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エミリオ・ポマリコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エミリオ・ポマリコ
Emilio Pomarico
エミリオ・ポマリコの指揮する南西ドイツ放送ボーカル・アンサンブル、2017年
基本情報
生誕 (1953-06-17) 1953年6月17日(71歳)
出身地 アルゼンチンの旗 アルゼンチンブエノスアイレス
ジャンル クラシック音楽
職業 指揮者作曲家

エミリオ・ポマリコEmilio Pomàrico, 1953年6月17日[注釈 1]-) は、アルゼンチン出身の指揮者、作曲家。イタリアに帰化し、主に現代音楽の分野で活躍している[1]

経歴

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ブエノスアイレスに生まれ、ミラノ音楽院で作曲をレナート・ディオニーシイタリア語版に師事(作曲ではヴェルチェッリのヴィオッティコンクールで入賞)、指揮はイタリアでフランコ・フェラーラに、ドイツでセルジュ・チェリビダッケに師事した[2]

彼はトリノ、ミラノ、ローマRAI国立交響楽団サンタ・チェチーリア国立アカデミアヴェネチアフェニーチェ劇場、ミラノのスカラ座ローマ歌劇場トリエステヴェルディ劇場イタリア語版シチリア交響楽団イタリア語版トスカーナ管弦楽団、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団といった、イタリアを代表するオペラや交響楽団を指揮している。彼はまたヨーロッパの様々なオーケストラ (バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団ケルンWDR交響楽団バンベルク交響楽団フランクフルトhr交響楽団フランス放送フィルハーモニー管弦楽団BBCスコティッシュ交響楽団グルベンキアン管弦楽団スイス・ロマンド管弦楽団)を指揮していて、エディンバラ・フェスティバルザルツブルク音楽祭ベルリン・フィルハーモニー、ブエノスアイレスのテアトロ・コロンエルプフィルハーモニー・ハンブルク、パリのオペラ=コミック座チューリッヒ歌劇場ディジョンオペラ座英語版ナンシーロレーヌ国立歌劇場英語版エクサン・プロヴァンス音楽祭ストラスブール音楽祭秋のパリ芸術祭フランス語版フェスティバル・プレザンスフランス語版ルールトリエンナーレ英語版ウィーン芸術週間英語版シュタイアーの秋芸術祭ドイツ語版グラーツ)、ヴェネツィア・ビエンナーレといった主要な音楽祭や歌劇場に登場している[3][4][5][6]

彼は作曲家としての経験から、現代音楽の普及に特に尽力していて、ルチアーノ・ベリオニッコロ・カスティリオーニピエール・ブーレーズエリオット・カーターフランコ・ドナトーニリゲティ・ジェルジュジャコモ・マンゾーニドイツ語版ブルーノ・マデルナルイジ・ノーノヤニス・クセナキスエマヌエル・ヌネスサルヴァトーレ・シャリーノヴォルフガング・リームクルターグ・ジェルジュユーグ・デュフォール英語版ブライアン・ファーニホウジェラール・グリゼーヨハネス・マリア・シュタウトゲオルク・ハースヘルムート・ラッヘンマンフィリップ・ボスマンス英語版など多くの同時代の作曲家の作品を指揮して録音もし、アンサンブル・モデルン(フランクフルト)、アンサンブル・コントレショー(ジュネーヴ)、ニュー・アンサンブル(アムステルダム)、アンサンブル・ルシェルシェ(フライブルク)、クラングフォルム・ウィーンアンサンブル・アンテルコンタンポランアルディッティ弦楽四重奏団ダルムシュタット夏季現代音楽講習会などで演奏している[7][8][9]

世界初演は、エマヌエル・ヌネスの管弦楽曲『クオドリベット』を1991年、『Nihil mutantur omnia interit』を1994年、『Musivus』を1996年、ユーグ・デュフォールの『La Maison du Sourd』をヴェネツィア・ビエンナーレで1999年、『オーボエ協奏曲』をトリノのRAI国立交響楽団で2006年、ルイジ・ノーノの『Caminantes』を1999年、ゲオルク・ハースのオペラ『Melancholia』をパリのガルニエ宮で2008年、『バリトンサックス協奏曲』を同年ケルンで、『Ich suchte, aber ich fand ihn nicht』をミュンヘンで2012年、ブライアン・ファーニホウの『想像の牢獄』シリーズの完全演奏を1996年等である[10]

ポマリコの作品は、ジュネーヴのアンサンブル・コントレショー、ミラノの「Musica del Nostro Tempo」、ケルンの「Musik der Zeit」、ヴィッテン現代室内楽音楽祭英語版ウィーン現代音楽祭英語版などで演奏されている。

脚注

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注釈

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  1. ^ 典拠資料により1954年としているものもある。BNFは1953年、DNBは1954年など。

脚注

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  1. ^ 作曲家・出演者 ザ・プロデューサー・シリーズ クラングフォルム・ウィーンがひらく|サントリーホール サマーフェスティバル 2022”. www.suntory.co.jp. 2022年8月24日閲覧。
  2. ^ Tosi, Silvia (2005). Franco Ferrara: una vita nella musica (イタリア語). Le Lettere. ISBN 9788871669052. 2019年7月17日閲覧
  3. ^ Barigazzi, Giuseppe (3 November 2014). La Scala racconta: Nnuova edizione riveduta e ampliata a cura di Silvia Barigazzi (イタリア語). HOEPLI EDITORE. ISBN 9788820364953. 2019年7月17日閲覧
  4. ^ Cirignano, Antonio (1997). Settembre musica: 1978-1997 (イタリア語). U. Allemandi. 2019年7月17日閲覧
  5. ^ Gulbenkian, Fundação Calouste (1999). Annual report (英語). The Foundation. 2019年7月17日閲覧
  6. ^ Girardi, Michele; Rossi, Franco (1992). Il Teatro La Fenice: Cronologia Degli Spettacoli, 1938-1991 (イタリア語). Albrizzi editore. ISBN 9788831755092. 2019年7月17日閲覧
  7. ^ Sonus (イタリア語). Sonus edizioni musicali. 1999. 2019年7月17日閲覧
  8. ^ Avanguardia (イタリア語). Pagine. 2000. 2019年7月17日閲覧
  9. ^ Bello-Portu, Marie-Laure de (21 September 2010). Musique & Opéra autour du Monde 2010-2011 (フランス語). Musique & Opéra. ISBN 9782911894404. 2019年7月17日閲覧
  10. ^ Deliège, Célestin (2003). Cinquante ans de modernité musicale: de Darmstadt à l'IRCAM : contribution historiographique à une musicologie critique (フランス語). Editions Mardaga. ISBN 9782870098288. 2019年7月17日閲覧

関連項目

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  • 杉山洋一 - 指揮者。イタリア留学時にポマリコに師事した。

外部リンク

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