カンペール (企業)
パルマ・デ・マリョルカにあるカンペール・ストア | |
業種 | ファッション・レストラン・ホテル |
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設立 | バレアレス諸島県インカ |
本社 | バレアレス諸島州インカ |
主要人物 | ミケル・フルシャー(CEO, 2011-) |
製品 | 靴の製造 |
サービス | レストラン・ホテルの経営 |
従業員数 | 1,001 |
ウェブサイト | 公式サイト |
カンペール(Camper 英語: [ˈkæmpər]; カタルーニャ語: [kəmˈpe])は、スペイン・バレアレス諸島州インカ(マリョルカ島)に拠点を置く靴製造企業。camperとは「田舎の」や「素朴な」を意味する。
左右非対称の靴、奇抜な彩色の靴などで知られている[1]。カンペール・ブランドの靴は世界中に流通しており、ホテルやレストラン業界にも進出している。マリョルカ島には靴や皮革製品のメーカーが多数あり、インカにはロトゥーセ(ロトッセ)やヤンコなども拠点を置いている。
歴史
[編集]17世紀から19世紀にかけてのマリョルカ島・インカ周辺ではブドウの生産が盛んだったが、ブドウの木がブドウネアブラムシによって壊滅させられ、多くの住民が皮なめしや皮革製品などの仕事に転じた。1877年、靴職人だったアントニ・フルシャーは近代的な工業生産方法を学ぶためにイングランドに渡った[2]。アントニ・フルシャーはマリョルカ島に戻ると島民を雇い入れ、革新的な機械を用いて靴の製造を行った[2]。後にこの企業はアントニの息子のロレンソ・フルシャーの手に渡った。
1975年、ロレンソ・フルシャーの息子であるロレンソ・フルシャー・ロセリョーが家業を引き継ぎ、企業としてのカンペールを設立した[2]。1981年にはスペイン本土のカタルーニャ州バルセロナに初のカンペール直営店を開設した[2]。1992年には国際化の道を歩み始め、まずはヨーロッパのイギリス・ロンドン、フランス・パリ、イタリア・ミラノに[2]、やがてアジアの日本、台湾・台北に、さらにアメリカ合衆国・ニューヨークに直営店を開設。日本では2003年9月には日本の東京・表参道に公式ショップを開店させた[3]。日本では多くの百貨店に販売コーナーを設けている[3]。2000年にはロレンソ・フルシャー・ロセリョーの息子のミケル・フルシャーが経営に参画し、2011年に最高経営責任者(CEO)となった。今日のカンペールは1,000人以上の従業員を雇用している。2014年には韓国・ソウルと香港に直営店を開設した。
特徴
[編集]生産機能を有しないマーケティング型企業であり、カンペール自体はデザインやマーケティングに特化し、製造は外部工場に委託している[3]。世界各国からデザイナーを招いている[3]。ホテル業界やレストラン業界にも進出しており、バルセロナやドイツ・ベルリンにカーサ・カンペール(カンペールの家)という名称のホテルが存在する。ロトゥーセもカンペールと同じくフルシャー家が設立したブランドである。
スポーツ大会のスポンサード
[編集]2006年と2007年にはサッカー大会のコパ・デル・レイのスポンサーとなった。2010年にはヨットレースのTP52メッドカップのスポンサーとなった。2011-12シーズンにはヨットレースのボルボ・オーシャンレースのスポンサーとなった。2013年にはヨットレースのアメリカスカップのスポンサーとなった。
直営店
[編集]脚注
[編集]文献
[編集]- 伊藤宗彦「カンペールのサービス・イノベーション」神戸大学経営研究所, 2014年
- 西岡健一・南知恵子「カンペールにおけるグローバルブランドの市場展開: 製造小売による小売国際化と市場対応戦略」マーケティングジャーナル, 135号, pp.129-144