馬パラチフス
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馬パラチフス(equine paratyphoid)とはSalmonella abortusequi感染を原因とする馬の感染症。家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されている。
原因
[編集]Salmonella abortusequiはグラム陰性通性嫌気性短桿菌。硫化水素非産生、クエン酸塩を利用しない。感染は汚染飼料からの経口感染、接触感染および垂直感染。
症状
[編集]子馬では関節炎や腱鞘炎を引き起こし、妊娠馬では妊娠6~10ヶ月において流産を引き起こす。流産後2~3日の発熱後、回復する。流産胎子は諸臓器の充出血、体表の混濁、不潔感がみられる。
診断
[編集]流産胎子の胃内容物、肺、流産馬の悪露、精液などから菌を分離する。血清診断は血清凝集反応を行う。
治療
[編集]クロラムフェニコール、ニューキノロン系抗菌剤を使用する。
予防
[編集]予防にはワクチンが用いられていたが、効果が不十分であるため、感染馬の隔離、汚染農場の清浄化、保菌馬の摘発が主な対策である。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 山内亮監修 『最新家畜臨床繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201
- 清水悠紀臣ほか 『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747