インモラル・ミスター・ティーズ
インモラル・ミスター・ティーズ | |
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The Immoral Mr. Teas | |
監督 | ラス・メイヤー |
脚本 |
ラス・メイヤー、 エドワード・J・ラクソー |
製作 | ピーター・A・デセンジー |
出演者 |
ビル・ティーズ アン・ピーターズ マリリン・ウェズリー |
音楽 | エドワード・J・ラクソー |
撮影 | ラス・メイヤー |
編集 | ラス・メイヤー |
公開 |
1959年 2004年9月26日 |
上映時間 | 63分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『インモラル・ミスター・ティーズ』(The Immoral Mr. Teas)は、ラス・メイヤー監督が初の商業的成功を収めた1959年のアメリカ映画
謳い文句は「厚顔無恥なアダルト・フレンチ・コメディ!」
名前の由来
[編集]「Teas(ティーズ)」の名は「tease(じらす)」の同音異義語で、「tease」は巧妙な手段で相手を性的に興奮させるという意味合いも持つ。(通常は更にエロチックな状況に進展する事は拒絶する。)タイトルとなっている主人公は、メイヤーの軍隊時代の仲間で、メイヤーが運よく同音異義語の名前を利用できた、ビル・ティーズ Bill Teasにより演じられた。
時代背景
[編集]この映画が公開される以前は、顕著なヌードシーンのある映画は、アンダーグラウンドの(ひそかに製作され配給される)ポルノ映画か、「非合法に」配布される16mmの白黒映画か、専門映画館で公然と上映されたヌーディスト映画のみだった。
突破口
[編集]『インモラル・ミスター・ティーズ』は、ヘイズ・コード以前の時代以降、ヌーディズムの口実なしで女性の裸を表した最初の「アンダーグラウンドではない」アメリカ映画だった。初めて商業的に生き残ったアメリカの「ポルノ映画」であると看做されていて、「ヌーディー・キューティー映画(ヌードシーンを売りとする小品)」のジャンルを大衆化した。この映画は皮肉たっぷりなユーモアと、熟練した彫刻家や画家のそれに匹敵する、女体の美への敬意、賞賛を示す。
映画は一連の短いシーンから成っている。実際には、誰も裸ではない。観客はティーズ氏の視点と真に迫った想像力を通してヌードを見るだけである。ティーズ氏の精神構造は、(常に女性に限られる)ヌードを越えて広がっていく。ティーズ氏の想像力は基本的にシュールで、奇怪なシチュエーションに終わるものが多い。
『インモラル・ミスター・ティーズ』に登場するヌードは、ほぼ間違いなく現代のハリウッド成人向映画の尺度から見ると、全く注意をひかないと思われる。
典型的シーン
[編集]ティーズ氏はかかりつけの歯科医に予約を入れる。そして、不幸にも主要な臼歯を抜歯しなければならなかった。当然、歯科医は素晴らしく美しい、布の分量が控えめな服を身に付けた助手を従えている。鎮痛薬を注射され、ティーズ氏は豊かな想像の世界へと誘われる。その世界には、ごく単純な背景に歯科医と治療用の椅子とティーズ氏と助手だけが存在した。そして、助手の女性は全裸になっている。治療が終わり、歯科医はティーズ氏の口から臼歯を取り除いた。しかし、その臼歯はまるで巨大なシカの角(枝角)のように見えた。(各々の先端(臼歯の根元)が血の赤色で本体は白い。)ティーズ氏は、彼の淫らな想像力の対価を支払った。