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イングリッド -ネットストーカーの女-

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イングリッド -ネットストーカーの女-
Ingrid Goes West
監督 マット・スパイサー
脚本 マット・スパイサー
デヴィッド・ブランソン・スミス
製作 ジャレッド・イアン・ゴールドマン
ティム・ホワイト
アダム・ミレルズ
ロバート・ミレルズ
オーブリー・プラザ
製作総指揮 メアリー・ソロモン
リック・リッカートセン
アラン・マンデルバウム
出演者 オーブリー・プラザ
エリザベス・オルセン
オシェア・ジャクソン・Jr
ワイアット・ラッセル
音楽 ニック・ソーバーン
ジョナサン・サッドフ
撮影 ブライス・フォートナー
編集 ジャック・プライス
製作会社 スター・スローワー・エンターテインメント
141エンターテインメント
マイティ・エンジン
配給 アメリカ合衆国の旗ネオン
公開 アメリカ合衆国の旗2017年8月11日
日本の旗劇場未公開
上映時間 98分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 世界の旗$3,271,468[2]
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イングリッド -ネットストーカーの女-』(原題:Ingrid Goes West)は2017年に公開されたアメリカ合衆国ドラマ映画である。監督はマット・スパイサー、主演はオーブリー・プラザが務めた。なお、本作は日本国内で劇場公開されなかったが、Amazonプライム・ビデオNetflixでの配信が行われている[3]

ストーリー

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ペンシルベニア州。イングリッド・ソーバーンは精神状態が不安定であった。ある日、自分がInstagramでフォローしているシャーロットが結婚式を挙げることを知った。イングリッドは結婚式に招待されなかったことに怒り狂い、式場へと乗り込み、シャーロットの顔面に催涙スプレーを吹き付けた。それが原因で、イングリッドは精神病院で治療を受けることになった。

退院後、イングリッドが雑誌を読んでいると、テイラー・スローンという名前のインフルエンサーの特集が目に留まった。その特集には、テイラーの優雅な暮らしぶりが記されていた。テイラーに魅了されたイングリッドが彼女のアカウントにコメントを寄せたところ、テイラー本人から短い返信が届いた。感動したイングリッドは亡き母の遺産6万ドルを抛ち、テイラーが暮らすロサンゼルスに引っ越すことにした。到着後、イングリッドは脚本家志望の青年、ダン・ピントからヴェニスにある家を借り受けることにした。イングリッドはテイラー行きつけのレストランに顔を出し、彼女と知り合いになる機会を窺うことにした。その際、イングリッドはテイラーと同じような髪型・服装で行動していた。

書店でテイラーを見つけたイングリッドはそのまま彼女の自宅まで尾行し、テイラーの飼い犬を誘拐した。犬がいないことに気が付いたテイラーは大いに慌てた。しばらくして、イングリッドがテイラーの元に犬を届けたところ、テイラーはお礼としてイングリッドをディナーに招待した。翌日、イングリッドはダンからトラックを借り、テイラーの荷物運びを手伝うことにした。夕方までにはダンにトラックを返すという約束だったが、イングリッドは「パーティーに参加して欲しい」というテイラーの誘いを断れなかった。挙げ句の果てに、帰宅途中、イングリッドはダンのトラックを破損させてしまった。

翌日、イングリッドはトラックに傷を付けてしまったことをダンに謝罪し、弁償を申し出た。その日の夜、イングリッドはお詫びとしてダンと一緒に食事をすることにした。2人は一気に親密になり、そのままベッドを共にした。イングリッドはダンを連れて有名ファッションブロガー(ハーレイ)のパーティーに参加し、出席者にダンを自分の恋人として紹介した。パーティーの最中、イングリッドはテイラーとハーレイが親しそうなのを見て嫉妬の炎を燃やしていた。その一方で、イングリッドはテイラーがSNS受けするキャラを演じていることも見抜いていた。

パーティー会場で、イングリッドはスマートフォンを落としてしまった。その頃、ニッキー(テイラーの弟)は拾ったスマホのパスワードを解除して中身を見たところ仰天した。そこにはテイラー関連の写真が大量に保存されていたからである。ニッキーは「ストーキングの事実をバラされたくなかったら、俺に金を払え」とイングリッドを脅迫した。イングリッドはわざと不良に殴られた後、「ニッキーに暴行された」とダンに助けを求めた。ダンは警察に通報しようとしたが、イングリッドは「ニッキーは貴方にも同じことをするかもしれない」と泣いて止めた。イングリッドとダンはニッキーを誘拐し、脅しつけて口封じを図ることにした。ところが、ニッキーが道中で暴れ出したため、ダンが負傷してしまった。イングリッドはニッキーをバールで殴って昏倒させた後、ダンを病院に連れて行った。その後、イングリッドがテイラーに電話をかけたところ、出たのは夫のエズラだった。イングリッドはエズラに「二度と私たちに関わってくるな」と言われた。実は、意識を取り戻したニッキーがテイラーに事実を洗いざらい話したのである。

追いつめられたイングリッドはとんでもない行動に打って出るのだった。

キャスト

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製作

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2016年8月1日、オーブリー・プラザとエリザベス・オルセンが本作に出演するとの報道があった[4]。13日、オシェア・ジャクソン・Jrの出演が決まったと報じられた[5]。17日、ポム・クレメンティエフがキャスト入りした[6]。12月15日、ニック・ソーバーンが本作で使用される楽曲を手掛けることになったと報じられた[7]。2017年8月25日、レイクショア・レコーズが本作のサウンドトラックを発売した[8]

公開・マーケティング

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2017年1月20日、本作はサンダンス映画祭でプレミア上映された[9]。22日、ネオンが本作の全米配給権を獲得したとの報道があった[10]。4月7日、本作のティーザー・トレイラーが公開された[11]。6月28日、劇場向けの予告編が公開された[12]

評価

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本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには185件のレビューがあり、批評家支持率は83%、平均点は10点満点で7.13点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「オーブリー・プラザとエリザベス・オルセンの見事な演技のお陰で、『イングリッド -ネットストーカーの女-』は今風の知的なユーモアを観客に提供している。そのユーモアは現代社会に対する洞察があってこそのものである。」となっている[13]。また、Metacriticには39件のレビューがあり、加重平均値は71/100となっている[14]

本作は第33回インディペンデント・スピリット賞で新人作品賞と新人脚本賞にノミネートされ、前者で受賞を果たした[15]

出典

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  1. ^ イングリッド ネットストーカーの女”. 映画.com. 2019年12月25日閲覧。
  2. ^ Ingrid Goes West (2017)”. The Numbers. 2019年12月25日閲覧。
  3. ^ イングリッド ─ネットストーカーの女─(字幕版)”. Amazonプライム・ビデオ. 2019年12月25日閲覧。
  4. ^ Aubrey Plaza, Elizabeth Olsen to Star in Dark Comedy ‘Ingrid Goes West’”. Variety (2016年8月1日). 2019年12月25日閲覧。
  5. ^ O’Shea Jackson Jr. Joins Cast Of ‘Ingrid Goes West’”. The Source (2016年8月13日). 2019年12月25日閲覧。
  6. ^ New 'Guardian of the Galaxy' Pom Klementieff joins 'Ingrid Goes West'”. Meshable (2016年8月17日). 2019年12月25日閲覧。
  7. ^ Islands’ Nick Thorburn Scoring Matt Spicer’s ‘Ingrid Goes West’”. Film Music Reporter (2016年12月15日). 2019年12月25日閲覧。
  8. ^ ‘Ingrid Goes West’ Soundtrack Released”. Film Music Reporter (2017年8月25日). 2019年12月25日閲覧。
  9. ^ 2017 Sundance Film Festival: Competition And Next Lineup Announced”. The Sundance Institute (2016年11月29日). 2019年12月25日閲覧。
  10. ^ Neon In Mid-7-Figure Rights Deal For ‘Ingrid Goes West’ – Sundance”. Deadline.com (2017年1月22日). 2019年12月25日閲覧。
  11. ^ INGRID GOES WEST Official Teaser – August 2017://NEON”. YouTube (2017年4月7日). 2019年12月25日閲覧。
  12. ^ INGRID GOES WEST Theatrical Trailer – In Theaters August 11th”. YouTube (2017年6月28日). 2019年12月25日閲覧。
  13. ^ Ingrid Goes West”. Rotten Tomatoes. 2019年12月25日閲覧。
  14. ^ Ingrid Goes West (2017)”. Metacritic. 2019年12月25日閲覧。
  15. ^ Jordan Peele’s ‘Get Out’ Leads Inclusive Spirit Awards Ceremony— Complete Winners List”. Deadline.com (2018年3月5日). 2019年12月25日閲覧。

外部リンク

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