エスクレチン
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エスクレチン[1] | |
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6,7-dihydroxy-2-chromenone | |
別称 esculetin cichorigenin 6,7-dihydroxycoumarin | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 305-01-1 |
PubChem | 5281416 |
ChemSpider | 4444764 |
KEGG | C09263 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL244743 |
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特性 | |
化学式 | C9H6O4 |
モル質量 | 178.14 g mol−1 |
精密質量 | 178.026609 u |
外観 | white or light yellow powder |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エスクレチン(Aesculetin)は、クマリンの誘導体である。天然のラクトンで、ケイ皮酸誘導体の分子間環化によって生成される。
配糖体またはコーヒー酸複合体の形で、多くの毒性植物、薬草に含まれる[2]。
エスクレチンを含む試料は、抗凝固薬の作用を持ち、ワルファリン等の抗凝固薬と相互作用すると考えられている。
この化合物は、日焼け止め剤にも用いられているが、DNA損傷の光線感作物質として働くという証拠も得られている[3]。メチル誘導体のナトリウム塩は、静脈瘤の治療に用いられる[4]。
エスクレチンは、植物に含まれる青色蛍光化合物である[5]。エスクレチンのグルコシドであるエスクリンは、長波長の紫外線(360nm)で蛍光を発するが、エスクリンが加水分解されると蛍光は失われる。また、エスクレチンはウシ血清アルブミンの蛍光を消す能力を持つ[6]。
エスクレチンは、ラットの肝臓のカテコール-O-メチルトランスフェラーゼとともに培養することによって、スコポレチン(7-ヒドロキシ-6-メトキシクマリン)やイソスコポレチン(6-ヒドロキシ-7-メトキシクマリン)に変化しうる[7]。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ “Aesculetin”. Sigma-Aldrich. 2013年1月29日閲覧。
- ^ Dey, P. M.; Harborne, J. B., eds (1997). Plant Biochemistry. Academic Press. ISBN 9780122146749
- ^ Hausen, B. M.; Schmieder, M. (September 1986). “The sensitizing capacity of coumarins (I)”. Contact Dermatitis 15 (3): 157–163. doi:10.1111/j.1600-0536.1986.tb01317.x. PMID 3780217.
- ^ “"Permethol" Data Sheet”. 2013年1月29日閲覧。
- ^ Lang, M.; Stober, F.; Lichtenthaler, H. K. (1991). “Fluorescence emission spectra of plant leaves and plant constituents”. Radiation And Environmental Biophysics 30 (4): 333-347. doi:10.1007/BF01210517.
- ^ Liu, X.-F.; Xia, Y.-M.; Fang, Y.; Zou, L.; Liu, L.-L. (2004). “Interaction between natural pharmaceutical homologues of coumarin and bovine serum albumin”. Huaxue xuebao 62 (16): 1484-1490.
- ^ Müller-Enoch, D.; Seidl, E.; Thomas, H. (1976). “6.7-Dihydroxycoumarin (Aesculetin) as a substrate for catechol-o-methyltransferase” (German). Z. Naturforsch. C 31 (5-6): 280-284. PMID 134569.