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ウィーベ・カウテルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ウィーベ・カウテルト(Wybe KUITERT、名:ウィーベ・ 姓:カウテルト)は、庭園・造園・景観・都市の研究家。設計・制作した庭園多数あり、日本庭園文化史も専門とする。日本造園学会賞。現在京都芸術大学日本庭園・歴史遺産研究センター主任研究員。元ソウル大学校環境大学院教授。

略歴

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オランダ生まれ。アムステルダム ギムナジウムの物理系卒業 (1972)。オランダ・ワーゲニンゲン農科大学大学院 (NM20) 理科・人文系の造園学修士課程修了(1982)。同大学農学博士 (1988)。

京都大学農学部造園学研究室研修生 (1983-1987)、国際日本文化研究センター客員研究員 (1990-1991)、オランダ・ライデン大学客員研究員 (1991-1995)、オランダ・ワーゲニンゲン農科大学客員研究員 (1987-1995)、京都造形芸術大学環境デザイン助教授 (1995-1998)、ベルギー・アントワープ州立カルムトハウト樹木園園長 (1998-1999)、国際造園家連盟IFLA-2008評議員 (2008)、国際日本文化研究センター外国人研究員 (2012-2013) などを歴任。

現在

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  • ソウル大学校環境大学院教授 (2009-2020)
  • 京都芸術大学大学院客員教授 (1998-)
  • 京都芸術大学日本庭園・歴史遺産研究センター主任研究員 (1996-)
  • 外国人対象として「日本庭園インテンシブ・セミナー」主任(京都芸術大学大学院、1996-)。
  • オランダ・ランドスケープ・アーキテクト国家免許 (1991-)。
  • 日本造園学会正会員
  • オランダ日本研究協会正会員
  • オランダ庭園史協会評議会委員歴任、現在正会員
  • オランダ造園連盟評議会委員歴任、現在正会員
  • オーストリア都市生態研究会正会員

著書

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主な著書、本、学術論文、など

  • 「日本美とヨーロッパ庭園 –[シャラワジ]を求めて」、 『日本研究』(日文[1] 2019)
  • 『日本庭園と景観、1650-1950』ペンシルバニア大学出版(英文[2] 2017)
  • 「景」の貸し借りー『園冶』の「借景」、『ランドスケープ・アーキテクチャー・ジャーナル』(英文[3] 2013)
  • 「ホイヘンスと日本の〔わた〕」、『Spiegel der Letteren』(蘭文[4] 2014)
  • 「日本の美術・美学とヨーロッパの言説 : シャラワジの解明」(英文[5] 2013)
  • 「小袖、シャラワジ、とテンプル・ホイヘンスの庭園論争」、『庭園史』(英文[6] 2013)
  • 「都市地理システム」、 『ランドスケープ・アーキテクチャー・ジャーナル』(英文[7] 2013)
  • 「大都会ソウルの自然」、『国際都市計画ジャーナル』 (英文[8] 2013)
  • 「日本庭園の遠近法と郭煕」、『景観・庭園史ジャーナル』 (英文[9] 2013年)
  • カウテル トウィーベ「<エッセイ : 小特集「これからの日文研、将来の日本研究に向けて」>文明は文字だけではない : 世界に通じる日文研へ」『日文研』第51巻、国際日本文化研究センター、2013年9月、8-16頁、CRID 1390290699821371008doi:10.15055/00004105ISSN 0915-0889 
  • 「借景: 中国《园冶》(1634)理论与17世纪日本造园艺术实践」、『中国园林』(中国語[10] 2008)
  • 「サクラの分化史および分類学的研究」、『ランドスケープ研究』 日本造園学会(日本語[11] 2007)
  • 「ロンドンとハーグにおけるジャポンエゼリーの日本庭園」、『庭園史協会雑誌』 (英文[12] 2003)
  • 『日本庭園―美の歴史論題』 ハワイ大学出版 (英文[13] 2002)
  • 『水との変換』 国際造園家連盟IFLA (英文[14]、企画・編集2008)
  • 「17世紀の庭師の東洋庭園報告」、『ジャパン・リビュー』 国際日本文化研究センター (英文[15] 1991)
  • 『日本庭園―美、景、数奇の歴史論題』 ライデン大学・ジャポニカ・ネールランディカ (英文、博士論文の市販[16] 1988)
  • 「文化および政治的変動による日本桜園芸史」、『植物学の進化、園芸の革新と文化変動』 ハーバード大学出版 (英文[17] 2007)
  • 「日本庭園」、『西洋外科学医学史百科事典』 クルワー学術出版 (英文[18] 2005)
  • 『日本の桜』 ティムバー・プレッス (英文[19] 1999)
  • 「桜の万歳」、『ザ・ガーデン』 イギリス王立園芸協会 (英文[20] 1999)
  • 「古代朝鮮と日本の中国庭園文化の受け入れ」、『ランドスケープ研究』 (英文[21] 1993)
  • 「庭造りの心得」、「日本の風土と庭造り」、『庭づくりの心と実践』 (ランドスケープデザイン3) 角川書店 (日本語[22]・教科書1999)
  • 『こけ、盆景、盆栽 - 日本のワザと秘密』 ベルギー国立植物園(仏・蘭文[23] 1989)

庭園

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主な庭園設計・制作:

  • 「国立陶芸博物館庭園」―1989、オランダ・レーワルデン
  • 「ベルギー国立植物園・ヨーロッパリア日本庭園」―1989、ベルギー・ブリュッセル
  • ライデン大学シーボルト記念庭園」―1990、オランダ・ライデン
  • 「アムステルダム市立植物園」―1993、オランダ・アムステルダム
  • 「Philips財団法人日本庭園」―1993、オランダ・アムステルダム
  • 「オランジェリー・日蘭交流400年記念日本庭園」―2000、オランダ・デン・ヘルダー
  • 「ハーグ市・クリゲンダール日本庭園調査」― 2002、オランダ・デン・ハーグ
  • 「ナムール州・自然博物館シェフトニュ・日本庭園」―2003、ベルギー・ナムール
  • 「キューケンホフ・日本桜園」―2008、オランダ・リッセ
  • 他個人庭園多数。

講演

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主な講演・講義・発表:

  • 「日本庭園と自然美」(日本語、石橋財団)[24]
  • 「ヨーロッパ貴族と日本美 - 知られざる17世紀のジャポニスム」(日本語、国際日本文化研究センター)
  • 「京の桜、隠された歴史」 (英語、イタリア東方学研究所フランス極東学院
  • 「日本庭園の成立」、「日本庭園の熟成と国際化」(日本語、日本・埼玉大学国際教養学部)
  • 「『隔蓂記』に見られる明正院御所の庭」(日本語、日本・国際日本文化研究センター共同研究会)
  • 「環境を造形する、『園冶』の意味」(英語、中国・武漢大学国際会議基調講演)
  • 「借景の東西」(日本語、韓国・ソウル大学校日本研究所)
  • 「ソウルの土壌と持続性」(英語、中国・国際造園家連盟IFLA国際会議、蘇州)
  • 「西洋における日本趣味」 国際ランドスケープ学展開論(日本語、日本・千葉大学大学院)
  • 「ランドスケープと水」(英語、オランダ・ライデン大学・クルジウス講義)
  • 「借景・空間を図る」(英語、フランス・パリ8大学)
  • 「インテンシブ・セミナーの11年間の教育的経験」(英語、日本・京都工芸繊維大学・キュムラス国際芸術大学連盟)
  • 「借景:中国『園冶』の理論と17世紀日本庭園に見られる実践」(日本語、日本・京都大学)
  • 「借景:『園冶』の理論と17世紀日本庭園の実践」(英語、中国・建築学会、歴史支部)
  • 「文化および政治的変動による日本桜園芸史」(英語、アメリカ合衆国・国立植物園・スミソニアン博物館
  • 「景観の連続性―西と東」(英語、日本・奈良ユネスコ・アジア文化センター)
  • 「日本庭園―美、景、数奇」(英語、在ベルギー日本大使館、ブリュッセル
  • 「京:里桜の都」(日本語、日本・みやこ評判会)
  • 「大自然の中」(日本語、庭園学講座、京都造形芸術大学)
  • 「論争と創造」(フランス語、フランス・パリアルベール・カーン博物館、国際哲学研究所)
  • 「バロック・ヨーロッパの日本庭園情報―ゲオルグ・マイスターの旅」(日本語、日本・国際日本文化研究センター)
  •  他多数講演あり

脚注

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  1. ^ 「日本美とヨーロッパ庭園 –[シャラワジ]を求めて」 『日本研究』 No.59: 7-35, VI-VII [1]
  2. ^ Japanese Gardens and Landscapes, 1650-1950 University of Pennsylvania Press, 2017, ISBN 978-0-8122-4474-8 [2]
  3. ^ Borrowing scenery and the landscape that lends—the final chapter of Yuanye Journal of Landscape Architecture (JOLA) 2015, (10) 2, 32-43 [3]
  4. ^ Wybe Kuitert (2014): De Japanse Watten van Constantijn Huygens, Spiegel der Letteren 56:4, 539-550 [4]
  5. ^ KUITERT Wybe (2014-11). “Japanese Art, Aesthetics, and a European Discourse: Unraveling Sharawadgi” (英語). Japan review : Journal of the International Research Center for Japanese Studies (International Research Center for Japanese Studies) 27: 77-101. CRID 1390290699822530304. doi:10.15055/00007151. ISSN 09150986. https://nichibun.repo.nii.ac.jp/records/7174. 
  6. ^ Kuitert, Wybe (2013). “JAPANESE ROBES," SHARAWADGI", AND THE LANDSCAPE DISCOURSE OF SIR WILLIAM TEMPLE AND CONSTANTIJN HUYGENS”. Garden History (JSTOR): 157-176. https://www.jstor.org/stable/24636226. 
  7. ^ Urban landscape systems understood by geo-history map overlay Journal of Landscape Architecture (JOLA) 2013, (8) 1, 52-61 [5]
  8. ^ The Nature of Urban Seoul: Potential Vegetation Derived from the Soil Map International Journal of Urban Sciences 2013, (17) 1, 95-108 [6]
  9. ^ Composition of scenery in Japanese pre-modern gardens and the three distances of Guo Xi Studies in the History of Gardens & Designed Landscapes: An International Quarterly 2013, 33/1, 1-15 [7]
  10. ^ 中文[8]
  11. ^ 日本文はこちら [9]
  12. ^ Japonaiserie in London and The Hague, A history of the Japanese gardens at Shepherd's Bush (1910) and Clingendael (c. 1915) Journal of the Garden History Society 2003, 30, 2: 221-238 [10]
  13. ^ Themes in the History of Japanese Garden Art Hawaii University Press, 2002, ISBN 0-8248-2312-5 [11]
  14. ^ Transforming with Water – IFLA 2008, Blauwdruk, Wageningen / Techne Press, Amsterdam, 2008, ISBN 978-9085940210
  15. ^ Georg Meister, A Seventeenth Century Gardener and His Reports on Oriental Garden Art Japan Review 1991, 2: 125-143 [12]
  16. ^ Themes, Scenes, and Taste in the History of Japanese Garden Art Japonica Neerlandica Volume 3, Gieben Publishers, Amsterdam, 1988, ISBN 90-5063-021-9 [13] [14]
  17. ^ Cultural Values and Political Change: Cherry Gardening in Ancient Japan, in Conan M and Kress W J, (eds.) Botanical Progress, Horticultural Innovation and Cultural Change, Dumbarton Oaks Research Library, Harvard University Press, Washington DC. 2007, pp.128-145 [15]
  18. ^ Gardens in Japan Encyclopaedia of the History of Science, Technology, and Medicine in Non-Western Cultures, (Helaine Selin, ed.) Kluwer Academic Publishers, Part 7, 2005, pp. 958-963
  19. ^ Japanese Flowering Cherries, Timber Press, Portland Oregon, 1999, ISBN 978-0881924688 [16]
  20. ^ Short and Sweet, A celebration of flowering cherries The Garden, Journal of the Royal Horticultural Society 1999, 124, 4: 264-269[17]
  21. ^ Orthodoxy and Poetics in the adoption of Chinese garden culture in ancient Korea and Japan Landscape Research Extra (Oxford Brookes University), 1993 12: 11-12
  22. ^ 角川書店 [18]
  23. ^ Mousses, Bonkei, Bonsaï. Un secret séculaire du jardinier japonais / Mos, Bonkei, Bonsai, Een Eeuwenoud Geheim van de Japanse Tuinier, National Botanic Garden of Belgium, 1989, ISBN ISBN 287126012X
  24. ^ オンライン講演[19][20]

外部リンク

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