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カナダの地理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カナダの地理
大陸 北アメリカ
地域 北アメリカ
座標 北緯60度00分 西経95度00分 / 北緯60.000度 西経95.000度 / 60.000; -95.000
面積 2位
 • 総面積 9,984,671 km2 (3,855,103 sq mi)
 • 陸地 91.08%
 • 水地 8.92%
海岸線 243,042 km (151,019 mi)
国境 8,893 km
最高点 ローガン山
5,959 m (19,551 ft)
最低点 大西洋、0m
最長河川 マッケンジー川
4,241 km (2,635 mi)
最大湖沼 グレートベア湖
31,153 km2 (12,028 sq mi)
気候 温帯亜寒帯湿潤気候から北部は亜寒帯寒帯、極北・北部山地ではツンドラ
地形 西部では主に平野山地、南東部や東部では高原や段丘、五大湖地方では平野
天然資源 鉄鉱石、ニッケル亜鉛、銅、金、鉛、モリブデンカリウムダイアモンド、銀、魚類、木材、野生生物、石炭、石油、天然ガス、水力
自然災害 永久凍土サイクロン竜巻、地震、森林火災
環境問題 大気汚染水質汚染酸性雨
排他的経済水域 5,599,077 km2 (2,161,816 sq mi)

カナダの地理(カナダのちり、英語:Geography of Canada)は、北アメリカ大陸に位置するカナダの地理について記述したものである。

概要

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カナダは北アメリカ大陸の大部分を占める広大な国土を持ち、南はアメリカ合衆国本土、北西はアメリカ合衆国アラスカ州国境を接している。カナダは東は大西洋、西は太平洋に面し、北は北極海である[1]。北東にはグリーンランドハンス島で国境を接している。また、南東にはフランスの海外領土であるサンピエール島・ミクロン島があり、ヌーベルフランスの名残をとどめている[2]

カナダは、水域を含む総面積では、ロシアに次いで世界第2位の国である。しかし、陸地面積だけで見ると、カナダは第4位である。その差は、淡水湖の割合が世界一であることに起因している[3]

カナダは13の州と準州のうち、内陸にあるのは2つだけ(アルバータ州サスカチュワン州)であり、他の11州はすべて3つの海のいずれかに直接面している[3]

カナダには世界最北の居住地があり、北極から817km(508マイル)のエルズミア島(北緯82.5度)の北端にカナダ軍アラート基地がある[4]。カナダの北極地域の大部分は氷と永久凍土に覆われている[5]。カナダは世界で最も長い海岸線を持ち、その総延長は243,042km(151,019 mi)である[6]。また、アメリカ合衆国との国境は世界で最も長い陸上国境で、8,891km (5,525 mi) に及ぶ[7]。カナダの北極圏に浮かぶ3つの島、バフィン島ビクトリア島エルズミア島は、世界でも10本の指に入る大きさである[8]

カナダは、カナダ楯状地中央平原英語版五大湖・セントローレンス低地、アパラチア地域太平洋コルジレラ山地帯、ハドソン湾低地、北極諸島の7つの地形に分けられる[9]。またカナダは生態系の観点では15の陸域生態系地域帯と5の海洋域生態系地域帯に分けられ[10]、分類上8万種以上の生物が生息している[11]。カナダは前回の氷河期の終わりから現在にかけて、カナダ楯状地上の広大な極地のタイガを含む8つの異なる森林地域で構成されている[12]。カナダの国土面積の42パーセントは森林で覆われており(世界の森林地の約8パーセント)、主にトウヒポプラで構成されている[13]。カナダには200万以上の湖があり、そのうち100km2(39平方マイル)以上の湖は世界最多で563あり、世界の淡水の多くを貯蔵している[14][15]。またカナディアン・ロッキー、西海岸部の山脈、北極圏の山脈には淡水氷河が存在する[16]。また、最近の世界的なリモートセンシングの分析によると、カナダには6,477km²の干潟があり、干潟の発生量の多さでは5位となっている[17]。生態系の保護のためにカナダの保護地域国立野生生物保護区が設定されている[18]

カナダは地質学的に活発で、西部太平洋岸では地震が多く、ミーガー山山塊、ガリバルディ山ケイリー山エジーザ山複式火山を筆頭に活火山がある[19]。 カナダの冬と夏の平均最高気温は北部の極寒の気候から南部地域の暑い夏まで、四季がはっきりとしている。

関連項目

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脚注

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  1. ^ Canada”. The World Factbook. CIA (16 May 2006). 23 May 2011閲覧。
  2. ^ Gallay, Alan (2015). Colonial Wars of North America, 1512–1763: An Encyclopedia. Taylor & Francis. pp. 429–. ISBN 978-1-317-48718-0. オリジナルの20 March 2018時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180320150918/https://books.google.com/books?id=22rbCQAAQBAJ&pg=PT429 
  3. ^ a b Battram, Robert A. (2010). Canada in Crisis: An Agenda for Survival of the Nation. Trafford Publishing. p. 1. ISBN 978-1-4269-3393-6. オリジナルの12 April 2016時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160412141921/https://books.google.com/books?id=pBc9349sw4QC&pg=PA1 
  4. ^ Canadian Geographic. Royal Canadian Geographical Society. (2008). p. 20 
  5. ^ Reuters (1 June 2019). “Scientists shocked by Arctic permafrost thawing 70 years sooner than predicted”. The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/environment/2019/jun/18/arctic-permafrost-canada-science-climate-crisis 2 July 2019閲覧。 
  6. ^ Geography”. statcan.gc.ca. 7 March 2016時点のオリジナルよりアーカイブ4 March 2016閲覧。
  7. ^ The Boundary”. International Boundary Commission (1985年). 1 August 2008時点のオリジナルよりアーカイブ。17 May 2012閲覧。
  8. ^ “Canada Facts: 25 Interesting and Fun Facts – not only for Kids”. https://www.kids-world-travel-guide.com/canada-facts.html 27 June 2018閲覧。 
  9. ^ Government of Canada, Natural Resources Canada (12 September 2016). “Natural Resources Canada. The Atlas of Canada. Physiographic Regions of Canada”. atlas.gc.ca. 2022年9月18日閲覧。
  10. ^ Government of Canada, Statistics Canada (2018年1月10日). “Introduction to the Ecological Land Classification (ELC) 2017”. www.statcan.gc.ca. 2020年11月9日閲覧。
  11. ^ COSEWIC Annual Report”. Species at Risk Public Registry (2019年). 2022年9月18日閲覧。
  12. ^ National Atlas of Canada. Natural Resources Canada. (2005). p. 1. ISBN 978-0-7705-1198-2 
  13. ^ Luckert, Martin K.; Haley, David; Hoberg, George (2012). Policies for Sustainably Managing Canada's Forests: Tenure, Stumpage Fees, and Forest Practices. UBC Press. p. 1. ISBN 978-0-7748-2069-1. https://books.google.com/books?id=0Gm-rBnGghcC&pg=PA1 
  14. ^ Bailey, William G; Oke, TR; Rouse, Wayne R (1997). The surface climates of Canada. McGill-Queen's University Press. p. 124. ISBN 978-0-7735-1672-4. オリジナルの12 April 2016時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160412142210/https://books.google.com/books?id=oxNMhw-rRrQC&pg=PA244 
  15. ^ The Atlas of Canada – Physical Components of Watersheds” (5 December 2012). 5 December 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。4 March 2016閲覧。
  16. ^ Sandford, Robert William (2012). Cold Matters: The State and Fate of Canada's Fresh Water. Biogeoscience Institute at the University of Calgary. p. 11. ISBN 978-1-927330-20-3. オリジナルの3 July 2017時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170703005113/https://books.google.com/books?id=UANY2ftt4pEC&pg=PR11 
  17. ^ Murray, N.J.; Phinn, S.R.; DeWitt, M.; Ferrari, R.; Johnston, R.; Lyons, M.B.; Clinton, N.; Thau, D. et al. (2019). “The global distribution and trajectory of tidal flats”. Nature 565 (7738): 222–225. doi:10.1038/s41586-018-0805-8. PMID 30568300. https://www.nature.com/articles/s41586-018-0805-8. 
  18. ^ Canada's conserved areas”. Environment and Climate Canada (2020年). 2022年9月18日閲覧。
  19. ^ Etkin, David; Haque, CE; Brooks, Gregory R (30 April 2003). An Assessment of Natural Hazards and Disasters in Canada. Springer. pp. 569, 582, 583. ISBN 978-1-4020-1179-5 

参考文献

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外部リンク

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