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ガブリエラ・トゥッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ガブリエラ・トゥッチ
Gabriella Tucci
1968年
基本情報
出生名 Gabriella Tucci
生誕 (1929-08-04) 1929年8月4日 イタリア王国の旗 イタリア王国 ローマ
出身地 イタリアの旗 イタリア
死没 (2020-07-09) 2020年7月9日(90歳没)
学歴 サンタ・チェチーリア音楽院
ジャンル クラシック音楽(オペラ
職業 歌手
活動期間 1951年 - ?
公式サイト Gabriella Tucci

ガブリエラ・トゥッチGabriella Tucci, 1929年8月4日 - 2020年7月9日)は、イタリア歌手ソプラノ)。

ヴェルディプッチーニ作品などイタリア・オペラでの歌唱で知られ、イタリア国外でもNHKイタリア歌劇団公演での来日など幅広く活躍した。

来歴

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ガブリエラ・トゥッチは1929年8月4日、ローマに生まれる。サンタ・チェチーリア音楽院レオナルド・フィローニに師事し、のちにフィローニと結婚する。1951年、スポレートでのヴェルディ『運命の力』の公演でレオノーラを歌いデビューするが、この時の相手役はベニャミーノ・ジーリであった。2年後の1953年にはフィレンツェにて、マリア・カラスによるケルビーニメデア』の蘇演に参加した。

1959年、トゥッチはプッチーニ『ラ・ボエーム』のミミでスカラ座にデビュー。同じ年にはNHK招聘「第2回NHKイタリア歌劇団」のメンバーとして日本を訪れる。一連の公演ではヴェルディ『オテロ』のデスデーモナ、『椿姫』のヴィオレッタ、ビゼーカルメン』のミカエラを歌った[1][2]。1960年にはロンドンロイヤル・オペラ・ハウスにヴェルディ『アイーダ』の表題役、メトロポリタン歌劇場(メト)にプッチーニ『蝶々夫人』の表題役でそれぞれデビュー。メトには1972年まで250回を超す出演で、グルックオルフェオとエウリディーチェ』のエウリディーチェ、グノーファウスト』のマルグリート、ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』と『運命の力』のレオノーラ、『シモン・ボッカネグラ』のアメリア・グリマルディ、『ファルスタッフ』のアリーチェおよびアイーダ、デズデーモナ、ミミなどの諸役を歌った。1961年には「第3回NHKイタリア歌劇団」のメンバーとして再来日し、アイーダ、『リゴレット』のジルダ、レオンカヴァッロ道化師』のネッダを歌った[3]

トゥッチはイギリスアメリカ、日本のほかにもウィーンベルリンブエノスアイレスおよびモスクワの諸劇場にも出演した。一方で、トゥッチが活躍した時代はカラスやレナータ・テバルディといったディーヴァが君臨する時代でもあり、商業録音には恵まれなかった。引退後は後進の指導にあたり、日本にもマスタークラスでの指導のため来日を重ねている[4][5]。 2020年7月9日に病気で死去。90歳没。

主なディスコグラフィ・フィルモグラフィ

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スタジオ録音

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ライヴ録音

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  • ケルビーニ『メデア』(グラウチェ):カラス、フェードラ・バルビエーリ、マリオ・ペトリ:ヴィットリオ・グイ指揮:1953年フィレンツェ:Istituto Discografico Italiano IDIS 6394/95(CD)[8]
  • ヴェルディ『オテロ』(デズデーモナ):デル・モナコ、ティート・ゴッビ、マリアノ・カルーソー、プリニオ・クラバッシ、アンナ・ディ・スタジオ:アルベルト・エレーデ指揮:1959年2月4日東京宝塚劇場(第2回NHKイタリア歌劇団):キングレコード KIBM-1011(DVD)[9]
  • ビゼー『カルメン』(ミカエラ):シミオナート、デル・モナコ、シピオ・コロンボ、サンタ・キッサーリ、パオロ・モンタルソロ、ディ・スタジオ:ニーノ・ヴェルキ指揮:1959年2月19日東京宝塚劇場(第2回NHKイタリア歌劇団):キングレコード K33Y-107/8(CD)[10][11]
  • ヴェルディ『リゴレット』(ジルダ):アルド・プロッティジャンニ・ポッジ、パオロ・ワシントン、ディ・スタジオ:アルトゥーロ・バジーレ指揮:1961年10月3日東京文化会館(第3回NHKイタリア歌劇団):キングレコード K33Y-103/4(CD)[12][13]
  • ヴェルディ『アイーダ』(アイーダ):デル・モナコ、シミオナート、プロッティ、ワシントン、シルヴァーノ・パリューカ:フランコ・カプアーナ指揮:1961年10月13日東京文化会館(第3回NHKイタリア歌劇団):キングレコード KIBM-1012(DVD)[14][15]
  • レオンカヴァッロ『道化師』(ネッダ):デル・モナコ、プロッティ、アントニオ・ピリーノ、アッティリオ・ドラーツィ:ジュゼッペ・モレッリ指揮:1961年10月25日東京文化会館(第3回NHKイタリア歌劇団):キングレコード KIBM-1015(DVD)[14][16]

脚注

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  1. ^ #クラシックジャーナル p.59
  2. ^ #イタオペ
  3. ^ #クラシックジャーナル p.60
  4. ^ 6月7日(木)号 晩ご飯はカレー”. 新国立劇場オペラ研修所BLOG. 新国立劇場オペラ研修所 / 伊藤達人. 2013年6月27日閲覧。
  5. ^ 活動の概要”. 日本イタリア協会. 日本イタリア協会. 2013年6月27日閲覧。
  6. ^ There are 137 recordings of Pagliacci by Ruggiero Leoncavallo on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  7. ^ There are 196 recordings of Il trovatore by Giuseppe Verdi on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  8. ^ There are 196 recordings of Il trovatore by Giuseppe Verdi on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  9. ^ #クラシックジャーナル p.59,69
  10. ^ #クラシックジャーナル p.59,68
  11. ^ There are 211 recordings of Carmen by Georges Bizet on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  12. ^ #クラシックジャーナル p.60,68
  13. ^ There are 190 recordings of Rigoletto by Giuseppe Verdi on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  14. ^ a b #クラシックジャーナル p.60,69
  15. ^ There are 261 recordings of Aida by Giuseppe Verdi on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。
  16. ^ There are 137 recordings of Pagliacci by Ruggiero Leoncavallo on file” (英語). Operadis-opera-Discography. Brian Capon. 2013年6月27日閲覧。

参考文献

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サイト

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印刷物

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  • NHK交響楽団 編『NHK交響楽団四十年史』NHK交響楽団、1967年。 
  • NHK交響楽団(編)「NHK交響楽団全演奏会記録2 戦後編・1(1945~1973)」『Philharmony』第73巻第2号、NHK交響楽団、2001年。 
  • 中川右介(司会・構成)、武石英夫、松坂茂樹、小山正「座談会 伝説のイタリア・オペラ」『クラシックジャーナル』 32巻、アルファベータ、2008年、57-81頁。ISBN 978-4-87198-742-4 
  • The Metropolitan Opera Encyclopedia (Simon and Schuster, New York 1987). ISBN 0-671-61732-X
  • Guide de l'opéra, Les indispensables de la musique (Fayard, 1995). ISBN 2-213-59567-4

外部リンク

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