医師ウィリアム・ガル(1816年 - 1890年)は、1871年の冬に重病を患ったプリンス・オブ・ウェールズ(後の国王エドワード7世)の治療に成功した功績により、準男爵位が授与される運びとなった[1]。ガルは年が明けた1872年2月8日に連合王国準男爵位の「(ミドルセックス州聖ジョージ・ハノーバー・スクエア教区におけるブルック・ストリートの)準男爵(Gull Baronetcy, of Brook Street in the Parish of St George, Hanover Square, in the County of Middlesex)」を授けられている[1][2][3]。
その息子の2代準男爵キャメロン(1860年 - 1922年)は自由統一党の政治家で、1895年から1900年にかけてバーンステイプル選挙区選出の庶民院議員を務めている[4]。
以降、直系男子による継承が続いており、2代準男爵の曾孫にあたる5代準男爵ルパート(1954年 -)が準男爵家現当主である[3]。
ブルック・ストリートのガル準男爵(1872年)
[編集]- 初代準男爵サー・ウィリアム・ウィジー・ガル(1816年 - 1890年)
- 第2代準男爵サー・ウィリアム・キャメロン・ガル(1860年 - 1922年)
- 第3代準男爵サー・リチャード・キャメロン・ガル(1894年 - 1960年)
- 第4代準男爵サー・マイケル・スウィンナートン・キャメロン・ガル(1919年 - 1989年)
- 第5代準男爵サー・ルパート・ウィリアム・キャメロン・ガル(1954年 - )
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 準男爵位は爵位と異なり、準男爵という肩書だけ与えられる(「○○準男爵」といった形では与えられない)。他の準男爵位と区別する必要がある場合にのみ姓名を付けたり、由来する地名を付けたりして区別する
出典
[編集]- ^ a b Hervey, Nick. "Gull, Sir William Withey, first baronet". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/11730。 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
- ^ "No. 23821". The London Gazette (英語). 23 January 1872. p. 231.
- ^ a b “Current United Kingdom Baronetcies A - H”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2021年12月12日閲覧。
- ^ 'GULL, Sir (William) Cameron', in Who Was Who (London: A. & C. Black); online edition (subscription required) by Oxford University Press, 2007, accessed 29 December 2011