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オーストラリアカワゴンドウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オーストラリアカワゴンドウ
Orcaella heinsohni
保全状況評価
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
階級なし : クジラ目 Cetacea
亜目 : ハクジラ亜目 Odontoceti
: マイルカ科 Delphinidae
: カワゴンドウ属 Orcaella
: オーストラリアカワゴンドウ
O. heinsohni
学名
Orcaella heinsohni
Beasley, Robertson & Arnold, 2005
英名
Australian Snubfin Dolphin
オーストラリアカワゴンドウの生息域
オーストラリアカワゴンドウの生息域

オーストラリアカワゴンドウ(豪州河巨頭、Orcaella heinsohni)はクジラ目ハクジラ亜目マイルカ科カワゴンドウ属に属するハクジラ類である。

分類

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2005年に新たに発見されたであり、カワゴンドウ属の構成種はオーストラリアカワゴンドウとカワゴンドウの2種となった。

学名の heinsohni は、1960年代から1970年代にかけてジェームズクック大学においてオーストラリアカワゴンドウを含むクジラ目の研究を行ったオーストラリアの生物学者 George Heinsohn に由来する。

形態

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体長は、オス・メス共に約2.7メートル体重は130キログラムになる。新生児の体長は約1メートル[1]

同じカワゴンドウ属のカワゴンドウに非常によく似ているが、カワゴンドウの体色が2色であるのに対し、オーストラリアカワゴンドウは3色である。また頭蓋骨ひれの形状も若干異なる。

生態・分布

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分布に関しては不明な点が多く、調査が行われている分布もごく僅かである[1]

オーストラリアタウンズビルクイーンズランド州)において、約200頭が見つかった。生息域はパプアニューギニアにまで及ぶが、大多数はオーストラリアの海域に棲息すると考えられている。確認されているのは100-200頭と希少なであると考えられており、優先的に保護されている[1]。オーストラリアでは、西オーストラリア州ブルームからクイーンズランド州ブリスベンにかけて分布していると思われる[1]

主な餌は魚類頭足類甲殻類である[1]

通常時は最大で10頭前後の群れ(ポッド)を形成するが、時には20頭に達する群れも見られる場合がある[1]

体表にオーストラリアウスイロイルカ英語版)との接触などの原因に起因する傷跡を持つ場合があり、この傷跡は個体識別に用いられている。オーストラリアウスイロイルカはオーストラリアカワゴンドウを追跡して積極的に交流を図る場合があり、2種間の繁殖行動および雑種が何度も確認されてきた[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g エリック・ホイト英語版), 田島木綿子 (監修), 片神貴子(翻訳), 尾崎憲和(編集), 2024年2月15日, 『ビジュアル クジラ&イルカ大図鑑』, 140頁, 271頁, 日経ナショナル ジオグラフィック

参考文献・外部リンク

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  1. ジェームズクック大学 "New dolphin species discovered" (『新種のイルカ発見』 英文)
  2. ABC News Online "DNA samples reveal new dolphin species" (『遺伝子解析により新種のイルカ発見』 英文)
  3. Isabel Beasley et al., Description of a New Dolphin, The Australian Snubfin Dolphin Orcaella heinsohi Sp. N. (Cetacea, Delphinidae), Marine Mammal Science, Vol. 21, No. 3, pp. 365-400 (2005). (Abstract)
  • 村山司『鯨類学』東海大学出版会〈東海大学自然科学叢書〉、2008年、図鑑/世界の鯨類35頁。ISBN 978-4-486-01733-2