イソコリスミ酸シンターゼ
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イソコリスミ酸シンターゼ(Isochorismate synthase, EC 5.4.4.2)は、大腸菌においてビタミンK2(メナキノン)生合成の最初のステップを触媒する異性化酵素である[1]。系統名はisochorismate hydroxymutaseである。
コリスミ酸の炭素間でヒドロキシル基を転移するため、分子内トランスフェラーゼに分類される。
温度37℃、pH7.5-8で最も活性化する。補因子として、100μM-1 mMのマグネシウムイオン(Mg2+)を必要とする。阻害剤には、以下のようなものがある。
- (4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-(1-カルボキシビニルオキシ)-シクロヘキサ-1-エン カルボン酸塩
- (4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-カルボキシメチル-シクロヘキサ-1-エン カルボン酸塩
- (4R,5R)-5-(2-カルボキシ-allyloxy)-4-ヒドロキシ-シクロヘキサ-1-エン カルボン酸塩
- (4R,5R,6S)-6-アンモニオ-5-[(1-カルボン酸エチル)オキシ]-4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-カルボン酸塩
- (4R,5R,7R)-5-(1-カルボキシ-エトキシ)-4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン カルボン酸塩
- (4R,5R,7S)-5-(1-カルボキシ-エトキシ)-4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン カルボン酸塩
- (4R,5S,6S)-4-ammonio-5-[(1-カルボン酸エチル)オキシ]-6-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-カルボン酸塩
- (4R,5S,6S)-5-[(1-カルボン酸エチニル)オキシ]-4,6-ジヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-カルボン酸塩[2]
- Cu2+
- Hg2+
- K+
- 1 mM以上のMg2+
- N-エチルマレイミド
名前
[編集]MenFは、大腸菌のメナキノン生合成経路で見られるイソコリスミ酸シンターゼをコードする遺伝子であり、大腸菌のエンテロバクチン経路で見られるイソコリスミ酸シンターゼをコードするentCとは別のものである[1]。この酵素は、緑膿菌におけるサリチル酸生合成の最初のステップを触媒する[3]。次のように、他の生物で見られるホモログがいくつかある。
遺伝子/酵素名 | 生物 |
---|---|
ICS | |
ICS1 |
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ICS1 gene product |
|
ICS2 |
|
Isochorismate synthase |
|
Isochorismate synthase 1 |
|
Mbtl | |
PchA |
出典
[編集]- ^ a b “Menaquinone (vitamin K2) biosynthesis: overexpression, purification, and characterization of a new isochorismate synthase from Escherichia coli”. Journal of Bacteriology 179 (10): 3133–8. (May 1997). doi:10.1128/jb.179.10.3133-3138.1997. PMC 179089. PMID 9150206 .
- ^ “Synthesis and evaluation of 2,5-dihydrochorismate analogues as inhibitors of the chorismate-utilising enzymes”. Organic & Biomolecular Chemistry 7 (11): 2421–9. (June 2009). doi:10.1039/B901694E. PMID 19462053 .
- ^ Gaille (May 9, 2003). “Isochorismate Synthase (PchA), the First and Rate-limiting Enzyme in Salicylate Biosynthesis of Pseudomonas aeruginosa”. The Journal of Biological Chemistry 278 (19): 16893–16898. doi:10.1074/jbc.M212324200 .