ナインリーヴズ
ナインリーヴズ(Nine Leaves)は滋賀県大津市にあるラム酒蒸溜所、およびそこで製造されているラム酒の銘柄である。
概要
[編集]日本でラム酒を製造しているのは、奄美群島、沖縄県、高知県などがあるが、ナインリーヴズは滋賀県大津市に蒸溜所を設けており、本州初のラムブランドとなる[1]。
運営は愛知県名古屋市中区に本社を置く自動車部品製造業・竹廣株式会社が行っている。蒸留およびボトルのラベル貼りなど作業は創業者兼蒸留責任者である竹内義治が1人で行っている[2]。
蒸留器は、スコットランドの蒸留器メーカーであるフォーサイスの製品を用いている[3]。
歴史
[編集]竹内は祖父の代から自動車関連部品の製造業を家業としており、竹内自身も大手自動車メーカーの生産管理部勤務を経て稼業の代表取締役に就任した[1]。竹内はその頃からラム酒の製造販売に興味を持つようになり、ベンチャーウイスキーの秩父蒸留所で研修を受け、酒造免許を取得[4]。
「超」が付くともいわれる軟水を湧かせる岩間山に目を付け、この地に蒸留所を建設[3]。2013年3月に蒸留所は完成し[4]、2013年6月より本州での蒸留が初となるラム酒「NINE LEAVES CLEAR」の発売を開始した[1][4]。
2015年には岡山県瀬戸内市のサトウキビ農家と提携し、契約栽培を行い、アグリコール・ラムの製造を開始した[5]。
2018年にはサンクトガーレン(神奈川県厚木市)から、ナインリーヴズでラム酒を熟成した後の樽に黒ビールを詰めて約1年間熟成させた「インペリアルチョコレートスタウト ナインリーヴズ バレルエイジ」の販売を行う[6]。ラム樽熟成のビールの製造は日本初となる[6]。
名前の由来
[編集]ナインリーヴズを直訳すると「9枚の葉」であるが、これは竹内家の家紋「九枚笹」から採られている[2][3]。「竹は根が強く、その土地を強くする」との思いが込められている[3]。
賞歴
[編集]- NINE LEAVES CLEAR
- ANGEL'S HALF(エンジェルズハーフ)
- 樽熟成を行ったもの
出典・脚注
[編集]- ^ a b c d “自動車部品製造からの転身、ラム酒を1人で造る『ナインリーブス』竹内義治氏を訪ねて” (2014年12月11日). 2015年12月28日閲覧。
- ^ a b c “地元湧水使い 竹内さん、部品製造から転身 米国の品評会で金賞 大津 /滋賀”. 毎日新聞地方版 (2015年7月17日). 2016年2月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g “【関西の議論】海外も絶賛、大津のラム酒 元エンジニアがつくるクリアな味 ものづくりは酒づくりに通じるの信念”. 産経新聞 (2015年6月19日). 2016年2月3日閲覧。
- ^ a b c “大津発の国産ラム酒 地下深層水まろやか、世界も視野”. 京都新聞 (2014年6月9日). 2015年12月28日閲覧。
- ^ “岡山)瀬戸内のサトウキビでラム酒、滋賀の蒸留所と提携” (2015年4月16日). 2015年12月28日閲覧。
- ^ a b “ラム樽熟成ビール サンクトガーレン”. 日本経済新聞 (2018年2月22日). 2018年5月29日閲覧。
- ^ a b “国産ラム酒として初の快挙!フランスのラム品評会でイノベーション賞を受賞” (2014年4月11日). 2015年12月28日閲覧。
- ^ “Concurso de Ron 2014 Resultados Oficiales” (PDF). 2015年12月28日閲覧。 Ron Añejo 5 años o menosに「Nine Leaves Angel's Half American Oak Cask」