イソバニリン
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イソバニリン | |
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別称 5-Formylguaiacol 3-Hydroxy-p-anisaldehyde | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 621-59-0 |
PubChem | 12127 |
ChemSpider | 11629 |
日化辞番号 | J57.879G |
EC番号 | 210-694-9 |
MeSH | Isovanillin |
ChEMBL | CHEMBL275563 |
RTECS番号 | CU6540000 |
バイルシュタイン | 1073021 |
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特性 | |
化学式 | C8H8O3 |
モル質量 | 152.15 g mol−1 |
精密質量 | 152.15152.047344122 g mol-1 |
外観 | 半透明結晶 |
融点 |
113-116 °C, 386-389 K, 235-241 °F |
沸点 |
179 °C, 452 K, 354 °F (at 15 mmHg) |
log POW | 1.25 |
酸解離定数 pKa | 9.248 |
危険性 | |
EU分類 | Xi (有害) |
Rフレーズ | R36/37/38 |
Sフレーズ | S26, S36/37 |
関連する物質 | |
関連物質 | アニスアルデヒド・オイゲノール・フェノール・バニリン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
イソバニリン(isovanillin)とは、3-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド(3-Hydroxy-4-methoxybenzaldehyde)のことである。
構造・化学的性質
[編集]イソバニリンはベンズアルデヒドの誘導体の1種であり、ベンズアルデヒドが持つベンゼン環の3位の炭素に結合した水素が水酸基に置換され、4位の炭素に結合した水素がメトキシ基に置換された構造をしている。したがって、イソバニリンの持つ水酸基は、フェノール性の水酸基である。また、慣用名に「イソ」と付くことからも判るように、イソバニリンは、バニリンの構造異性体である[2]。
生理活性・動態
[編集]イソバニリンは、アルデヒドオキシダーゼに対して、選択的な阻害剤として作用する。なお、イソバニリンはアルデヒドデヒドロゲナーゼによって酸化され、イソバニリン酸へと代謝される[3]。
用途
[編集]イソバニリンは、モルヒネの全合成において前駆体として用いられた[4][5]。
出典
[編集]- ^ “Isovanillin”. The PubChem Project. National Center for Biotechnology Information. 2015年1月29日閲覧。
- ^ “isovanillin - Compound Summary (CID 12127)”. 2011年10月20日閲覧。
- ^ Georgios Panoutsopoulos, Christine Beedham (2005). “Enzymatic Oxidation of Vanillin, Isovanillin and Protocatechuic Aldehyde with Freshly Prepared Guinea Pig Liver Slices”. Cell Physio. Biochem. 15: 89–98. PMID 15665519 .
- ^ Uchida, Kenji; Yokoshima, Satoshi; Kan, Toshiyuki; and Fukuyama, Tohru (2006). “Total Synthesis of (±)-Morphine”. Org. Lett. 8 (23): 5311–5313. doi:10.1021/ol062112m. PMID 17078705.
- ^ Uchida, Kenji; Yokoshima, Satoshi; Kan, Toshiyuki; and Fukuyama, Tohru (2009). “Total Synthesis of (±)-Morphine”. Heterocycles 77 (2): 1219-1234. doi:10.3987/COM-08-S(F)103.