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オリフィス板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

オリフィスとは、薄い壁に開けた流体を流す小さな穴のことで、そのような穴をつけた薄板をオリフィス板英語: orifice plate)と呼び、流量を板の位置で調節し、また測定にも使われる。一般には、流体を流す円管の中に置き、円盤や円筒の形をした絞りになっているが、測定に使う精密なものでは、形状や計測方法を JIS Z 8762 で定めている。高い圧力損失を利用して、ショックアブソーバーなどにも使われている。流体を流す穴の長さが、穴の断面積に対して比較的長いものはチョークと呼ばれ、オリフィスとは区別される。

原理

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直径 の円管よりも小さい 直径 のオリフィス板を入れると、ベルヌーイの定理により下流側では圧力が下がる。この前後の圧力差から流量を求める。同じ原理を使用して流速を測るものにピトー管がある。

流量の計測

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流量Q [m3/s] はオリフィス板前後の差圧 Δp [Pa] から次式で求められる:

ただし、α(に含まれる流出係数 C )を求める式にはレイノルズ数ReDが含まれ、ReD を求めるためには流量Q を知る必要があるため、この式の右辺は直接計算することができない。そのため、流量Q を求めるためにはイタレーションが必要となる。

ここで、

  • 膨張補正係数
  • 絞り断面、m2
  • ρ: 流体の密度、kg/m3
  • C流出係数と呼ばれ(河川学における同名の「流出係数」とは違う意味である)、下記の式により求める。
L1 < 0.4333 のとき
L1 ≧ 0.4333 のとき
  • :絞り直径比
  • κアイゼントロピック指数理想気体では比熱比に等しく5/3)
  • p1 :オリフィス上流側の圧力取出口の圧力、Pa
  • d :絞り直径, m
  • D :円管の直径, m


  • L1 :オリフィス板上流面から上流側圧力取出し口までの距離をD で割った値
  • L2 :オリフィス板下流面から下流側圧力取出し口までの距離をD で割った値
  • :円管直径D を代表長とするレイノルズ数


  • :管路内の平均流速、m/s
  • ν :流体の動粘性係数、m2/s

参照

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