カール・ニールセン国際音楽コンクール
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カール・ニールセン国際音楽コンクール(英: Carl Nielsen International Music Competitions)は、デンマークのオーゼンセで開催される若手音楽家のための音楽コンクールである。
デンマークの作曲家カール・ニールセンの名を冠し、1980年にヴァイオリン・コンクールとして第1回が開催された。2009年にはオルガン・コンクールが加わって、ヴァイオリン・コンクール、フルート・コンクール、クラリネット・コンクール、オルガン・コンクールの4種類となった(それぞれ、ニールセン作曲のヴァイオリン協奏曲、フルート協奏曲、クラリネット協奏曲、オルガン曲「コンモツィオ」を演奏)。その後、オルガン・コンクールが王立デンマーク音楽アカデミーによって主催される別のコンクールとして独立のものとなった[1]。
1981年、国際音楽コンクール世界連盟に加盟した。
開催年と入賞者
[編集]過去の優勝者などについては、公式ウェブサイトに掲載されている[2][3][4]。
1980年(第1回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 キャサリン・ウィンクラー(Kathleen Winkler) (アメリカ)
- 第2位 ペール・エノクソン(Per Enoksson) (スウェーデン)
- 第3位 村田穂積(日本)
- 第4位 アドリアーナ・ロシン(Adriana Rosin)(ルーマニア)
- 第5位 グラジナ・スコウロン(Grazyna Skowron) (ポーランド)
- 第6位 マリウス・ニチテアヌ(Marius Nichiteanu) (ルーマニア)
1984年(第2回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位
矢口統 () (日本) - 第2位 レヌタ・チュレイ=アタナシウ(Lenuta Ciulei-Atanasiu) (ルーマニア)
- 第3位 ヨハンネス・ソー・ハンセン(Johannes Søe Hansen) (デンマーク)
- 第4位 ヤロスワフ・ジョウニエルチク(Jaroslaw Zolnierczyk) (ポーランド)
- 第5位 ヤコブ・フリース(Jacob Friis) (デンマーク)
- 第6位 Anne Yuuko Akahoshi (ドイツ)
- カロル・ストリヤ賞 レヌタ・チュレイ=アタナシウ(Lenuta Ciulei-Atanasiu)、ヨハンネス・ソー・ハンセン(Johannes Søe Hansen)
1988年(第3回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 アレクセイ・コチヴァネッツ(Alexei Kochvanets) (ソ連)
- 第2位 ハイケ・ヤニッケ(Heike Janicke)(ドイツ)
- 第3位 服部譲二(日本)
- 第4位 ニコル・モナハン(Nicole Monahan) (アメリカ)
- 第5位 シグルーン・エドヴァルズドッティル(Sigrun Edvaldsdottir) (アイスランド)
- 第6位 ベアタ・バリキエヴィッチ(Beata Warykiewicz) (ポーランド)
- カロル・ストリヤ賞 ハイケ・ヤニッケ(Heike Janicke)
1992年(第4回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 ニコライ・シェプス=ズナイダー(Nikolaj Szeps-Znaider)(デンマーク)
- 第2位 ジェニファー・コー(Jennifer Koh) (アメリカ)
- 第3位 ペッカ・クーシスト (フィンランド)
- 第4位 イリヤ・セクレル(Ilja Sekler) (ロシア)
- 第5位 なし
- 第6位 ウラディスラフ・アデルチャノフ(Vladislav Adelchanov) (ロシア)
- カロル・ストリヤ賞 ニコライ・シェプス=ズナイダー(Nikolaj Znaider)
- ヘンリク・シェリング記念賞 ペッカ・クーシスト(Pekka Kuusisto)、Radoslaw Szulc (ポーランド)
- オーゼンセ交響楽団賞 ジェニファー・コー
- 聴衆賞 ジェニファー・コー
1996年(第5回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 アデーレ・アンソニー(Adele Anthony)(オーストラリア)
- 第2位 マリン・ブロマン(Malin Broman) (スウェーデン)、ヤーッコ・クーシスト(Jaakko Kuusisto) (フィンランド)
- 第3位 なし
- 第4位 なし
- 第5位 エスター・ノー(Esther Noh)(アメリカ)
- 第6位 タマーシュ・アンドラーシュ(Tamás András) (ハンガリー)
- カロル・ストリヤ賞 アデーレ・アンソニー(Adele Anthony)
- オーゼンセ交響楽団賞 アデーレ・アンソニー、タマーシュ・アンドラーシュ
- 聴衆賞 エスター・ノー
1997年(第1回クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 スピローズ・モウリキス(Spyros Mourikis) (ギリシャ)
- 第2位 イゴール・ベゲルマン(Igor Begelman) (アメリカ)
- 第3位 カルロ・ファイッリ(Carlo Failli) (イタリア)
- 第4位 アンネ・ピーライネン(Anne Piirainen) (フィンランド)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 イゴール・ベゲルマン
- オーゼンセ交響楽団賞 スピローズ・モウリキス
- 聴衆賞 スピローズ・モウリキス
1998年(第1回フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 カール=ハインツ・シュッツ(Karl-Heinz Schütz)(オーストリア)
- 第2位 瀬尾和紀(日本)
- 第3位 ヘンリク・ヴィーゼ(Henrik Wiese) (ドイツ)
- 第4位 ナタリー・シュワーベ(Natalie Schwaabe) (ドイツ)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 ゲイリー・アーバスノット(Gary Arbuthnot)(イギリス)
- オーゼンセ交響楽団賞 ヘンリク・ヴィーゼ
- 聴衆賞 瀬尾和紀
1999年(ヴァイオリン・コンクール・イン・ニューヨーク)
[編集]- 第1位 レオール・マルティンスキ(Leor Maltinski) (イスラエル)
- 第2位 松山冴花(日本)
- 第3位 Mariko Inaba (日本)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 Mariko Inaba
- オーゼンセ交響楽団賞 松山冴花
2000年(第6回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 田野倉雅秋(日本)
- 第2位 ドミトリ・トカチェンコ(Dmytro Tkachenko) (ウクライナ)
- 第3位 ミッケル・フットルップ(Mikkel Futtrup) (デンマーク)
- 第4位 マリウシュ・パティラ(Mariusz Patyra) (ポーランド)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 オーレ・ヤコブ・フレデリクセン(Ole Jakob Frederiksen) (デンマーク)
- オーゼンセ交響楽団賞 マリウシュ・パティラ
2001年(第2回クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 アレクサンダー・フィッターシュタイン(Alexander Fiterstein) (アメリカ)
- 第2位 ニコラ・バルディルー(Nicolas Baldeyrou)(フランス)
- 第3位 イェンス・トーベン(Jens Thoben) (ドイツ)
- 第4位 セバスティアン・バトゥ(Sebastien Batut) (フランス)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 アレクサンダー・フィッターシュタイン
- オーゼンセ交響楽団賞 アレクサンダー・フィッターシュタイン
- 子供の審査員賞 ロバート・ピックアップ(Robert Pickup) (南アフリカ)
2002年(第2回フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 ピルミン・グレール(Pirmin Grehl) (ドイツ)
- 第2位 デニス・ブリアコフ (Denis Bouriakov)(ロシア)
- 第3位 フルジナ・ヴァルガ(Fruzsina Varga) (ハンガリー)
- 第4位 サラ・ルーマー(Sarah Rumer) (オーストリア/スイス)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 デニス・ブリアコフ
- オーゼンセ交響楽団賞 デニス・ブリアコフ
- 子供の審査員賞 シャーロット・ノールホルト(Charlotte Norholt) (デンマーク)
2004年(第7回ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 クン・ヒュクジョ(Hyuk-Joo KWUN) (韓国)
- 第2位 エリン・キーフ(Erin Keefe) (アメリカ)
- 第3位 ホン・ウィヨン(Ui-Youn HONG) (韓国)
- 第4位 ジュディ・カン(Judy Kang) (韓国)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 クン・ヒュクジョ(韓国)
- オーゼンセ交響楽団賞 エリン・キーフ(アメリカ)
- 聴衆賞 クン・ヒュクジョ(韓国)
2005年(第3回クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 オリヴィエ・パテイ(Olivier Patey) (フランス)
- 第2位 オリヴィエ・ヴィヴァレス(Olivier Vivarès) (フランス)
- 第3位 ビョルン・ニューマン(Björn Nyman)(ノルウェー)
- 第4位 ヴァンサン・プノ(Vincent Penot) (フランス)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 オリヴィエ・ヴィヴァレス (フランス)
- オーゼンセ交響楽団 オリヴィエ・ヴィヴァレス (フランス)
- 子供の審査員賞 田中香織(日本)
2006年(第3回フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 アレクサンドラ・グロット(Alexandra Grot) (ロシア)
- 第2位 ウーカシュ・ドウゴシュ(Lukasz Dlugosz) (ポーランド)
- 第3位 マリオン ラランクール(Marion Ralincourt) (フランス)、グリゴリー・モルダショフ(Grigory Mordashov) (ロシア)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 アレクサンドラ・グロット(ロシア)
- オーゼンセ交響楽団賞アレクサンドラ・グロット (ロシア)
- 子供の審査員賞 アレクサンドラ・グロット(ロシア)
2008年(ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 ラチャ・アヴァネシアン(Hrachya Avanesyan) (アルメニア)
- 第2位 林悠介 (日本)
- 第3位 ヨゼフ・シュパチェック (チェコ)
- 第4位 エウジェン・ティチンデレアヌ (ルーマニア)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 ルネ・トンスゴー・ソレンセン(デンマーク)
- オーゼンセ交響楽団賞 林悠介(日本)
- 子供の審査員賞 ヨゼフ・シュパチェック(チェコ)
2009年(クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 オッリ・レッパニエミ(Olli Leppäniemi) (フィンランド)
- 第2位 クリステル・ポシェ(Christelle Pochet) (フランス)
- 第3位 ダニエル・オッテンザマー (オーストリア)
- 第4位 Balazs Rumy(ハンガリー)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 オッリ・レッパニエミ(フィンランド)
- オーゼンセ交響楽団賞 オッリ・レッパニエミ(フィンランド)
- 子供の審査員賞 クリステル・ポシェ(フランス)
2010年(フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 アドリアナ・フェレイラ (ポルトガル)
- 第2位 ゾーヤ・ヴィヤゾフスカ(Zoya Vyazovskaya) (ロシア)
- 第3位 マリア・セシリア・ムニョス (アルゼンチン)
- 第4位 メルコルカ・オラフスドッティア(アイスランド)
- デンマーク作品の最優秀演奏賞 ゾーヤ・ヴィヤゾフスカ(ロシア)
- オーゼンセ交響楽団賞 アドリアナ・フェレイラ(ポルトガル)
- 子供の審査員賞 アドリアナ・フェレイラ(ポルトガル)
2011年(オルガン・コンクール)
[編集]- 第1位 フィリップ・シュミット=マドセン(Philip Schmidt-Madsen) (デンマーク)
- 第2位 [ティモシー・ウェイクレル(Timothy Wakerell) (イギリス)
- 第3位 サイモン・メンゲス(Simon Menges) (ドイツ)
- 第4位 該当なし
- コンモツィオ賞 フィリップ・シュミット=マドセン(デンマーク)
- ポウル・ルーザス賞 ティモシー・ウェイクレル(イギリス)
2012年(ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 オルガ・ヴォルコヴァ(Olga Volkova) (ロシア)
- 第2位 ニクラス・ヴァレンティン(Niklas Walentin Jensen) (デンマーク)
- 第3位 Eva Thorarinsdottir (アイスランド)
- 第4位 ホン・イヨン(Ui-Youn Hong) (韓国)
- カール・ニールセン賞 ニクラス・ヴァレンティン(デンマーク)
- オーゼンセ交響楽団賞 オルガ・ヴォルコヴァ(ロシア)
- 子供の審査員賞 Eva Thorarinsdottir(アイスランド)
- イブ・ネアホルム賞 ニクラス・ヴァレンティン(デンマーク)
2013年(クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 セルゲイ・エレツキー(Sergey Eletskiy) (ロシア)
- 第2位 マティアス・クラー(Mathias Kjøller) (デンマーク)
- 第3位 チョ・インヒョク(Inn-Hyuck Cho) (韓国)
- 第4位 ピエール・ジェニソン(フランス)
2014年(フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 セバスチャン・ジャコー (ポルトガル)
- 第2位 太田幸江 (日本)
- 第3位 パク・イェラム(Yaeram Park) (韓国)
2016年(ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 - 同順位2人による共同受賞[5]
- イ・ジユン(Ji Yoon Lee) (韓国)
- リヤ・ペトロヴァ(ブルガリア)
- 第3位 ルーク・スー(Luke Hsu) (アメリカ)
- 第4位 - 同順位3人による共同受賞[5]
- ジウォン・ソン(Ji Won Song) (韓国)
- 城戸かれん (日本)
- パク・スヒョン(Soo-Hyun Park) (韓国)
2019年(ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 ユーハン・ダーレネ(Johan Dalene) (スウェーデン)
- 第2位 Marie-Astrid Hulot (フランス)
- 第3位 アンナ・アガフィア・エグホルム(Anna Agafia Egholm) (デンマーク)
2019年(フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 ジョゼフィーヌ・オレシュ(Joséphine Olech) (フランス)
- 第2位 マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ(Marianna Julia Żołnacz) (ポーランド)
- 第3位 ラファエル・アドバス・バヨグ(Rafael Adobas Bayog) (スペイン)
2019年(クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 ブラーツ・スパロヴェツ(Blaz Sparovec) (スロベニア)
- 第2位 Aron Chiesa (イタリア)
- 第3位 ビクトル・ディアス・ゲラ(Víctor Díaz Guerra) (スペイン)
2022年(ヴァイオリン・コンクール)
[編集]- 第1位 - 同順位2人による共同受賞[6]
- ハンス・クリスチャン・アーヴィク(Hans Christian Aavik) (エストニア)
- ボーダン・ルッツ(Bohdan Luts) (ウクライナ)
- 第3位 キム・ウンチェ(Eun Che Kim) (韓国)
2022年(フルート・コンクール)
[編集]- 第1位 アルベルト・ナヴァーラ(Alberto Navarra) (イタリア)
- 第2位 キム・ソヨン(Seohyeon Kim) (韓国)
- 第3位 アルベルト・アクーナ・アルメラ(Alberto Acuna Almela) (スペイン)
2022年(クラリネット・コンクール)
[編集]- 第1位 オレグ・シェバタ゠ドラガン(Oleg Shebeta-Dragan) (ウクライナ)
- 第2位 アン・ルパージュ(Ann Lepage) (フランス)
- 第3位 パナギオティス・ジアナカス(Panagiotis Giannakas) (ギリシャ)
脚注
[編集]- ^ “History” (英語). カール・ニールセン国際音楽コンクール. 2024年12月8日閲覧。
- ^ Archive - Winners 1980-2013 - ウェイバックマシン(2015年11月4日アーカイブ分)
- ^ “Previous winners” (英語). カール・ニールセン国際音楽コンクール. 2024年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ “Press releases” (英語). カール・ニールセン国際音楽コンクール. 2024年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ a b “Joint 1st Prize Awarded at Carl Nielsen International Violin Competition” (英語). The Violin Channel. (2016年4月22日). オリジナルの2024年5月27日時点におけるアーカイブ。 2024年12月13日閲覧。
- ^ “Joint 1st Prize Awarded at Carl Nielsen Violin Competition” (英語). The Violin Channel. (2022年4月10日). オリジナルの2022年6月29日時点におけるアーカイブ。 2024年12月14日閲覧。