カプコン対コーエーテクモ裁判
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カプコン対コーエーテクモ裁判(カプコンたいコーエーテクモさいばん)は、日本のゲーム会社間の知的財産権の裁判。
概要
[編集]2014年に起こされたカプコンがコーエーテクモゲームスの行う製造・販売行為に対して、特許権の侵害に基づく損害賠償請求を求めた裁判。システム作動方法の特許権と遊戯装置およびその制御方法の特許権を侵害されているとして裁判を起こしていた[1]。
カプコンはコーエーテクモゲームスが製造する49作品で特許権を侵害しているとして約9億8千万円の損害賠償を請求していた。コーエーテクモゲームスは49作品で約97億3千万円を売り上げておりそのライセンス料は5%から10%としたため。侵害していた作品は無双シリーズや零 紅い蝶など[2]。
2017年12月に大阪地方裁判所で下された判決では、カプコンが侵害されているとした2つの特許のうちの1つが侵害されていることが認められて、コーエーテクモゲームスは517万円の支払いを命じられていた。カプコンはこの判決を不服として控訴した[3]。
2019年9月11日に知的財産高等裁判所で判決が下されて、コーエーテクモゲームスは約1億4384万円の支払いが命じられた。この判決ではカプコンが侵害されているとする2つの特許権の両方が侵害されていることが認められて賠償額が大幅に増額した[4]。
コーエーテクモゲームスは知的財産高等裁判所の判決を不服として最高裁判所に上告した。2020年12月15日に最高裁判所はコーエーテクモゲームスの上告を退けてコーエーテクモゲームスは約1億4千万円の損害賠償を支払うことが確定した[5]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 特許事務所勤務の弁理士T.I. “ゲームシステムにおける特許権侵害訴訟について~コーエーとカプコンの訴訟を例に~|【知財タイムズ】”. 【知財タイムズ】-次世代の知財専門ポータル. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “カプコン、9億8000万円賠償請求 「戦国無双で特許権侵害」”. 日本経済新聞 (2014年8月27日). 2024年8月18日閲覧。
- ^ Inc, Aetas. “カプコンとコーエーテクモの特許侵害訴訟が決着。コーエーテクモ側に1億4384万円の支払いが命じられる”. 4Gamer.net. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “コーエー側に1・4億賠償命令 無双シリーズで知財高裁”. 日本経済新聞 (2019年9月11日). 2024年8月18日閲覧。
- ^ “コーエーの特許侵害確定 カプコンとの訴訟で最高裁 ゲーム「戦国無双」など巡り”. 日本経済新聞 (2020年12月17日). 2024年8月18日閲覧。