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カタシロワシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カタジロワシから転送)
カタシロワシ
カタシロワシ
カタシロワシ Aquila heliaca
保全状況評価[1][2][3]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: タカ目 Accipitriformes
: タカ科 Accipitridae
: イヌワシ属 Aquila
: カタシロワシ A. heliaca
学名
Aquila heliaca Savigny, 1809[4]
和名
カタシロワシ[4][5]
英名
Asian imperial eagle[3]
Eastern imperial eagle[3][4]
Imperial eagle[3][5][6]

カタシロワシ(肩白鷲[6]Aquila heliaca)は、鳥綱タカ目タカ科イヌワシ属に分類される鳥類

分布

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アゼルバイジャンウクライナオーストリアカザフスタンギリシャジョージアスロバキアセルビアチェコ共和国中華人民共和国トルコハンガリーブルガリアマケドニアロシアで繁殖する[3]。冬季になるとイラクインド北部、エチオピア、中華人民共和国南部、モンゴル国紅海沿岸部、インドシナ半島などへ南下し越冬する[4]。日本では冬季に、まれに飛来することがある(冬鳥)[5][6]

形態

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全長73 - 83センチメートル[6]。翼長オス57 - 61センチメートル、メス61 - 67センチメートル[6]。翼開長190 - 210センチメートル[6]。全身は黒褐色で、頭頂から後頸にかけては黄褐色[6]。肩羽の一部と雨覆は白い[6]

幼鳥は頭部や下面が淡色[6]

分類

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和名はカタジロワシとされることもあるが、誤記とされる[5]。一例として1997年の日本鳥学会による日本産鳥類リストでもカタジロワシとされていたが、後に学会誌で訂正されている[5][7]

生態

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越冬地では農耕地や干拓地などに生息する[5]

ノウサギ類などの哺乳類、カモ類・キジ類・シギ類などの鳥類、トカゲ類やヘビ類などの爬虫類、動物の死骸などを食べる[6]

繁殖様式は卵生。樹上に営巣するが、樹木のない環境では茂みや断崖でも営巣する[6]。平均で2 - 3個の卵を産む[6]。卵は約43日で孵化する[6]。雛は孵化してから、65 - 70日で巣立つ[6]

人間との関係

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森林伐採などによる生息地の破壊や営巣木・獲物の減少、狩猟、送電線との衝突死、人間による攪乱などにより生息数は減少している[3]。1976年にイヌワシ属単位で、チュニジアの個体群がワシントン条約附属書IIIに掲載されている[2]。一方で2019年の時点でBirdLife Internationalでは本種の分布に、チュニジアを含めていない[3]。1977年に、ワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]

画像

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脚注

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出典

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  1. ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (downroad 05/05/2020)
  2. ^ a b c UNEP (2020). Aquila heliaca. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (downroad 05/05/2020)
  3. ^ a b c d e f g BirdLife International. 2019. Aquila heliaca (amended version of 2017 assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T22696048A155464885. doi:10.2305/IUCN.UK.2019-3.RLTS.T22696048A155464885.en, Downloaded on 05 May 2020.
  4. ^ a b c d 日本鳥学会 「カタシロワシ」『日本鳥類目録 改訂第7版』日本鳥学会(目録編集委員会)編、日本鳥学会、2012年、205-206頁
  5. ^ a b c d e f 松田道生 「カタシロワシ」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、187頁。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n 笹川昭雄 「カタジロワシ」『日本動物大百科 3 鳥類I』日高敏隆長久監修、平凡社、1996年、166頁。
  7. ^ 日本産鳥類リスト(日鳥学誌46巻1号)正誤表(2)」『日本鳥学会誌』47巻 1号、1998年、32頁。

関連項目

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