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ニトログリコール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニトログリコール
Skeletal formula of ethylene glycol dinitrate
Ball-and-stick model of the ethylene glycol dinitrate molecule{{{画像alt1}}}
識別情報
CAS登録番号 628-96-6 チェック
PubChem 40818
ChemSpider 37281 チェック
UNII 9CZ6PE9E3J チェック
特性
化学式 C2H4N2O6
モル質量 152.1 g/mol
外観 油状、無色または淡黄色の液体
匂い 無臭[1]
密度 1.4918 g/cm3
融点

-22.0 °C

沸点

197.5 °C

への溶解度 5 g/l
蒸気圧 0.05 mmHg (@ 20 °C)[1]
爆発性
衝撃感度 0.02 kp m = 0.2 Nm
摩擦感度 36 kp = 353 N pistil load no reaction
危険性
GHSピクトグラム 可燃性 急性毒性(高毒性) 経口・吸飲による有害性 爆発物
NFPA 704
1
2
4
許容曝露限界 C 0.2 ppm (1 mg/m3) [皮膚][1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ニトログリコール (nitroglycol) は、エチレングリコール硝酸エステル。別名二硝酸グリコール、日本国の法律に基づく名称ではエチレングリコールジニトレート

ダイナマイトプラスチック爆弾など爆薬を製造する時に爆発物マーカーとして添加することが「可塑性爆薬の探知のための識別措置に関する条約」で国際的に義務付けられている。日本では「可塑性爆薬に含める物質等を定める告示」(平成9年通商産業省告示第548号)により、可塑性爆薬を製造する際に「探知剤」として添加しなければならない物質として義務化されている。爆発物探知機はこの物質に対して極微量であっても敏感に反応するように作られている。そのため、ごく微量でもこの物質が含まれていると、本当に爆発するかどうかに関係なくプラスチック爆弾と見なされ拘束される危険があるが、毒性の強い第1種指定化学物質であるため爆薬以外への添加は行われていない。

性質

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工業的には単体で使用されることはなく、ニトログリセリンと混合してダイナマイトなどに加工される。

毒性

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労働安全衛生法管理第2類物質に指定されている。

体内に吸収されやすく、暴露されると初期症状として、頭痛・嘔吐感・目眩が起きる。さらに暴露が続くと全身の衰弱・疲労感・四肢の疼痛が起こり、死亡する場合もある。

  • 経口 ラット LD50 616mg/kg
  • 経皮 ラット LD50 16000mg/kg

製造方法

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エチレングリコール硝酸硫酸の混酸で硝化して製造する。

法規制

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出典

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