コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

DABCO

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エチレンピペラジンから転送)
DABCO
識別情報
CAS登録番号 280-57-9 チェック
PubChem 9237
ChemSpider 8882 チェック
特性
化学式 C6H12N2
モル質量 112.17 g mol−1
外観 白色の結晶性粉末
融点

156-160 °C, 429-433 K, 313-320 °F

沸点

174 °C, 447 K, 345 °F

への溶解度 吸湿性をもつ
危険性
Hフレーズ H228, H302, H315, H319, H335, H412
Pフレーズ P210, P261, P273, P305 + P351 + P338
主な危険性 Harmful
NFPA 704
2
2
1
Rフレーズ R11, R22, R36/37/38, R52/53
Sフレーズ S26, S60
引火点 62°C, 335 K, 144 °F
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン1,4-diazabicyclo[2.2.2]octaneDABCO)は複素環式アミンの一種である。分子式 C6H12N2分子量 112.17、CAS登録番号は [280-57-9]。ピペラジンの窒素の間にもう1本架橋を渡した構造を持つ。1,4-エチレンピペラジントリエチレンジアミン と呼ばれることもある。「DABCO」という名称は、エボニック社 の登録商標(第551479号)である。

第一 pKaH は8.8と、鎖状アミンと同程度の塩基性であるが、アルキル基が後ろ手に縛られた構造をとっているために窒素原子上の非共有電子対まわりの立体障害が小さく、求核性が著しく高いことが特徴である。

主にポリウレタンフォームの発泡触媒として使用されている。イソシアネート基 (–NCO) と水酸基 (–OH) の反応において活性が大きく、重付加反応と泡化反応の両方のバランスを保つ効果がある[1]

また、近年では求核性の高さと塩基性の低さから、森田・ベイリス・ヒルマン反応の触媒にも用いられている。

脚注

[編集]
  1. ^ 篠崎清、「トリエチレンジアミン」『有機合成化学協会誌』 1991年 49巻 10号 p.947-948, doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.49.947, 有機合成化学協会

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]