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オクトピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オクトピン
識別情報
CAS登録番号 34522-32-2 (2S)-2-{[(1R)-1-カルボキシエチル]アミノ} ×
PubChem 427440237 (2S)-2-アミノ12313676 (2S)-2-{[(1S)-1-カルボキシエチル]アミノ}108172 (2S)-2-{[(1R)-1-カルボキシエチル]アミノ}
ChemSpider 414 ×
389221 (2S)-2-アミノ チェック
97253 (2S)-2-{[(1R)-1-カルボキシエチル]アミノ} チェック
KEGG C04137 ×
MeSH octopine
ChEBI
3DMet B04929
特性
化学式 C9H18N4O4
モル質量 246.26 g mol−1
関連する物質
関連するアルカン酸
関連物質
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

オクトピン(Octopine)は、アルギニンアラニンの誘導体である。オパインの中では最も早く発見された化合物である。1927年に初めて単離されたマダコ(Octopus octopodia)に因んで命名された[1]

オクトピンは、タコ、イタヤガイスジホシムシ等の無脊椎動物の筋肉組織内で、乳酸アナログとしての機能を果たす[2]アグロバクテリウム属も生産し、植物のクラウンゴールの原因となる[3]

オクトピンは、D-オクトピンデヒドロゲナーゼの作用によって、ピルビン酸とアルギニンから還元的縮合により生成される[4]。この反応は可逆のため、ピルビン酸とアルギニンを再生することもできる。

出典

[編集]
  1. ^ Morizawa, Kiyoshi (1927). “The extractive substances in Octopus octopodia”. Acta Scholae Medicinalis Universitatis Imperialis in Kioto 9: 285–298. 
  2. ^ Hockachka, P.; Hartline, P.; Fields, J. (1977). “Octopine as an end product of anaerobic glycolysis in the chambered nautilus”. Science 195 (4273): 72–4. doi:10.1126/science.831256. PMID 831256. 
  3. ^ Lippincott, James A.; Lippincott, Barbara B. (1970). “Lysopine and octopine promote crown-gall tumor growth in vivo”. Science 170 (3954): 176–177. doi:10.1126/science.170.3954.176. PMID 17833501. 
  4. ^ Smits, Sander H.J.; Mueller, Andre; Schmitt, Lutz; Grieshaber, Manfred K. (2008). “A Structural Basis for Substrate Selectivity and Stereoselectivity in Octopine Dehydrogenase from Pecten maximus”. Journal of Molecular Biology 381 (1): 200–11. doi:10.1016/j.jmb.2008.06.003. PMID 18599075.