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オオナガクビガメ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オオナガクビガメ属
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 曲頸亜目 Pleurodira
: ヘビクビガメ科 Chelidae
: オオナガクビガメ属 Macrochelodina
Wells & Wellington, 1985

オオナガクビガメ属(オオナガクビガメぞく、Macrochelodina)は、カメ目ヘビクビガメ科に属する属。模式種チリメンナガクビガメ

分布

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インドネシアパプア州南東部)、オーストラリアクイーンズランド州西オーストラリア州北部、ニューサウスウェールズ州ビクトリア州南オーストラリア州東部、ノーザンテリトリー)、パプアニューギニア(西部州)

形態

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最大種はコウヒロナガクビガメで最大甲長48cm。最小種は記載されている種ではパーカーナガクビガメで最大甲長27cm。背甲は扁平。甲板は細かい皺で覆われる個体が多い。椎骨板を欠く(アーンヘムナガクビガメを除く)。腹甲は小型で細長い。左右の喉甲板の間にある甲板(間喉甲板)は、通常は左右の喉甲板が接するため腹甲前部の外縁に接しないか僅かに接する。また間喉甲板の縦幅は、左右の胸甲板の継ぎ目の長さ(間胸甲板長)の1.5倍の長さに満たない。

頭部は大型で、頸部は太くて長い。後肢の爪のある趾は4本。

分類

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以前はナガクビガメ属のB群とされていたが、形態や生態の違い、系統分類学の研究などにより独立した属とする説が有力である。分類は混沌としており未記載の種も存在する。

化石種

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  • Macrochelodina alanrixi
  • Macrochelodina insculpta

生態

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河川などに生息する。種によっては汽水域でも見かけられる。水棲傾向が強く、産卵以外では陸に上がらない。

食性は動物食で魚類両生類昆虫類甲殻類貝類などを食べる。

繁殖形態は卵生。少なくともチリメンナガクビガメのオーストラリアの個体群は浅い水中で卵を産むことが確認されている。

人間との関係

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ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。主にチリメンナガクビガメのインドネシアの個体群(ジーベンロックナガクビガメとされていたが、チリメンナガクビガメのシノニムとする説が有力)が流通する。オーストラリアやパプアニューギニアでは野生動物の輸出を禁止しているが、オーストラリアに分布する種に関しては過去に輸出され飼育下で繁殖した個体のみ(コウヒロナガクビガメ、チリメンナガクビガメのオーストラリアの個体群)がまれに流通する。アクアリウムで飼育される。総じて大型種の上に頸部も長いため、大型のケージを用意する。遊泳性が強いため、水量を多くし活動できる空間を増やす。

参考文献

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  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ7 オーストラリア、ニューギニア』、講談社2000年、104-105、214頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、161-162頁。
  • 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (前編)」『クリーパー』第20号、クリーパー社、2003年、19-20頁。
  • 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (後編)」『クリーパー』第26号、クリーパー社、2005年、19頁。
  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ2 ユーラシア・オセアニア・アフリカのミズガメ』、誠文堂新光社、2005年、79-80、84、86-87頁。
  • 安川雄一郎 「曲頸類総覧(コラム&文献編)」『クリーパー』第27号、クリーパー社、2005年、115-116頁。
  • 安川雄一郎 「水棲ガメの世界」『ハ・ペト・ロジー』Vol.3、誠文堂新光社、2005年、24頁。
  • 柴田弘紀 「ナガクビガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、8-9、32-51頁。
  • 柴田弘紀 「新たに記載されたオオナガクビガメ属の1種」『クリーパー』第42号、誠文堂新光社、2008年、18-20頁。

関連項目

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