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オスマンガジ (揚陸艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オスマンガジ
近代化改修前のオスマンガジ
基本情報
建造所 タシュクザク工廠[1][2]
運用者  トルコ海軍
艦種 戦車揚陸艦(LST)
前級 サルカベイ級戦車揚陸艦
艦歴
起工 1989年7月7日[2]
進水 1990年7月20日[2]
就役 1994年7月27日[2]
要目
満載排水量 3,773t[1][2]
全長 105m[1][2]
最大幅 16.1m[1][2]
吃水 4.8m[1][2]
主機 MTU 12V1163 TB73 ディーゼルエンジン×2基[1][2]
推進 2軸[1][2]
出力 8,800馬力[1][2]
速力 17kt[1][2]
航続距離 4,000海里(15ノット時)[1][2]
搭載能力 揚陸部隊900人、戦車15両[1][2]
兵装
搭載艇 LCVP×4隻[1][2]
搭載機 大型ヘリ用発着甲板[1][2]
レーダー レイカル・デッカ Iバンド航海レーダー[2]
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オスマンガジ英語: Osmangazi)は、トルコ海軍戦車揚陸艦[1]。艦番号はNL125[1][2]トルコイスタンブールにあるタシュクザク工廠によって建造された[1][2]オスマン・ガジ英語: Osman Gazi)と表記されることもある[2][3]

2023年時点で運用中である[4]

設計

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トルコ海軍は国産の戦車揚陸艦(LST)の建造を行っており、本艦はサルカベイ級LSTに続いて建造された国産LSTである[1][5]。1990年7月に進水したが、完成に時間がかかり就役は1994年7月となった[1][2]。当初は2番艦も予定されていたが、1991年に建造がキャンセルされている[1][2]

設計にあたっては、揚陸能力をサルカベイ級の約5割増しとすることを主眼とした[1]。船首にバウ・ドアがあり、その後方には上甲板から一段上にステージを設けて機関砲を配している[1]。船体中央部から艦尾にかけて大型の上部構造物があり、後部の01甲板は大型ヘリコプター用の発着甲板となっている[1]。全艦にわたり、NBC防護能力を有している[1][2]

満載排水量は3,733t、全長は105m、最大幅は16.1m、喫水は4.8mである[1][2]。主機はMTU 16V 538TB92ディーゼルエンジン2基を搭載し、2軸で推進する[1][2]。合計出力は8,800hpである[1][2]。最大速力は17ノット、航続距離は15ノット時で4,000海里となっている[1][2]

揚陸艦としては、揚陸部隊900名(980名とする資料もある[4])、戦車15両、LCVP4隻を搭載できる[1][2]。また、副次的に機雷敷設艦としても運用できる[2]

装備

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就役当初は、砲熕兵器として艦首のステージ部にボフォース 70口径40mm機関砲を2基、上部構造物のマック後方にエリコン 90口径35mm連装機関砲を1基搭載し、ほかにエリコン 20mm連装機関砲2基と12.7mm重機関銃4基があった[1]。また、レーダーにはレイカル・デッカ製のIバンド航海レーダーを搭載していた[2]

2010年代に近代化改修を受けており、兵装をエリコン 90口径35mm連装機関砲2基、ファランクス 20mmCIWS1基、エリコン 20mm機関砲2基に変更した[6]。また、レーダーはSPS-55 Iバンド対水上捜索レーダーと、スペリー RASCAR2500C Iバンド航海レーダーに変更したほか、電子戦装備としてSLQ-32(V)2 ECM装置を搭載している[6]

運用史

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2023年2月、トルコ・シリア地震を受けて、被災地への建設機材の輸送に使用された[7]

2023年9月、リビアで発生した洪水を受けて、救援物資の輸送に使用された[8]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag 「トルコ海軍の新鋭艦艇」『世界の艦船 2000年9月号(通巻第573集)』海人社、2000年9月1日、95頁。 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af Commodore Stephen Saunders RN, ed (2009-06-24) (英語). Janes Fighting Ships 2009-2010. Janes Information Group. p. 837. ISBN 978-071062888-6 
  3. ^ 国際戦略研究所 編、防衛庁防衛研究所 上野英詞 訳『ミリタリー・バランス 1994-1995』メイナード出版株式会社、1995年3月10日、99頁。ISBN 4-944025-24-6 
  4. ^ a b The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 143. ISBN 978-1-032-50895-5 
  5. ^ 「トルコ海軍の現況と将来」『世界の艦船 2000年9月号(通巻第573集)』海人社、2000年9月1日、83頁。 
  6. ^ a b Commodore Stephen Saunders RN, ed (2015) (英語). Janes Fighting Ships 2015-2016. Janes Information Group. p. 859. ISBN 978-071063143-5 
  7. ^ MSB: "Deniz Kuvvetlerimizin TCG Sancaktar ve TCG Bayraktar gemilerine ilave olarak, TCG Osmangazi tank çıkarma gemisi de deprem bölgesine iş makinesi götürmek amacıyla İzmir'den seyrine başladı."”. malatyatarafsiz.com (2023年2月7日). 2024年11月25日閲覧。
  8. ^ TCG Osmangazi gemisi Libya'ya yardım malzemesi götürmek üzere yola çıktı”. konhaber.com (2023年9月16日). 2024年11月25日閲覧。