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ウーバーイーツユニオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ウーバーイーツユニオン: UberEatsUnion)は、フードデリバリー・Uber Eatsの配達員有志で構成される労働組合

雇用関係をもたず個人事業主として契約している配達員が、労働環境改善を求めるために結成した[1]

歴史

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2019年10月3日に配達員有志によって発足[1]

2020年3月16日、東京都労働委員会に団体交渉救済申立てを行う[2]

2020年4月10日新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、配達1件につき300円の危険手当を要求している[3]3月19日にウーバーから「安全な配達をサポートできる物資を調達でき次第供給する」と通知され、4月24日からマスクが送付され始めた[4]

2020年7月21日、事故調査プロジェクト報告[5]と事故被害者の問題点を公表する記者会見を行う[6]。記者会見では「被害者からの問い合わせ窓口を設置すること、示談交渉特約を追加すること」を求め、11月24日「お客様相談室」が開設される[7]

2021年5月24日、飲食宅配代行業の個人事業主も労災保険に特別加入できるようにするという厚生労働省の案に対し、「未加入の配達員が事故に遭った場合、自己責任にされる。企業のシステムの中で労働力になっているのに、企業が保険料も事故の責任も免れるのはおかしい」として反対を表明した[8]

2022年11月25日、東京都労働委員会より労働組合法上の労働者性を認められ、ウーバージャパンならびにウーバーイーツジャパン両社に対し団体交渉に応じるよう命令が出る[9]。同年12月7日、会社側が中央労働委員会へ再審査の申立てを行った[10]ため団体交渉は実現していない。

活動内容

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「事故やケガの補償」「運営の透明性」「適切な報酬」を活動の三本柱に掲げ、毎月第一木曜日(第二木曜日の場合もあり)に定例会を開催しているほか[11][12]、各種メディアやホームページ、SNSを通じて情報を発信している。

脚注

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出典

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  1. ^ a b 吉田貴司、村井七緒子、藤えりか (2019年10月4日). “ウーバー配達員が労組結成 治療費や距離算定の改善を”. 朝日新聞. 2021年8月15日閲覧。
  2. ^ ウーバー労組、救済申し立て 都労委に「団交拒否は不当」”. 東京新聞 (2020年3月17日). 2021年8月15日閲覧。
  3. ^ ウーバーイーツ労組、配達1件300円の危険手当要求”. 日本経済新聞 (2020年4月20日). 2021年8月15日閲覧。
  4. ^ NHK (2020年4月24日). “ウーバーイーツ 配達員にマスク配布 新型コロナ対策”. NHK. 2021年8月15日閲覧。
  5. ^ 事故調査プロジェクト報告”. ウーバーイーツユニオン (2020年7月21日). 2021年8月15日閲覧。
  6. ^ ウーバー配達員の事故被害者「会社がサポートして」 当事者間の交渉進まず”. 弁護士ドットコム (2020年7月21日). 2021年8月15日閲覧。
  7. ^ Uber Eats 「お客様相談室」開設のお知らせ”. UberEats (2020年11月24日). 2021年8月15日閲覧。
  8. ^ 山本恭介 (2021年5月24日). “労災の特別加入「おかしい」 ウーバー労組が反対表明”. 朝日新聞. 2021年8月15日閲覧。
  9. ^ Uber Japan事件命令書交付について”. 東京都労働委員会事務局 (2022年11月25日). 2022年11月25日閲覧。
  10. ^ ウーバー、中労委に再審査要求 配達員との団交命令で”. 日本経済新聞 (2022年12月8日). 2022年12月8日閲覧。
  11. ^ ウーバーイーツユニオン”. UberEatsUnion. 2024年1月22日閲覧。
  12. ^ 渡辺雅史 (2023年10月26日). “「ウーバーイーツユニオン」執行委員長が明かす、ゆるい組合活動の実態【チャリンコ爆走配達日誌】”. 週プレNEWS. 2024年1月22日閲覧。

関連項目

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  • 渡辺雅史 - 発足メンバー。2022年より執行委員長を務める。

外部リンク

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