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カンデレロス層

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カンデレロス層
層序範囲: 下部セノマニアン
種別 累層
所属 ネウケン層群英語版
上層 ウインクル層
下層 Lohan Cura Formation (en
厚さ 約300メートル
岩質
主な岩石 風成砂岩
その他の岩石 礫岩シルト岩古土壌英語版
所在地
地域 メンドーサ州リオネグロ州ネウケン州
アルゼンチンの旗 アルゼンチン
長さ ネウケン盆地英語版
模式断面
名の由来 Candeleros Hill
命名者 Wichmann (1929)

カンデレロス層[1](カンデレロスそう)は、アルゼンチンの北部パタゴニアメンドーサ州リオネグロ州ネウケン州露頭が存在する、ネウケン盆地英語版に分布する地層ネウケン層群英語版に属する最古の層であり、またRío Limay Subgroup (enに属する。当該亜層群が層として取り扱われていた際には部層として知られていた[2]

説明

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カンデレロス層は模式地がネウケン州に位置するCandeleros Hillであり、これにちなんでWichmann (1929)により命名された[3]。本層はLohan Cura Formation (enに整合して重なり、その上に本層と同じくネウケン層群の層であるウインクル層が重なる。ウインクル層の堆積物がより明るい緑色および黄色がかった色であるため、カンデレロス層とウインクル層との間の境界は容易に識別が可能である[4]

あるセクションでは、カンデレロス層の層厚は約300メートルに達する。全体として、本層は網状流路を伴うKokorkom desertの一部を示しており、主に砂岩礫岩から構成される。また、風成堆積物や湿地環境下で堆積したシルト岩を示すセクションも存在する。一部のセクションでは古土壌英語版も見られる[2][4]

古生物相

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カンデレロス層の動物相。足元に小型ワニ形類アラリペスクスが描かれている。

カンデレロス層からは複数の恐竜化石が報告されている。具体的には、アベリサウルス科獣脚類エクリクシナトサウルス英語版カルカロドントサウルス科の獣脚類ギガノトサウルスコエルロサウルス類の獣脚類ビセンテナリア英語版ドロマエオサウルス類の獣脚類ブイトレラプトルレッバキサウルス科英語版竜脚類リマイサウルス英語版ティタノサウルス類の竜脚類アンデサウルスなどがある[1]。2022年には装盾類ジャカピルが新属として記載・命名された[5]

出典

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  1. ^ a b グレゴリー・ポール 著、東洋一、今井拓哉、河部壮一郎、柴田正輝、関谷透、服部創紀 訳『グレゴリー・ポール恐竜事典 原著第2版』共立出版、2020年8月30日、92、111、129、162、223、246頁。ISBN 978-4-320-04738-9 
  2. ^ a b Sánchez, María Lidia; Heredia, Susana; Calvo, Jorge O. (2006). “Paleoambientes sedimentarios del Cretácico Superior de la Formación Plottier (Grupo Neuquén), Departamento Confluencia, Neuquén (Sedimentary paleoenvironments in the Upper Cretaceous Plottier Formation (Neuquen Group), Confluencia, Neuquén)”. Revista de la Asociación Geológica Argentina 61: 3–18. https://www.researchgate.net/publication/262615949 2019年2月16日閲覧。. 
  3. ^ Wichmann, R (1929). “Los Estratos con Dinosaurios y su techo en el este del Territorio del Neuquén ("The dinosaur-bearing strata and their upper limit in eastern Neuquén Territory")”. Dirección General de Geología, Minería e Hidrogeología Publicación 32: 1–9. 
  4. ^ a b Leanza, H.A.; Apesteguia, S.; Novas, F.E.; De la Fuente, M.S. (2004). “Cretaceous terrestrial beds from the Neuquén Basin (Argentina) and their tetrapod assemblages”. Cretaceous Research 25: 61–87. doi:10.1016/j.cretres.2003.10.005. https://www.researchgate.net/publication/257047651 2019年2月16日閲覧。. 
  5. ^ “A new Cretaceous thyreophoran from Patagonia supports a South American lineage of armoured dinosaurs”. Scientific Reports 12 (1): Article number 11621. (2022). Bibcode2022NatSR..1211621R. doi:10.1038/s41598-022-15535-6. PMC 9372066. PMID 35953515. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9372066/.